今回の子ども体験は子どもたちに即興で質問したり、逆に質問に答えたり、即興で撮影をしたり、されたりする体験を提供しました。覚えたことを発表することは今回の狙いではなかったのです。じっくりと取り組む時間がなかったこともあるのですがその状況を逆手にとって即興性体験に主眼を置きました。
感受性豊かな子どもたちには、いざという時に自分自身の中から湧き出る本当の力、自ら感じ、考える本物の力を発揮する機会が必要です。発表会で子どもたちがわたしの質問に困って一生懸命考えていたり、隣の子どもが囁いてる姿がいっぱい見られました。前者は答えがすぐに出ないままにもわたしの質問に何と答えようかと一生懸命考えています。後者は日頃の「助け合い精神」で何とか応援しています。どちらの光景もとても新鮮でした。
全体に「楽しかったです」が一番多かったのですがそれもそれぞれの表現の仕方があってまさに「十人十色」です。一人一人の「楽しい」の感覚が随分違うんだなあと答えを聞いて感じました。中には答えに困って「楽しかったです」と早々と言ってた子どももいたようでしたがその目が気になりました。本当は?どうだった?「もう忘れちゃった!」という本音が出せないで何かを言った子どももいました。
しかし、番組を流しながらですから思い出したことはあったと感じます。いざという時に即興力を発揮するには日頃から「自らの力で感じ、考え、表現する場」が大事だと考えます。住民ディレクターの活動はまさに予定していたり覚えたことをやる「予定調和」ではなく、即興の本音で表現することを目指しています。その力が幅広い企画力に確実につながっていくからです。