東京新聞の「こども」を対象としたページがあります。
毎週、水曜日に「なるほどランド・シルマナブ」として、「NEWS虫めがね」のコーナーが設けられています。
この記事は、子どもにも理解できるような編集の仕方がされています。
因みに文字が大きくルビもふられています。
最近、細かい字が読みにくくなっている私には助かります。
それに、文字数を最小限にとどめるためにか、短文で分かりやすく要点が述べられているのも特徴です。
私は現役時代に、新聞を作る学習を好んで行っていましたが、このようなお手本ともなる新聞記事があるのは有難いと思います。
見出しの付け方や資料の掲げ方もとても参考になります。
今回、取り上げた記事はたまたま日本国憲法に関わる内容をとり上げていましたので紹介します。
一つ目は「医学部の合格率女子が男子超す」がpick upされています。
4年ほど前、医学部の入試において男子に点数が上乗せされ、女子は低くされていたために女子の合格率が低くなっている実態が明らかにされました。
大学を相手に裁判を起こす女子も現れました。
女子は家事育児に翻弄されて、不規則勤務もある病院では働くことが容易でないだろう…という思惑が当局にあったのか、医学部入試の時点から女子の入学者を抑えようという意図があったようです。
この全く不当としか言えない事実を「憲法24条 両性の本質的平等」に照らし合わせて論じています。
さらに、SDGs(持続可能な開発目標)に掲げられた「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」などの文言もとり上げています。
二つ目は「「市民の声は『表現の自由』」とpick upされています。
2019年7月、安倍首相(当時)が札幌市で参議院議員選挙の応援演説をしていた際に、「安倍やめろ」と声を上げた人が警察官に取り囲まれ、その場から遠ざけられた事件がありました。
また、他の場所では「消費税の増税反対」と叫んだ人も同様に警察官に囲まれ、腕をつかまれ取り押さえられたのです。
当時、安倍首相の政治は実に酷いもので、「アベ政治を許さない」というプラカードを持って街角に立ったり、集会で叫びながら掲げたりしたものです。
「息をするように嘘をつく」と言われるほど、一国のリーダーとしては実に情け無い知性に欠ける言動が目立ちました。
それはまさに民主主義の否定と言われても仕方ない状況だったのです。
その首相に対して演説中に野次が飛ぶのは極めて自然なことです。
北海道警察はそんな権力を忖度したのか、事もあろうに叫ぶ人間を取り押さえたのです。
当然、この2人は札幌地裁に「表現の自由の侵害」じゃないかと訴えました。
新聞記事は、事実に合わせて「憲法21条 表現の自由」について論じています。
札幌地裁の判決は訴えを認め、警察を管轄する北海道に対して、慰謝料など88万円を支払うよう命じる判決を出しました。
記事は続けます。
「表現の自由」が大切なのは「自由な民主主義を守るため」という京都大学の毛利透教授の言葉を引用しています。
さらにこうも述べています。
「国民が自由に『そんなのおかしい』と声を上げられないと、民主主義は成り立たないからです」と。
今、ウクライナを侵略しているロシア国内ではこのような自由な発言が保障されているでしょうか⁈
また、ウクライナではどうでしょうか❓
いやいや、ロシアの侵略を強く批判する私たちの住む日本の現実はどうなのでしょうか❓
札幌地裁の判決は民主主義を守ったものですが、国内には必ずしもこのような民主主義に基づいた判決や主張が保障されているとは言い難い状況が存在しているのは事実です。
このような東京新聞の記事は、単に子どもたちに向けたものではなく、私たちに日常を振り返る機会を提供するものだと思います。
<民主主義は意識しないと存在できない>
毎週、水曜日に「なるほどランド・シルマナブ」として、「NEWS虫めがね」のコーナーが設けられています。
この記事は、子どもにも理解できるような編集の仕方がされています。
因みに文字が大きくルビもふられています。
最近、細かい字が読みにくくなっている私には助かります。
それに、文字数を最小限にとどめるためにか、短文で分かりやすく要点が述べられているのも特徴です。
私は現役時代に、新聞を作る学習を好んで行っていましたが、このようなお手本ともなる新聞記事があるのは有難いと思います。
見出しの付け方や資料の掲げ方もとても参考になります。
今回、取り上げた記事はたまたま日本国憲法に関わる内容をとり上げていましたので紹介します。
一つ目は「医学部の合格率女子が男子超す」がpick upされています。
4年ほど前、医学部の入試において男子に点数が上乗せされ、女子は低くされていたために女子の合格率が低くなっている実態が明らかにされました。
大学を相手に裁判を起こす女子も現れました。
女子は家事育児に翻弄されて、不規則勤務もある病院では働くことが容易でないだろう…という思惑が当局にあったのか、医学部入試の時点から女子の入学者を抑えようという意図があったようです。
この全く不当としか言えない事実を「憲法24条 両性の本質的平等」に照らし合わせて論じています。
さらに、SDGs(持続可能な開発目標)に掲げられた「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」などの文言もとり上げています。
二つ目は「「市民の声は『表現の自由』」とpick upされています。
2019年7月、安倍首相(当時)が札幌市で参議院議員選挙の応援演説をしていた際に、「安倍やめろ」と声を上げた人が警察官に取り囲まれ、その場から遠ざけられた事件がありました。
また、他の場所では「消費税の増税反対」と叫んだ人も同様に警察官に囲まれ、腕をつかまれ取り押さえられたのです。
当時、安倍首相の政治は実に酷いもので、「アベ政治を許さない」というプラカードを持って街角に立ったり、集会で叫びながら掲げたりしたものです。
「息をするように嘘をつく」と言われるほど、一国のリーダーとしては実に情け無い知性に欠ける言動が目立ちました。
それはまさに民主主義の否定と言われても仕方ない状況だったのです。
その首相に対して演説中に野次が飛ぶのは極めて自然なことです。
北海道警察はそんな権力を忖度したのか、事もあろうに叫ぶ人間を取り押さえたのです。
当然、この2人は札幌地裁に「表現の自由の侵害」じゃないかと訴えました。
新聞記事は、事実に合わせて「憲法21条 表現の自由」について論じています。
札幌地裁の判決は訴えを認め、警察を管轄する北海道に対して、慰謝料など88万円を支払うよう命じる判決を出しました。
記事は続けます。
「表現の自由」が大切なのは「自由な民主主義を守るため」という京都大学の毛利透教授の言葉を引用しています。
さらにこうも述べています。
「国民が自由に『そんなのおかしい』と声を上げられないと、民主主義は成り立たないからです」と。
今、ウクライナを侵略しているロシア国内ではこのような自由な発言が保障されているでしょうか⁈
また、ウクライナではどうでしょうか❓
いやいや、ロシアの侵略を強く批判する私たちの住む日本の現実はどうなのでしょうか❓
札幌地裁の判決は民主主義を守ったものですが、国内には必ずしもこのような民主主義に基づいた判決や主張が保障されているとは言い難い状況が存在しているのは事実です。
このような東京新聞の記事は、単に子どもたちに向けたものではなく、私たちに日常を振り返る機会を提供するものだと思います。
<民主主義は意識しないと存在できない>