ユングとスピリチュアル

ユング心理学について。

ユング心理学研究会

2024-05-08 14:35:56 | スピリチュアル・精神世界

「ユングの東洋思想論を読む」第14回 チベットの大いなる解脱の書(5)
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 2024年度のユングスタディ企画は、引き続き「ユングの東洋思想論を読む」です。ユングが東洋思想について論じた様々な文章を取り上げて読んでいきます。
 今回も引き続き、「チベットの大いなる解脱の書」を読み進めていきます。
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 ■ C.G.ユング「チベットの大いなる解脱の書」(1939)
   邦訳:『東洋的瞑想の心理学』所収 湯浅泰雄・黒木幹雄訳、創元社
      1983.11(第一版)、2019.1(新装版)
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 このテキストは、チベット仏教の経典「チベットの大いなる解脱の書」の英訳書の刊行に際し、ユングが訳者からの依頼によって書いた解説です。二部構成のテキストで、第一部では西洋と東洋の思考様式の違いの問題が取り上げられ、第二部では実際の経典の内容に注解が加えられていきます。
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 前回からは第二部「テキストへの注解」に入りました。ここからは、実際の経典の内容にユングの注解が加えられていきます。
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 経典「チベットの大いなる解脱の書」では、「一なる心」を理解することが、輪廻(欲望や執着による業によって、生ある者が生死を繰り返す迷いの状態)から逃れて、涅槃(煩悩の火が消された状態の安らぎ、解脱・悟りの境地)の状態に至る道であることが説かれます。ユングによれば、この「一なる心」についての経典の描写は、まさにユングの考える「無意識」の特徴を指しているものと受け取れます。輪廻(サンサーラ)と涅槃(ニルヴァーナ)の結びつきの母体となっているのが「一なる心」であり、根源的な無意識に相当します。
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 心理学的な観点からすると、私たちがなんらかの対象を欲望したり執着したりするのは、私たちの無意識的な投影が対象に意味と情動とを与えていることによります。この無意識の過程を意識化した時、対象への投影が引き戻されて、対象にかき乱されない平穏な心理状態に至りますが、それこそが心理学的観点から見た「涅槃」です。これと同時に、意識と無意識の全体を含んだ「心」の本当の中心である「自己 Selbst, self」が顕わになって、心のあり方の重心が意識から自己へと移行します。自己のもとに様々な心の要素が統合されてゆくことで、いわゆる真の意味での「自己実現」がなされます。
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 「一なる心」を理解しないとき、すなわち無意識との繋がりが失われているとき、人は無意識的な情動によって迷い苦しむことになる。「一なる心」を理解することとは、つまるところ、無意識を意識化して対象から投影を引き戻し、対象からの影響力から自由になることであり、他方では、無意識を活性化させることで無意識の存在を現実的なものとして捉え、そのことで意識と無意識との全体の中心である「自己」に心の重心を移して「自己実現」をすることでもあります。
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 ※ 前回までのスタディのダイジェストは、
   以下の当会HP、および当会フェイスブックに掲載しております。
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  https://jung2012.jimdofree.com/スタディ/2023年-通期-ユングの東洋思想論を読む/
  https://www.facebook.com/ユング心理学研究会-281102485276364/
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 今回は、引き続き第二部「テキストの注解」を読み進めます。ユングは経典の記述に解釈を加えていきますが、これを読み解くキーワードになるのが「自己」であり、「個性」であり、そして「人格(パーソナリティ)」です。これらの言葉にユングが託した意味こそが、ユングと東洋思想とを繋ぐところになります。
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  案内役:白田信重、岩田明子(ユング心理学研究会)
  司会進行:海野裕美子(同) 資料協力:山口正男(同)
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第14回:5月9日(木)19:30 〜 21:30
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 ■ テキスト: C.G.ユング「チベットの大いなる解脱の書」(1939)
   『東洋的瞑想の心理学』所収 湯浅泰雄・黒木幹雄訳、創元社
    1983.11(第一版)、2019.1(新装版)
 ・ 適宜、英語原文、ドイツ語訳文も参照します。
 ・ テキストを読んでいない方でも、資料を見ながらの進行なので参加可能です。
 ・ シリーズ途中からでの参加でも全く問題ありません。お気軽にご参加ください。
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 ■ 参加費:1,000円
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 ・参加申込者には会の終了後、録画アーカイブを期間限定で配信する予定です。
  (諸事情により配信できない場合もありますので、あらかじめご了承ください)
 ・当会では、お申し込みいただいた後での参加者都合による返金は致しません。
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 ■ 参加方法   オンライン参加と、配信会場での現地参加の、二種類の参加ができます。
  どちらの参加方法でも、終了後にアーカイブ配信を視聴できます。
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 (1)オンライン開催(zoomミーティングルーム形式)
  開始時間にオンラインのミーティングルームに参加します。
  配信会場とは、チャットでのやり取りや、対面での議論が可能です。
  ・開場は開始15分前の19:15です。
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 (2)配信会場での現地参加
  配信会場にお集まりいただいて現地参加できます。定員15人。
  配信会場:chez alterna(シェ・オルタナ)
    東京都中野区松が丘1丁目 17-12
    西武鉄道新宿線・新井薬師前駅より徒歩3分
  ・当日は紙資料を配布しますので、資料代500円を別途いただきます。
   (資料代は現金でご用意ください)
  ・開場は、開始30分前の19:00です。
   (開始前までは参加者間の交流の時間となります)
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   ※ 申し込み後に参加方法を変更したい場合には、事務局までご一報ください。
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  ■ 参加申し込みページ https://jungstudy20240509.peatix.com
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  ■ 主催:ユング心理学研究会 http://jung2012.jimdo.com/
  ■ 問い合わせ:研究会事務局 jungtokyo_info@yahoo.co.jp

バーバラ・ハンナ: 全体性を目指して努力する。

2024-05-08 13:19:01 | スピリチュアル・精神世界



NYのCG Jung財団

バーバラ・ハンナ: 全体性を目指して努力する。
6月15日土曜日午前10時~午後3時(東部標準時)
LCSWのボニー・ダムロン博士が率いるZoomセミナー
詳しい説明と登録はこちら: https://www.cgjungny.org/barbara-hannah-1891-1986.../

      このワークショップでは、ユング派の分析家、教師、学者、作家であるバーバラ・ハンナの人生における 2 つの流れを追っていきます。 まず、私たちは彼女の「魂の暗い夜」を含む彼女の人生の物語から始めましょう。その後、彼女はチューリッヒのC.G. の玄関口にたどり着きました。 ユング。 そこから、彼女の分析がどのようにして彼女を分析者、分析心理学の分野の先駆者、学者、作家、そして友人としての天職に導いたのかを見ていきます。

次に、私たちはアニムスを使った彼女の作品に特に注意を向けます。アニムスは、女性の内なる精神や無意識を擬人化する元型として彼女が語り、元型的には女性の夢や夢の中に男性的な姿として現れます。 予測。 この生涯にわたる取り組みは、1931 年に C.G. によって行われた講義から始まりました。 ユングはアニマとアニムスについて論じ、その中でアニムスの内部発達に関する概念モデルを提案しました。 その後数十年にわたり、彼女は一連の作品を生み出し、アニムスの問題に直面する女性たちに指針を提供する実践的で洞察力に富んだ方法のツールボックスを作成しました。

連絡時間: このプログラムの認定ニューヨーク ソーシャル ワーカー、精神分析医、クリエイティブ アーツ セラピストの連絡時間は CE の 4 時間です。
CG Jung Foundation of NY

Barbara Hannah: Striving Towards Wholeness
Saturday, June 15th 10:00 am – 3:00 pm ET
a Zoom seminar led by Bonnie Damron, PhD, LCSW
Full description and register at: https://www.cgjungny.org/barbara-hannah-1891-1986.../
In this workshop we will follow two currents in the life of Barbara Hannah, Jungian analyst, teacher, scholar, and author. First, we shall begin with her life story, including her “dark night of the soul” after which she found herself in Zurich at the door of C.G. Jung. From there we shall see how her analysis led her into her calling as an analyst, pioneer in the field of analytical psychology, scholar, author, and friend.
Then we shall turn our attention specifically to her work with the animus, which she spoke of as the archetype which personifies the inner spirit or unconscious mind of women, and which typically appears as a masculine figure, or figures, in women’s dreams, and in projections. This life-long work began in 1931 at a lecture given by C.G. Jung on the anima and animus, during which he proposed a conceptual model for the inner development of the animus. Over the decades ahead, she generated a body of work and created a toolbox of practical and insightful methods that provide guidance for women who confront and are confronted by the problem of the animus.
Contact hours:  4 CE contact hours for Licensed NYS Social Workers, Psychoanalysts and Creative Arts Therapists for this program.