(1989/監督・脚本:宮崎駿/高山みなみ=キキ、佐久間レイ=ジジ、戸田恵子=おソノさん、山口勝平=トンボ、加藤治子=老婦人/112分)
先日、久々にTVで流れていた「魔女の宅急便」。
家の娘が1歳の頃に作られた作品で、我が家では彼女が物心つくようになってから、レンタルかTV放映で初めて観た映画だった。劇場公開時は、前年の「となりのトトロ」の3~4倍の観客動員数を誇ったスタジオ・ジブリの大ヒット作である。
映画にも黒猫が出てくるが、<クロネコヤマトの宅急便>が資本参加しているのは洒落てるなあと思いましたな。
当時録画したものは何度も観ました。娘のリクエストの度に観たわけですが、実は親の方が子供以上に楽しんでおりました。
国籍不明、年代不明。角野栄子さんの原作を読めば分かるかも知れないが、映画を楽しむのにはあんまり関係ない。
魔女のお母さんと普通の人間のお父さんとの間に生まれた魔女のキキが主人公。少女になったキキは、魔法界の慣わしに沿って、13歳の満月の夜、一人前の魔女になる為に余所の街で暮らすべく家を出ることになる。仲良しの友達や近所の人々にも見送られながら、お母さんのホウキに乗って飛び立つ。お供は黒猫のジジ。
ラジオの天気予報では『今夜は晴れ』だったが、飛び立ってしばらくすると激しい風雨に襲われる。あわててもぐり込んだ貨物列車で、結局一晩を過ごすキキとジジ。朝、列車で運ばれている牛に足を舐められて目を覚ましたキキが、列車の屋根から外を望むとそこにはキラキラと輝く海が広がっていた。
青々とした海の向こうに見えた『海に浮かぶ町』が気に入ったキキ。
地中海の港町を思わせるその町に降り立ったキキだが、危うく交通事故を起こしそうになり、のっけからお巡りさんに叱られる。身元を聞かれそうになったところを助けてくれたのがトンボと呼ばれている少年。最初は馴れ馴れしいトンボを嫌うキキだったが、後にはこの町でも超有名なカップルとなる。
出鼻をくじかれた様子のキキ。偶然、“パン屋のおソノさん”と知り合いになり、事情を話すと離れの一室を貸してもらえることになった。妊娠中であったおソノさんに替わって時々店番をしながら、やがて<キキ・デリバリー>という宅急便屋さんを始める。ホウキで空が飛べるキキには、郵便屋さんは格好の仕事だった。
最初のお客さんはパンを買いに来た美しい女性だった。甥っ子への誕生日プレゼントだという鳥かごを運んでいる時、突風に煽られたキキは荷物を落としてしまうのだが・・・。
いちいちストーリーを書いているのが馬鹿馬鹿しくなるくらい有名な映画ですよね。今回観ていて思ったのが、物語の設定として「真夜中のカーボーイ」と同じだなということ。
ある目的をもって旅だった主人公が、辿り着いた町で色々な人や事件と遭遇するという話。主人公の目的が達成されるかどうかという興味が最初に設定されてる所と、ロード・ムービー的な展開でもあるというのが似てますな。同じ様な作品が他にも沢山ありそうですが、とりあえず「真夜中・・・」を思い出しました。テーマは勿論、主人公の目的も結末もまるっきり違いますがネ。
オープニングには「ルージュの伝言」、ラストは「やさしさに包まれたなら」。懐かしいユーミンの曲が使われています。
おソノさんの離れに泊まった次の日の朝、キキが使った家の外にあるトイレ。キキが出るときにジャーと水が流れる音がしました。水洗トイレだったというのが、ちょっと女性観客を意識したのかなって感じでしたな。
▼(ネタバレ注意)
途中でキキは魔法が使えなくなる。ホウキに乗っても空は飛べないし、ジジの声もニャーニャーとしか聞こえない。
『魔女が人間に恋すると魔力を失う』って、外国の本か何かで読んだような気がするんですが、この時のキキはトンボに恋でもしていたんでしょうか?
原作を読めば分かるんでしょうけどねぇ。
▲(解除)
先日、久々にTVで流れていた「魔女の宅急便」。
家の娘が1歳の頃に作られた作品で、我が家では彼女が物心つくようになってから、レンタルかTV放映で初めて観た映画だった。劇場公開時は、前年の「となりのトトロ」の3~4倍の観客動員数を誇ったスタジオ・ジブリの大ヒット作である。
映画にも黒猫が出てくるが、<クロネコヤマトの宅急便>が資本参加しているのは洒落てるなあと思いましたな。
当時録画したものは何度も観ました。娘のリクエストの度に観たわけですが、実は親の方が子供以上に楽しんでおりました。
国籍不明、年代不明。角野栄子さんの原作を読めば分かるかも知れないが、映画を楽しむのにはあんまり関係ない。
魔女のお母さんと普通の人間のお父さんとの間に生まれた魔女のキキが主人公。少女になったキキは、魔法界の慣わしに沿って、13歳の満月の夜、一人前の魔女になる為に余所の街で暮らすべく家を出ることになる。仲良しの友達や近所の人々にも見送られながら、お母さんのホウキに乗って飛び立つ。お供は黒猫のジジ。
ラジオの天気予報では『今夜は晴れ』だったが、飛び立ってしばらくすると激しい風雨に襲われる。あわててもぐり込んだ貨物列車で、結局一晩を過ごすキキとジジ。朝、列車で運ばれている牛に足を舐められて目を覚ましたキキが、列車の屋根から外を望むとそこにはキラキラと輝く海が広がっていた。
青々とした海の向こうに見えた『海に浮かぶ町』が気に入ったキキ。
地中海の港町を思わせるその町に降り立ったキキだが、危うく交通事故を起こしそうになり、のっけからお巡りさんに叱られる。身元を聞かれそうになったところを助けてくれたのがトンボと呼ばれている少年。最初は馴れ馴れしいトンボを嫌うキキだったが、後にはこの町でも超有名なカップルとなる。
出鼻をくじかれた様子のキキ。偶然、“パン屋のおソノさん”と知り合いになり、事情を話すと離れの一室を貸してもらえることになった。妊娠中であったおソノさんに替わって時々店番をしながら、やがて<キキ・デリバリー>という宅急便屋さんを始める。ホウキで空が飛べるキキには、郵便屋さんは格好の仕事だった。
最初のお客さんはパンを買いに来た美しい女性だった。甥っ子への誕生日プレゼントだという鳥かごを運んでいる時、突風に煽られたキキは荷物を落としてしまうのだが・・・。
いちいちストーリーを書いているのが馬鹿馬鹿しくなるくらい有名な映画ですよね。今回観ていて思ったのが、物語の設定として「真夜中のカーボーイ」と同じだなということ。
ある目的をもって旅だった主人公が、辿り着いた町で色々な人や事件と遭遇するという話。主人公の目的が達成されるかどうかという興味が最初に設定されてる所と、ロード・ムービー的な展開でもあるというのが似てますな。同じ様な作品が他にも沢山ありそうですが、とりあえず「真夜中・・・」を思い出しました。テーマは勿論、主人公の目的も結末もまるっきり違いますがネ。
オープニングには「ルージュの伝言」、ラストは「やさしさに包まれたなら」。懐かしいユーミンの曲が使われています。
おソノさんの離れに泊まった次の日の朝、キキが使った家の外にあるトイレ。キキが出るときにジャーと水が流れる音がしました。水洗トイレだったというのが、ちょっと女性観客を意識したのかなって感じでしたな。
▼(ネタバレ注意)
途中でキキは魔法が使えなくなる。ホウキに乗っても空は飛べないし、ジジの声もニャーニャーとしか聞こえない。
『魔女が人間に恋すると魔力を失う』って、外国の本か何かで読んだような気がするんですが、この時のキキはトンボに恋でもしていたんでしょうか?
原作を読めば分かるんでしょうけどねぇ。
▲(解除)
・お薦め度【★★★★★=ジブリファンなら、大いに見るべし!】
最初ジジはこの大きなわんこが近づいてくると冷や汗がたらたら・・すご~いかわいい~
キキには最後までジジの声が戻らなかったみたいですけど、あれはジジが普通の猫に恋したからかなぁ・・・。
ホントに、空を飛ぶ話が多い。
この辺の製作者の心理について、是非とも教えていただきたいのですが・・・。
最近また放映があって観ました。
「真夜中のカウボーイ」という似たような設定があったんですね。
キキが魔法を使えなくなった理由が、観るたびに分からずじまいだったのですが…。
でも、お母さんは結婚してても魔法は使えそうだったので、どうなんでしょうね。人間とのハーフだから、精神にぶれが大きいとすぐ響いちゃうのかも。
ジジの件は、私はキキの魔法がどうというより、単にふつうの猫に恋したら同化しちゃうから、だと思ってましたが…。
動物が可愛くて、女の子の自立を称揚したファンタジー.大好きな作品です。
>キキが魔法を使えなくなった理由
恋のせいか、精神的な揺れが影響したのか、良く分からずじまいですね。
ジジの件は、魔法がキキに戻った後もキキにはジジの声が聞こえないようでしたから、あれはジジが普通の猫に同化したという意見に1票です
>懐かしいユーミンの曲が使われています。
もうあの曲を聴くだけで、魔女が飛ぶあの街の風景が目に浮かびます。映画は避けてたけどユーミンは大好きでした。
>『魔女が人間に恋すると魔力を失う』って、外国の本か何かで読んだような気がする
そういう話があるんですね!
確かに魔法って集中力が必要そうだし、恋なんてしてたら上手く使えなくなりそうです。
ロード・ムーヴィーであり、少女の成長物語でもある。
可愛い風景は見飽きないし、何時までも残る浮遊感が童心にかえらせてくれる素敵な映画でした。
>そういう話があるんですね!
確信が無かったので、その手の映画は無いかと探したら、58年の「媚薬」というコメディが人間に恋して魔力を失う魔女が主人公だそうです。
魔女にはキム・ノヴァク。お相手はJ・スチュワート。
キムさんはまさに「美魔女」でしょうか
キキとトンボのコンビがほっこり。
原作の続きも見たいですね。
水洗トイレは女性客を意識したものだったんですかねぇ。そこまで考えていませんでした。
>原作の続きも見たいですね。
TVのドキュメンタリーで見た角野栄子さんも素敵な女性でした。