森の中の恍惚

野山が笛を吹いている

組み合わせ式石棺

2009年11月19日 | 空色の休日 2009 

埼玉県川島町の川島中学校正門前、来客用駐車場の片隅に鎮座する埼玉県でも極めて珍しい六枚の緑泥片岩でつくられた箱式石棺です。


なんと・・・・!中を覗いたり触れたしするのはもちろん、石棺に横たわって古代人に思いを馳せることもできるという貴重展示となっている。(ある意味放置状態か?)


「遠山記念館」のすぐ近くですので、お出かけの際はちょこっと寄ってみてください。
川島町指定文化財 組み合わせ式(箱式)石棺

この石棺は六枚の緑泥片岩を組み合わせて箱型に造ったもので、今から千数百年前の豪族の墓に使用されたものです。縦の内法195センチメートル、横の内法56センチメートル、高さの内法前方46センチメートル、後方53センチメートルあり、床石と蓋石には四辺に幅4センチメートル、深さ1.5センチメートルの溝があり、前後の石は左右の石に組み込む仕組みになっています。このような石棺は県内では珍しいもので、古墳時代後期の埋葬様式を知るうえで貴重な資料です。
文化年間(1804-1818)東大塚の古墳(東大塚283-1裏)上の神明神社修理の際出土し、中から剣太刀・やじり・其外のものが発掘されたので、中山の秋元但馬守の陣屋へ届け出たといわれています。
その後最近までこの石棺は古墳上に置かれていたのですが、古墳は原型を失いそこに置くことは適当でないとの判断されたため、昭和40年5月この地に小さく円墳を模造して置くことにしたものです。

 昭和58年3月1日 川島町教育委員会

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