平成8年春からスタートした住民ディレクター育成事業は山の木を育てるように慌てずにじっくりと取り組んできました。地域活性化のためにテレビをはじめとするメディアを使う能力を養うことが目的でした。メディアはいずれ多様で使いやすく、低コストになることを想定しての事業興しでした。平成8年春にすぐはじめたのが「使えるTV」という地域活動をする人達(住民ディレクター)のための使える番組づくりです。
この場で実戦的に住民ディレクター育成もやってきました。そして最も大事にしてきたのがマスメディアとの棲み分けです。番組づくりを目的とするマスメディアのディレクターとは全く違って番組づくりのプロセスを数多く経験することで地域づくりに役立つ企画力を養うことが目的です。ですからマスメディアと組んでも決して番組づくりの専門家にはならない、番組づくりは地域を創るための道具でありオマケであるという考えを一貫してきました。
それから15年、そろそろかな?と最近考えているのが番組づくりをひとつの目的にすることです。多様な地域活性化策のひとつの目的です。その気で勘定すれば全国に何千といる住民ディレクター経験者や地域づくりに邁進している住民のネットワークで制作する番組をそろそろ目的としていいほどに足腰を鍛えました。番組づくりのプロに怯まずに連携できる底力がついてきています。その感触は民放で13年間あらゆる番組を制作した経験から直観的にわかります。今までも自分の直観に従ってプロとの正面からの連携を避けてきたのです。封印を解く時が来ました。
と、いうわけで現在住んでいる東峰村の村民スタッフを核に熊本のNPO法人くまもと未来、全国組織の(社)八百万人などの恊働に加えてメディアのプロの参加を含めたアマ・プロ融合の新しいネットワークメディアの発信事業の創出をはじめます。基礎体力づくりに15年余りをかけてきました。岸本プロデュースの真髄は120歳人生の折り返し点でやっとスタートラインにつきます。
@写真はJCNくまもとのスタジオ見学した東峰テレビ村民スタッフ