アラフィフおひとりさまの現実

何てことのない日常を綴っております。

高校生

2018-09-12 17:56:31 | ひとりごと
私はとうとうAmazon Μusic Unlimited に手を出してしまいました。そして今、30年以上前の高校生だった自分を思い出しています。


当時の私のアイドルはビートルズ、バイブルは加賀乙彦さんの『宣告』とちょっと風変わりな子だったと思います。

ビートルズは、私の親世代にはリアルアイドルだったでしょうが、私が聴き始めた中学時代、すでにジョン・レノンはこの世にいなかったし、他のメンバーもソロ活動をしていました。

周りに洋楽を聴く友人はいても、ビートルズではなかったので、ワクワクの共有は出来なかったな〜。

作家もそう。村上春樹さん好きな友人はいても、加賀乙彦さんを好きな友人は一人もいませんでした。それどころか、『宣告』で読書感想文を書いたら、授業中、憧れていた国語の先生に

「殺人者に興味を持つような人は、いつか殺人を犯すような人になるかもしれない」

と言われて、結構傷付いたっけ。先生はどうしてあんなことを言ったんだろ?


高校時代は暗黒の3年間で、部活にも入らず、寄り道することもなく、ただただ学校と家を往復するだけの毎日。

じゃあ家で勉強してたかっていうと全然で、ビートルズを聴きながら、両親の部屋の本棚から面白そうな本を引っ張り出しては、片っ端から読んでいる、そんな高校生でした。

何かもっと10代でしか経験出来ないことをやれたんじゃないのか?私???(笑)


丁度その頃、祖父との同居や父の単身赴任など生活環境も変わり、間もなく祖父は認知症を発症しました。祖父が人間ではない何かへと変化していく様を目の当たりにしたのも、初めて母の泣き顔を見たのも、この頃でした。

自室で有吉佐和子の『恍惚の人』を読みながら、昼夜逆転した祖父の叫び声を聞くという、今考えてもシュールな日常だったかもしれません。


音楽を聴いただけで、忘れていた記憶がこれだけ蘇るんだから凄いですね。久し振りに『宣告』を読みたくなりました。

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