年末だったかな?友人に勧められていた映画『どうすればよかったか?』を今日観てきました。
映画の公式サイトで、文筆家の方が
"「どうすればよかったか?」という問いに正解を答えるのは、決して難しいことではない。それでも人は必ずしも正解を選ばない。…"
とコメントしてましたが、ホントそうだよなぁ、と。
淡々と回された親戚の家族ビデオを目にしたような。映画の中の家族が決してレアなケースだとは思いませんでした。私が仕事の中で出会った家族…今は本人も家族もこの世にいませんが、この映画の家族とあまりにも似た境遇でした。
数年前にあった農林水産省事務次官の長男殺人事件も結末は違いますが構造としては似ているのかなと思います。
私の兄は今年還暦を迎えます。父は自分が東大に行けなかった劣等感からか?単なる中間管理職のストレスからだったのか?兄に対し今でいうところの教育虐待をしていました。兄はこのままだと父に暴力を振るうだけでなく、殺してしまうかもと思って家を出て全寮制の高校に行ったそうです。
今は、表面上は両親の介護のことも協力的です。でも50年近く経ってもなお兄は父を憎んでいるし、死んでも許さないでしょう。そこを含めて義姉が兄を丸ごと包み支えてくれているので、それは本当に良かったと思っています。
家族には家族にしか分からない歴史や各々の思いがあります。"適切で正解な支援"という名のもとに、ズカズカと踏み込んで欲しくない場所が存在する気がします。だからこそ色々難しいと思うのです。