13回忌法要、その2
夕食は、山梨市に隣接する石和市(いさわし)、石和温泉(いさわおんせん)の和風旅館「糸柳」に案内してくれた。夕食時刻までには、たっぷり時間があったので、浴衣に着替え、当旅館の風呂場へ向かった。広々とした浴槽には、温かい温泉水が絶えず流れ出ていて、手足を思う存分伸ばせる。このような和風旅館の浴槽に入ったのも何年ぶりだろう。身も心も癒されるとは、この事だ。日本人に生まれて良かったと、つくづく思う。
昼食も日本料理だったが、夕食も日本料理で、こんな豪華な日本料理を昼も夜もたっぷりなんて77歳の今日まで始めてである。次々に運ばれてくる日本料理は、完食で、私のカミサンが一部食べきれないものまで食べてしまった。やはり日本人には、日本料理が一番なのだ。
この日、新宿発の特急が、山梨市駅に近づいた時、車窓の外を見てた私のカミサンが「うわ~!!山梨の緑が一杯で、きれい!!なつかしいわ」と呟いた。久しぶりの古里の緑を見て、遠い昔を一瞬思い出したのかもしれない。この季節、どこでも緑は見えるが、古里の緑は特別なのだ。
かくて、亡き父の13回忌法要は無事終わったが、全てを準備してくれた弟夫妻には、最大限の敬意を表したい。弟夫妻には大学生の長女と高校生の長男がいて、それぞれ目標に向かって勉学中である。なお且つ、90歳を超えた母親も元気である。これからも家族全員元気に過ごして欲しいし、13回忌の父も優しく見守って欲しいものである。