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一畑山薬師寺 の闇

2024年07月04日 | 名古屋健康禁煙クラブ
観光施設みたいで面白そうだけど
お墓のトラブル、消費者問題がある

キャンセル、取り消しするけど 前払いのお金は返しません ってどうなの?

一畑山薬師寺に対する差止請求訴訟 | 消費者被害防止ネットワーク東海 | 東海エリアの適格消費者団体
一畑山薬師寺では、納骨堂に遺骨を安置し、永代供養を行うサービスを行っています。

金額は、遺骨を安置してもらう場所等に応じて異なります
(安いものでは1万円からで、高いものだと100万円を超えるコースもあります。)。

生前に申し込むことも可能とされており、生前の申込みをした消費者から、
キャンセルの申入れをしたところ、キャンセル自体には応じてもらえたが、
既に支払った240万円全額を返金してもらえなかった
という情報提供が当団体にありました。
生前にキャンセルした場合、遺骨の安置も永代供養も始まっておらず、
空いた場所について再募集すれば、一畑山薬師寺に損害は生じないはずですから、
既払金を一切返金しないのは、解除に伴う違約金等を定める条項は
平均的な損害の額を超える部分について無効とする
消費者契約法9条1項1号に抵触すると考えられます。
一畑山薬師寺は、①お布施・志納金である(=贈与である)、
②申込みがあった時点から契約者の先祖の供養を開始しており、
一畑山薬師寺の事務の主要部分は既に履行済みである、
などと争いましたが、裁判所の理解は得られませんでした。
和解協議の際、一畑山薬師寺からは、契約日からの経過日数に応じて
返金率を定める条項とする案が提案されましたが、
当団体は、平均的な損害の額は(最も低額の供養の金額である)1万円を
上回ることはないとして、拒否したところ、平成31年3月12日、突然、
一畑山薬師寺が請求を認諾したため、訴訟は終了することになりました。

証拠保全
令和元年7月24日、証拠保全の申立てをしたところ、証拠保全決定が出て、
令和元年11月8日の時点で一畑山薬師寺が使用している契約書等を
保全することができました。一畑山薬師寺は、一部の条項を改定しており、
返金規程を新たに設けていましたが、訴訟の和解協議の際に
一畑山薬師寺が提案した条項とほぼ同じものでした。

第二次訴訟
第二次訴訟においては、かなり早い段階から、平均的な損害としてどのような費目を
返金額から控除するのであれば認められるかが議論となりました。

訴訟の中盤からは、和解を目指した話合いが進められ、納骨前に実際に
掛かっている費用は何か、それをどのように算定するかという観点から、
裁判所主導で和解条項案が作られ、令和6年3月25日、和解が成立
管理費用を別にすれば、控除される費目は原則として実費のみです。

6 本件訴訟の意義

納骨堂の契約で、理由を問わず受け取った代金は返金しないという条項(不返還条項)を定める寺院は多数あります。
本件和解条項で定めた返金規程は、納骨前にキャンセルがあった場合の返金のルールの一つの在り方を示すものであり
(①基本的には控除が認められるのは管理費用くらいであり、
②それ以外には掛かった実費があれば控除が認められる。)、
他の寺院でも、自主的に条項を改定することが望まれます。

宗教団体が相手ですと、萎縮して声を上げない消費者も多いと思われますが、
法律問題であれば、臆せず相談等をしてほしいと思います。

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