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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

レバノン、24時間テレビ、住民ディレクター

レバノンから8日夜、無事に帰りました。きのう兵庫を経てきょう熊本に戻りました。今回のレバノンはわたしにとっては18年前の24時間テレビからはじまった一つの人間探求の旅でした。

平成2年8月、24時間テレビ・熊本のプロデューサーだったわたしは熊本城の特設野外ステージでアーティスト斎藤忠光氏による31時間連続ピアノ演奏という企画をプロデュースしました(写真)。斎藤忠光氏はひと(他者)や自然の生命、土地の歴史、風土などを自らの内面で受容し、その生命の状態を即興でピアノ演奏することができるアーティストです。

斎藤氏は人は何故生まれ、何のために生きているのかを幼少の頃から探求してきた人で、社会福祉に関わり、日本で初めての特別養護老人ホームのシステムを考え、実現した人です。現在日本中に普及しているデイケアやショートスティ、入浴サービスなど介護の仕組みは斎藤さんが今から30年も前に創られたものでした。認知症や寝たきりの高齢者一人一人の生命を大切にし、すべての人が自らの生命をまっとうするための自律支援的な仕組みづくりでした。当然斎藤さん自身が高齢者の皆さん一人一人と、とことん付き合う中で考え、施設の職員全員が人間的な暮らしをすることで人間らしい介護サポートができるという画期的な人間のソフトシステムを独自に創られたのでした。

24時間テレビのプロデューサーとしてその斎藤さんに31時間連続演奏をお願いするときは予想さえしてませんでしたが、今年8月末に母を亡くす直前の数ヶ月は斎藤さんが創ってくださった仕組みとその仕組みを支える精神をもったやさしい人々に随分助けられました。

青森県津軽に生まれた斎藤さんは感受性が良すぎたために他者の苦しみを身体で受けることが常で、そのために入退院を繰り返す生活でした。幼いながらに自力で健康を取り戻すことに専念し、人間の生き方、人間の歴史に健康回復のカギがあることを発見し、独自に探求していかれました。斎藤さんは数年前から「いだき しん」というアーティスト名で活動されていま
す。

実はわたしは昭和の最終年63年末にいだきしんさんの存在を知り、平成元年が明けると同時にお会いすることになり、その存在の偉大さ、凄さを直感し、「追っかけ」をはじめました。現在は、一人一人が内面豊かに生き、表現する活動全般を平和活動ととらえ、世界中に活動展開するNPOにも参画しています。

いだきしん氏はピアノだけでなく、シンセサイザーや太鼓、ギターなどあらゆる楽器による表現をされます。また音楽だけではなく真の社会事業を起こすアントレプレナーを養成する経営講座や社会学、哲学、カウンセリングなど幅広い講座開催、社会事業の支援、実践など人間の生命を核にしたトータルな活動を実践されています。今回のレバノンはいだきしん氏と元々、いだきしん氏をプロデュースしてきた詩人の高麗恵子さんの詩とコンサートの開催が目的でした。

すでに世界数十カ国でこのような社会活動を共にさせていただいてきましたが、わたし自身のスタートは熊本城の24時間テレビです。人は何故生まれ、いかに生きるか?を模索する中でお会いした方です。テレビ局時代、偉大な人とお会いする機会があれば必ずドキュメンタリー制作と称して、追っかけをしていましたが、普通は半年か1年でその方の限界を見てしまっていました。しかし、いだきしん氏は出会いからまもなく20年がたちますが、理解すればするほど深く広い生命、宇宙を感じ、とうとういまだに追っかけているようなものです。

熊本県内98市町村を歩く中で考案した地域づくりの手法としての「住民ディレクター」の発想を生んだもう一つの源は斎藤さんとの出会いでした。斎藤さんが探求されてきた人間のことや社会福祉事業から学ぶことは本物の社会事業でした。究極は人間のことを内面深く理解し、課題を解決するための社会事業を実現することで地域に根をおろした真の地域づくりが可能だと気づいたのです。

帰国早々ですが、いだきしん氏のピアノコンサートが今月16日に東京であります。http://www.idaki.co.jp/めぐろパーシモンホールにて午後7時開演です。 この日は観客として参ります。

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