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大腸ガンと食生活の関係について、栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-10-13 10:41:33 | 健康・病気
大腸ガンになる危険性は食生活と関係があるという、エビデンスが数多く報告されています。多量の肉、多量の蛋白質、多量の動物性脂肪、多量の精製炭水化物、大量の食品添加物、それに、少量の食物線維、少量のプロバイオティクス食品の日常的な摂取習慣や不衛生な調理環境が相互的に作用し、大腸ガンの発症に繋がる、と多くの疫学的研究では報告されています。

食事の重要性において、食事は大腸内の微生物相(善玉菌、悪玉菌のバランス)、胆汁酸、中性ステロール、そして腸内細菌、酵素活性などに影響を及ぼします。そして、これらの変化が大腸の発ガン物質、補助発ガン物質の産生に影響を及ぼします。そして、これら産生物質のニトロソアミン、2級胆汁酸、それにコレステロール代謝産物は、大腸内で発ガン物質と補助発ガン物質になる可能性があります。

ところで、米国では、大腸ガンの危険率が高いと言われているが、カリフォルニア州南部、アリゾナ州、フロリダ州の住民は大腸ガンの危険性が低く、北西部、中部の住民は高い危険率を有するが、これらの地方の住民の大腸ガン危険率は2分の1です。なお、これらの地方での肉類と食物線維の消費量は両地方では同じであった。ところが、カリフォルニア州南部、アリゾナ州、それにフロリダ州の住民の大腸ガンの危険率は低いのは、これらの州は柑橘類(オレンジ類)が豊富で、その消費量も中部、中西部に比べて格段に多い。

なお、柑橘類を常食、多食すると、糞中のニトロソアミン、2次胆汁酸、コレステロール代謝産物などの産生を阻害します。そして、ビタミンCはサイ
クリックAMPを増やし、その細胞反応の結果であるポリープの退縮をもたらす、と考えられています。なお、フロリダ州は、米国北東部の大腸ガン高危険地帯からの移民が住んでおり、大腸ガンの危険率がの低い地方として、疫学的研究のモデルとなっています。

そして、柑橘類は、ビタミンC、βーカロテン(ビタミンAの前駆体)が豊富に含まれ、これらのビタミン類は、すでにガンに対する予防効果が報告され、ビタミンCが大腸ガンの前駆状態であるポリープのDNA合成を阻害する、とHenry博士は報告しています。更なる疫学的研究を期待しています。

References
Henry C. Ricoh、James X. Haltmann. VitaminC preventing Colorectal cancer.: Cyclic nucleotide , and  citrus fruits. Journal of  theoretical biology. Vol83, Page675~686, 1980


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