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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

「狭き門」をくぐっていく UIターンの若者たち(隠岐・海士町)

島根県・隠岐の島の海士(アマ)町に昨日から入っている。冬は寒さ厳しく、波が荒くなりフェリーの欠航も多いと聞いていたが幸いポカポカ陽気で順調に入った。昨日今日天気もよく撮影日和だが、今回は編集を主にしている。海士町の特徴はとにかくUターン、Iターンが多いことだ。UIターンはすでに100人以上もいるそうだ。人口は約2500人なので相当高い率だ。なぜこんなにUIターン者が多いのかというと、町長ら3役の給与カット50~40%をはじめ職員も30~16%カットしてきたらしい。その分をUIターン受け入れや新生児誕生の祝い金など子供の誕生、育児に手厚い政策を実施している。Iターンの中でもしばらく研修生として雇ってもらった後は起業し自分で暮らしを立てている若者もいる。現在海士町での住民ディレクタープロデュース事業(講座だけでなく、事業のプロデュースも行う)はこのような若者を支援することも大事な目的だ。昨年末から若者を中心にプロジェクトができ、町民参加を呼びかけながら交流を深める番組作りをすすめている。
 中には熊本県から来たIターンの女の子もいて驚いた。大津町出身ということで、よく知っている町だ。昨年末にやってきて今は海産物の商品開発をしているという。千葉県からやってきて海岸沿いの店でうどんカフェなる新しい発想の店を経営している男の子、全国のブロガーを集めて新しいツーリズムの模索中の男性などとにかく多種多様な人材が集まってきている。
 昨日から民宿に泊まっているが、ここにも東京の大学を卒業して民宿だけでなく渡し舟や海産物の開発などに挑戦している若者がいる。今回は九州に出張中だが、雇い入れたおばあちゃんの話をじっくり聞くことができた。私自身の大分県別府市鉄輪温泉での旅館業見習いの時代を思い出すような厳しい環境だ。が、若者は入ってきた。根性がありそうだが、ばあちゃんは言い渡しているらしい。「男を上げるか、負けて帰るか、腹をくくってやらんとできんぞ」と。こういうばあちゃんと話していると身体がポカポカ燃える。きっと出張中の彼もそういう瞬間があったのだろう。
 先日書いた筑豊の炭鉱の信介しゃんと同じく「青春の門」が海士にもある。狭き門だろうがこの門を目指すIターンの若者が多いということは、魅力的な門なのだろうと思う。

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