(2005/ゲイリー・デヴィッド・ゴールドバーグ脚本・監督/ダイアン・レイン、ジョン・キューザック、エリザベス・パーキンス、クリストファー・プラマー、ダーモット・マローニー、ストッカード・チャニング/98分)
ダイアン・レインが「トスカーナの休日」と同じく、自分にはその気はないのに旦那に三行半を突き付けられる30代の女性に扮したラブコメ作品。
「トスカーナ」では女友達が傷ついた彼女の心を慰めてくれたが、こちらのヒロインには姉さんや妹もいて、その他沢山の親戚もいて、男やもめの父親を中心にした大家族が何かと彼女の世話をやく。少し惚けてきた叔母さんはヒロインの従兄弟を紹介しようとまでする。8ヶ月前にシングルとなった彼女の名はサラ・ノーラン、35歳、幼稚園の先生、子供は居ない。
彼女のお相手はジョン・キューザック扮する木製ボート造りの職人ジェイク。彼も妻に去られた、ほっかほかのバツイチ男性だ。
サラの姉のキャロル(パーキンス)が、傷心を癒すには新しい彼氏を見付けるのが一番とデート系サイトにサラのプロフィールを勝手に登録し、デートに応募してきた男性の一人がジェイクというわけ。実はジェイクにも傷心の彼を心配する友人がいて、その彼がこれまた勝手にジェイクの名でメールしてきたのだ。
原題の【MUST LOVE DOGS】とは「要 犬好き」という意味だそうで、サラの登録情報の中のお相手の条件として書き入れられたもの。最初のデートでも、二人は公園で犬を連れてお互いを確かめることになる。
クレア・クックという人の書いた全米ベストセラー小説の映画化だそうで、「晩秋」では年老いた両親とそれぞれに独立した子供たちとの家族のふれ合いを描いたゴールドバーグが、こちらも特に捻った演出は見せずに正攻法で描いている。序盤からサラの話とジェイクの話が平行して語られるのでこの二人が主人公であることはすぐに分かる。全体を通してもサラが7~8割、残りがジェイクの印象。
二度目のデートで意気投合して大人の関係にまで発展しそうだったのに、いざという時に○○ドームが無くて、二人して街中の薬局を探して廻るのが笑ってしまうピンク色のエピソードで、やっと買えた頃にはサラの気分がすっかり萎えてしまい、仕方なくサラの家に戻ったところで姉のキャロルと鉢合わせ、ジェイクも我が家へ帰っていく。以後二人はお互いに気になる異性と思っているのに、なかなか進展しないのがもどかしい。
ジェイク以外にデートを申し込んできた男性達とのデートシーンや姉キャロルや妹とのシーン、奥さんに先立たれて寂しい心を埋めるように色んな女性達とデートを楽しんでいる父親ビル(プラマー)や、その中の一人の老年女性ドリー(チャニング)との交流なども描かれる。サラが勤めている幼稚園の子供の中に両親が離婚した男の子がいて、その子の父親ボブ(マローニー)もイケ面でサラのボーイ・フレンド候補になる。ボブが一つのアクセントになるのは分かるが、序盤からの展開でジェイクが本命なのは決まっているので、ボブとの顛末は予定調和的。この辺は小説の方が楽しめる題材なのかも知れませんね。
ジェイクがサラを特別な存在だと思っているのは台詞で何度も出てくるのに、二人の関係がなかなか進まないので、彼のエピソードだけリピートのように同じ段階に留まっている感じも受けました。ジェイクの登場を公園での初デート以降にして、ボブとジェイクのどちらが本命になるのかを曖昧にした構成の方がスリリングで面白くなったかも。
“成る程テイスト”の台詞も色々有りの大人のコメディ。展開を気にせずに、台詞や登場人物を楽しもうと思えば充分面白い映画です。
ダイアン・レインが「トスカーナの休日」と同じく、自分にはその気はないのに旦那に三行半を突き付けられる30代の女性に扮したラブコメ作品。
「トスカーナ」では女友達が傷ついた彼女の心を慰めてくれたが、こちらのヒロインには姉さんや妹もいて、その他沢山の親戚もいて、男やもめの父親を中心にした大家族が何かと彼女の世話をやく。少し惚けてきた叔母さんはヒロインの従兄弟を紹介しようとまでする。8ヶ月前にシングルとなった彼女の名はサラ・ノーラン、35歳、幼稚園の先生、子供は居ない。
彼女のお相手はジョン・キューザック扮する木製ボート造りの職人ジェイク。彼も妻に去られた、ほっかほかのバツイチ男性だ。
サラの姉のキャロル(パーキンス)が、傷心を癒すには新しい彼氏を見付けるのが一番とデート系サイトにサラのプロフィールを勝手に登録し、デートに応募してきた男性の一人がジェイクというわけ。実はジェイクにも傷心の彼を心配する友人がいて、その彼がこれまた勝手にジェイクの名でメールしてきたのだ。
原題の【MUST LOVE DOGS】とは「要 犬好き」という意味だそうで、サラの登録情報の中のお相手の条件として書き入れられたもの。最初のデートでも、二人は公園で犬を連れてお互いを確かめることになる。
*
クレア・クックという人の書いた全米ベストセラー小説の映画化だそうで、「晩秋」では年老いた両親とそれぞれに独立した子供たちとの家族のふれ合いを描いたゴールドバーグが、こちらも特に捻った演出は見せずに正攻法で描いている。序盤からサラの話とジェイクの話が平行して語られるのでこの二人が主人公であることはすぐに分かる。全体を通してもサラが7~8割、残りがジェイクの印象。
二度目のデートで意気投合して大人の関係にまで発展しそうだったのに、いざという時に○○ドームが無くて、二人して街中の薬局を探して廻るのが笑ってしまうピンク色のエピソードで、やっと買えた頃にはサラの気分がすっかり萎えてしまい、仕方なくサラの家に戻ったところで姉のキャロルと鉢合わせ、ジェイクも我が家へ帰っていく。以後二人はお互いに気になる異性と思っているのに、なかなか進展しないのがもどかしい。
ジェイク以外にデートを申し込んできた男性達とのデートシーンや姉キャロルや妹とのシーン、奥さんに先立たれて寂しい心を埋めるように色んな女性達とデートを楽しんでいる父親ビル(プラマー)や、その中の一人の老年女性ドリー(チャニング)との交流なども描かれる。サラが勤めている幼稚園の子供の中に両親が離婚した男の子がいて、その子の父親ボブ(マローニー)もイケ面でサラのボーイ・フレンド候補になる。ボブが一つのアクセントになるのは分かるが、序盤からの展開でジェイクが本命なのは決まっているので、ボブとの顛末は予定調和的。この辺は小説の方が楽しめる題材なのかも知れませんね。
ジェイクがサラを特別な存在だと思っているのは台詞で何度も出てくるのに、二人の関係がなかなか進まないので、彼のエピソードだけリピートのように同じ段階に留まっている感じも受けました。ジェイクの登場を公園での初デート以降にして、ボブとジェイクのどちらが本命になるのかを曖昧にした構成の方がスリリングで面白くなったかも。
“成る程テイスト”の台詞も色々有りの大人のコメディ。展開を気にせずに、台詞や登場人物を楽しもうと思えば充分面白い映画です。
・お薦め度【★★=悪くはないけどネ】
恋愛映画のように見えて、やはり女性映画なのでしょう。
ダイアン・レインは性格演技ができる女優ですから、「トスカーナの休日」にしても女性映画になっていましたね。
その場その場機微を楽しませるという趣向なのでしょう。
だから、十瑠さんのような不満が出て来る。僕もサスペンスのあるクラシックな恋愛映画のほうが好きですが、一応女性映画(女性ファンに女性の行動や心理に共感を覚えさせる映画、のことか)の味方です。^^
どっちも、自分には興味が湧かないジャンルみたいですな。^^