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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

ラスト・サムライ

2006-01-01 20:52:02 | 映画-2006年

「みんな大スキ侍魂」

 今頃になった観てっていうか、ちょっとだけ観ようと思ったら、つい全部観てしまった。
 日本人、侍、滅びの美学は良いもんだ。

 たぶん、欧米人が思うところのサムライ・ファンタジーな映画なんだと思う。
 細かい考証の違いとか何とかはどうでもいいわけで、欧米人が「OH! サムライ」な雰囲気を味わえればOKだと思う。

 冒頭、時代遅れな甲冑姿のサムライが出てきて、まさに「OH! サムライ」だった。
 んで、甲冑姿のサムライが目の青いアメリカ人を叩きのめす姿に、ケチなナショナリズムが昂ぶったりした。
 でも、彼らが戦う本当の敵は日本人。日本人同士で剣を交えるってのが、この映画に通底する切なさというか、やるせなさ。
 ただし、このへんの歴史の理解がなくても楽しめるように作られている、と思う。

 そういう日本史に明るくない欧米人へのファンサービスだろうか、明治だってのに刺客にニンジャを送り込んできたのには――燃えた! 真田広之VSニンジャなんて影の軍団みたいだなと興奮!
 時代劇を積極的に観てるってわけじゃないけど、最近の時代劇ってあんまりチャンバラにこだわりがないみたいで、こういう荒唐無稽なニンジャの出番が少なかったので嬉しかった。

 んで、勝つ見込みのない戦闘にて、死ぬことと見つけたりと悟ってガトリング砲で渡辺謙がハチの巣に。
 同じ日本人同士なのに戦うなんて……という、おそらく無念とか、理不尽とか、やるせなさがこみ上げてきたのだろう、官軍の兵士が顔をクシャクシャにして泣き顔になるところはオレも泣きそうになった。
 ただ、その後に誠意というか敬意というか、相手を敬う何らかの感情を表現するのに、脱帽して土下座をするというのは……オレにはちょっとよくわからんかったが、敬う気持ちがあったことだけは理解できた。

 この時代の複雑な日本の関係を知ってる欧米人は少ないだろうし、この映画で理解できるとも思えない。
 そういう意味では、サムライやニンジャを徹底してデフォルメしたサムライ・ファンタジーとしては良くできていたと思う。

『ラスト・サムライ』(ケーブルテレビ)
監督:エドワード・ズウィック
出演:トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、他
評価:7点


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