この講座は私が日本テレビ系列の民放にいた頃に、「ズームイン!!朝!」のディレクター、プロデューサーをしていた頃から構想していたものだ。今は番組名は変わったが日テレで健在のようだ。当時、毎月末の金曜日の生放送終了後、全国津々浦々からディレクターが集まり、各局の企画の翌月1か月分を深夜まで徹底的に議論していた。各地の情報と、その切り口を聞いているだけで楽しいのだが、いつも物足りなさを感じていた。本当はその土地の当事者に聞いてみたい!その名産を作っている人に会いたい!とうずうずしていた。
実際、私のほうは当時は熊本県内98市町村もある時代で、5年半かけて全市町村を2週半、自分の足で歩いていたので、いろんな情報の裏におられる人々が同時進行でイメージされていた。放送は非常に優秀なアナウンサーたちがリポートしてくれるのだが、本当はその土地の人々が普段の話しっぷりで伝えてほしかった。ズームにそれを期待して、よく総監督の斎藤太朗さんを口説いて熊本に来てもらっていたが、時代はまだこのような生活人を「素人」としか見られてなかった。
そこで熊本ローカルで普通の人々が自分たちで企画・制作する番組やドラマを次々とプロデュースした。この時の手ごたえ、楽しさ、地域に役立つ喜びは全国ネットの大番組でも味わえないほど魅力的だった。
今回の実戦講座は、まさにその頃に描いていた地域住民が自ら企画し、各地の企画を相互に切磋琢磨していく企画会議を行い、企画者の住民が自ら最良の表現方法を探るものを目指す。ここに到るまでに10年はかかると踏んでいた。熊本ではとっくに9年前に実現していたが、やっと全国的な場を作れる環境ができた。
これから始まる「南の國から」はある種「ズームイン!!朝!住民版」だ。すべてはあっちこっちに転がしてみる企画会議にはじまり、次の動きにつながる放送後の企画会議に終わる。番組制作は企画会議が要だ。プロではなく、生活現場からの発想と当事者責任が伴うので、発信する情報はなかな厚みがある。問題は表現方法だ。またゆっくり話すが、ここも10年の歳月が必要だったほど手間隙かかるプロセスが基礎だ。
さっそく一部の受講生と9月号の企画に入った。今は少数精鋭だが、10~20人になるとプロと同じく簡単には企画が通らないのでめきめきと力がつく。同時に地域振興には抜群の力を発揮するはずだ。
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