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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

最強のサンドバッグ人間のネットワーク

 サンドバッグ(クともいう)というのがあります。ボクシングの選手が練習のためにパンチをうつやつです。ジムの天井からぶら下がってる皮製の大きな塊ですね。夢枕獏という作家は格闘技についてよく書いておられますが、彼の説によると格闘技で最強のものは何か?・・、というとプロレスでした。これは確か、小説になっています。学生の頃に読んだので詳細はよく覚えてませんが、結局一瞬にして決めるには空手や古くから伝わる古武術に優れたものが多いそうですが、プロレスラーというのはやられてもやられても立ち上がるだけの打たれ強さがあるというのです。結局ネチネチと攻めて行き、最終的には寝技なり、頭突きなりどんな手を使っても相手をギブアップさせるまで戦う姿を表現していました。
 
 基本的にはあらすじは間違っていないと思いますが、それを読んだときにプロレス少年だった頃を思い出し、昔で言うと吉村道明という火の玉根性の日本人レスラーがいつも血だるまにされてもテレビが終わる寸前に見事な回転エビ固めをきめ勝利するというドラマチックな映像にテレビを忘れ、躍り上がった記憶が蘇ります。加古川では見れませんでしたが、姫路の厚生年金会館だったかな?よくプロレスが来てましたが、そのつどリングサイドに見に行ったものでした。大阪にも・・・。
 
 その後、ジャイアント馬場と猪木が袂を分かってからは私のほうも熱が冷め、毎月買っていたプロレス雑誌ゴングも買わなくなっていきました。まあ、今日はプロレス論ではなくて、打たれ強さの話がしたかったのでした。テレビ局にいた頃、98市町村を回っているときに、とにかくよく市町村の皆さんから怒られました。「あんたとこは熊本県民テレビったいな?」「はあ、そうです」「どこが県民テレビな?」「??」「熊本市民テレビじゃろが」「?」「県民、県民ちゃあいうけんども、うちのごつ村のこつは1回も出よらんたい。熊本市の県庁や市役所、デパートの話ばっかりたい」・・・、というお叱りをしょっちゅう受けました。郡部や離島、中山間地に行けば行くほど厳しい叱咤激励!?のおことばをいただいてました。

 熊本市内でも同じくでした。市内では「東京ばっかりたい!熊本ん話はいっちょ出よらんたい。日本テレビの番組ばっかりたい」でした。結局県内どこにいてもいわれる話は総合すると「県外テレビ」でした。しかしこの批判や叱咤激励も私のように歩き回る人間には直接いろんな方がメッセージをくださるのですが、肝心の上層部には届きません。若い局員も皆熊本市に目が向いてますから、私がいかに県民の皆さんからこういうメッセージを聞いていると話してもピンと来ません。

 そのうちにテレビに関する批判までも集中するようになってきました。「テレビはけしからん」です。ふっと自分がサンドバックになっている様子が浮かびました。県民の皆さんの「テレビ」への不満、怒り、もどかしさ・・、などが全部テレビ局員である私に向いているかのようでした。ところが私自身は「テレビを何とかせにゃならん」と結構必死で次々とやってきていたので、テレビ局員からは金にならぬ住民番組ばかりに時間をかけて肝心の仕事???!をしてないと批判される始末です。住民の皆さんからは相変わらず、というより益々テレビ批判は強くなります。

 今、全国各地を回っていてこのような孤立感を深めている人たちがいっぱいいらっしゃることがよくわかります。本人が一番何とかしょうとして動いているのですが、仲間からも結構批判され、何とかせにゃならん人たちからは勿論、全く通じないわけです。で、どうするか・・・?実は私にとっては、答えのひとつが住民ディレクターネットワークにあります。これは今後この中でも話していきますが、動いて行くことで解決していくことだと考えています。孤立感を持った人たちは勿論、自分のことも真剣ですが周囲の人たちのことも何とかしてあげたいと考えています。その力をプラスの方向に結集する仕組みが求められているとおもいます。

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