スマイル日和+

子育ては「自分育て」。smile流「自分育て」の日々をつづります。

「食品の裏側」の安部司氏講演会

2007-01-31 | smile healthy life
安部司氏のことは随分前から知っていましたが、
コープ自然派主催で講演会が近くである度に
「日程が合わない~!」と悔しい思いをしてきました。

今回ようやくチケットを手に入れ(2ヶ月前くらい)、
ダブルブッキングもどうにか調整して
安部氏の講演を聞くことが出来ました。

Kids君の託児も事前に申し込み、
時間に余裕を持って出かけたつもりでしたが
車で直通でないのはやっぱり時間が掛かります。
丁度いい時間に到着となりました。

ステージのテーブルの上には
ずらりと「白い粉」の入ったビンを並べ
コンビに弁当や惣菜、カップめんを置いてあります。
まるで「どうぞ添加物を見てください!」
という設定と安部氏の辛口トークが
会場に来ている聴衆をあざ笑うかのようです。
目の前でいろいろと添加物入り食品の実演をするのも
おもしろかったです。

講演を聞いて詰まるところ。。。

・食品添加物の毒性、安全性の程度の問題ではなく、
 怪しい食品は買わないという選択が大切。

・添加物使用は①安い②簡単③便利④美しい
 ⑤おいしい(?)=「味が濃い」という
 消費者が求めるニーズに合致したもの。

・添加物の害はマウス実験などではわからない。
 数年後の人体への影響で初めてわかるもの。


ということがわかりました。

食品添加物については多少の知識があって
どうにかそれとうまく付き合う方法を
身につけていると自分では思っていましたが
この講演を聞いたあとでは
「アー、やっぱり私も<安くて、便利で、簡単>を
捨てられずにいたのだなぁ~」
と気づきました。

メーカーは売れるため、コストを下げるために
できることはなんでもします。
農薬を使ったり、
きれいに見せるための薬に漬け込んだり、
簡単に使える状態にしてから
添加物で日持ちさせたり。
(それにプラスして雇用者への待遇も
いい加減だったりして!)

それは分かっているのに、
数十円の「安い」に振り回されて、
本来の大切な「食」を自らの手で
汚すことをしていたのです。

家に帰ってから、
冷蔵庫にあるものや
戸棚にしまってある保存食・常備食
片っ端から「裏側」を見ると
こんなに入っているんだよねー。
で、小袋に入ってた調味料のなんかは
ポイポイ捨てちゃいました。

気をつけて買っているつもりでも
「アミノ酸等」ってのは
しつこいぐらい付いて回っています。
ちょっと値段の高い「ポン酢」でも
「なんだ、アミノ酸にお世話になってるんだぁ」

醤油やだしの素などは
化学調味料を使わないものを選んでいたけど
「納豆のたれ」なんかは節穴になりがち。
納豆のパッケージにはダラダラと書かれていて
いろんなものが入っているのがわかります。

安売りの札を見たときほど
「食品の裏側」を見忘れています。
98円のキャベツを見たら、
お好み焼きがいいかな~なんて思って、
「ちょっと農薬付けでもいいかぁ」って
手に取っちゃうこともあります。

私はそれでもいいんです。
でも、我が家にはそういうのを知らないで
食べさせられる子どもと夫がいます。
安部氏はそれを「虐待に近い」と言われました。
私はそれを思うと、責任重大だ~!と
身が引き締まる思いになります。

消費者は4つのパターンに分けられるそうです。
・高くても安全・安心なものを選ぶ消費者<理解型>
・高いものなら何でもいい消費者<志向型>
・安心・安全は望むけど安いものを求める消費者<分裂型>
・安ければ何でもいい消費者<無関心型>


自分はどれかといえば、
やっぱり分裂型のときもあるなーと思います。
今の市場では安くて安全・安心なものって
それなりに見た目が悪くて、味もパッとしなくて。。。
でも、それが本来の味なんだと思います。

味がパッとしないというのは、
添加物や加工品の味に慣れすぎた舌が
素材のおいしさを忘れてしまったに過ぎないこと。
私はどこまでその素材の味を味わう味覚を
取り戻すことが出来るのでしょうか。

昨日も買い物に出かけて、
アレコレと買うのですがどうも時間が掛かります。
いちいち「食品の裏側」を見るわけですし、
これもダメ、あれもダメ、ってしてたら
ほしいものが見つからないわけです。

安売りの焼きそばは、ソースを除けば
思ったほど添加物と言えるものがなく
「今回は特別!」と購入に踏み切りました。
自分で作れたらそれに越したことはないのですが、
パスタやうどんは作れても、
中華麺はちょっと違うからなぁ。。。

安部氏も言っていました。
すべて除去は無理なこと。
ただ、少しでも生活を見直して
自分達の食生活にもっと意識を持ってほしいと。

マーケティングは大多数をターゲットにします。
だから、消費者が買わなければその商品は1ヶ月で
店頭から消えると言われました。
でも、安い・簡単・便利に惑わされて
どんどん買っているのが私たちの現状です。

混ざり物を入れずに丹精こめて作っている生産者が
値段が高いという理由で商品が売れず
廃業に追い込まれているという話もされました。
値段は高めでも安全で安心な商品を
地道に作っている生産者もたくさんいます。
でも、私たちが買わなければその商品は
店頭から姿を消してしまうのです。

今の状況を逆転させれば、
安心・安全なものが優位に立ち
生産者も「添加物のない、安心・安全なもの」しか
作らなくなるようになるでしょう。
それは消費者の手にゆだねられています。

納豆一つでアレだけのことが出来る
パワーを握る消費者なんですから、
もっと賢くそのパワーを使わなくちゃ!
(そう言えば、こんなのありました。)

余談になりますが、
反対側の理論を知りたくなり
日本食品添加物協会のサイトにもお邪魔しました。

中高生向けのパンフレットに
「添加物は誤解されている」とか
「添加物は毎日食べても大丈夫!」なんて
恐ろしいことを書いてあったりします。
豆腐のにがりやサフランと
同等に扱った表現もあって、
それこそ誤解させる!と腹が立ちました。
使っている学校があったら抗議しなくちゃ!
簡単・便利な食品を「豊かな食生活」なんて
よく言えたものだとあきれます。
「ジャンク(くず)・フード」と
同類のものが多いのに。。。

で、世界基準に適合しているとか
WHOのお墨付きだとかで「安全性」を強調しています。
現時点ですでに人の体に健康被害を及ぼしている
可能性などには一言も触れていません。
そして極めつけ、
関連資料はほとんど自分とこの本!
開いた口がふさがらないですね。

いくら安全と言われていても
私は素材の味から遠ざかるものは
やっぱりいりません。
たまに欲しくなるスナック菓子も
現実にはただ「風味」づけでごまかされたもの。
「それを、うまいうまいって
小さい頃から食べてきたんだ」
そう思うと何だか悔しくなってきます。

子ども達にはきちんとした味覚と
季節にあった食材や素材で
家族が手をかけて作った食事を
感謝しながら食べてもらいたい。。。
今はその思いだけです。

この講演を主催したコープ自然派の食材は
安心・安全の食品ばかりではありませんが
それを判断するための表示が全部なされていて
素材自体も無農薬有機野菜など
こだわりの生鮮品が多くあります。
スーパーで買うものが見つからない時などは特に
「早くコープが来ないかなー」と待ち遠しくなります。

みんなはどんな食事をしているのかな?
こだわりをもっている?それとも適当?
私がおばあちゃんになった時に
その差がどんな風にでてくるのか
とても心配でもあります。
どうか、多くの人が
何が自分達にとって大切なものなのか
見極めて暮らす力を持って欲しいと願います。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです♪ (eri)
2007-02-09 00:12:27
お久しぶりです。
smileさんが元気だとなんだかうれしいな~。
相変わらずピリッ、としたいい記事がたくさんありますね♪
食物アレルギーの息子を持つわが家は、
「高くても安全・安心なものを選ぶ」けど、「理解型」ではないな~(^ ^;
乳糖や小麦たんぱく、アミノ酸、質の悪い油、
親がうっかり見落としても、息子の体は微量でも
ちゃんと見分けて反応してしまいますので、
それ以外食べるわけにいきません!
なんだろう?「必然型」?
2人目の子どもの妊娠中より、私自身も息子のアレルゲンと
同じものを除去する生活をつい最近までしていましたが、
不思議と舌がそれに慣れてくると、ただの漬物を
食べていても、これは「アミノ酸」使ってるな?
もしくは「乳糖?」などと、自然でない味は
見分けがつくようになってきます。
素材の味がわかるようになってくる、ってことなのかな?
みんなが添加物の味を忘れて自然の味を大切にしてくれると
お高い自然食品も少しは値下がりしてうちなんかも
楽になるんですけど~!
体に出ちゃうので仕方なく「必然型」ですが、
いや~~!エンゲル係数高いよ!!!
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参考になります! (smile)
2007-02-16 22:10:27
いや~、すっかりお返事遅れちゃって。
コメントでは、お久しぶりです♪
eriさんのアレルゲンとの付き合い方には
いつも感心してみていますよ!
ウチは大して心配するほどではありませんが
やっぱりカイカイするのをみるのはツライですね。
もっと「必然型」にならないといけない気がします。
eriさんとこと中身は違いますが、
ウチのエンゲル係数もきっと高いだろうな~。
最近家計簿つけてないんでわかりませんが。。。
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