東峰村の旧村のひとつ宝珠山地区に残る二人の木こりさんのうちの一人、和田一喜さんに一昨日村民ひろばスタジオに出てもらい山の作業やこれからの山がいよいよ手が入りにくい状況になっていく話をゆっくりと伺いました。一喜さんとは1年半ほど前に庚申さんという伝統の祭りで屋椎地区にお邪魔したときに初めて一緒に呑んだことがあり、すでに気安いお仲間の一人でした。木こりの作業は東峰テレビの新人の東くんに付き合ってもらって撮影してきました。
急傾斜の山中をチェンソーや燃料を抱えて入っていきます。作業も重労働ですが一喜さんが69歳、一緒に作業する先輩井上さんを一喜さんは師匠と呼びますが一喜さんよりひとつ上の70歳です。直径数メートルもある木を切り倒しどちらに倒れるか見誤らずに確実に作業をすすめるのは映像で見るに比べるとはるか過酷な仕事だろうと推察しますが、一喜さんの持ち前の愛嬌ある笑顔がそう感じさせません。一喜さんは実は木こりのキャリアはまだ6年ですが自称「山の匠」と話しています。
69歳の割には童顔で笑顔が多いので「たいがいきつい」といってる話も意外と周辺には伝わってないと感じます。本人はかなり本気で来年春を最後にやめようと考えておられます。しかし、もう一人の師匠を一人残すわけにもいかず迷うところだそうです。しかし、かといって生命賭けの仕事をこれ以上続けられるか、大きな深刻な課題です。万一、一喜さんがやめたら山を守るのは師匠一人になるのですがそうなるとこれまでの数倍も作業効率が落ちるのは必至です。認識はしてましたが実際に目の前にこういう形で東峰村にも高齢化のシビアな面の課題がじわりじわりとボデーブローのように効いてきています。