「障がい者排除」と批判噴出…新宿区の公園がスロープにブロック設置、区担当者は「別な設置を検討」
女性自身 の意見 • 昨日 15:55
《スロープに、スロープが必要な人を完全ブロックする障害物を設置。これだから新宿区はクソ》
4月29日、こんなコメントと共に、公園らしき場所のスロープに車止めのブロックが設置されている写真をあるユーザーがTwitterに投稿。「障がい者差別」だとネットで炎上している。
問題のスロープは、東京・新宿区の区役所通りとゴールデン街に挟まれた「四季の道」という遊歩道公園内にあり、本来なら区役所通りから遊歩道に通り抜けできるようになっている。ところが、スロープ上に四角い石のブロックが2つ設置されているため、車椅子やベビーカーの通行ができない仕様になっているのだ。
これにはネットで批判が殺到した。
《これはバリアフリーじゃなくバリヤ》
《スーツケースとかベビーカーも通れないしこれほんと酷いわ》
《障害や高齢者、乳児まで拒否してる事ですよね》
《ここまで幅を狭めても自転車は通れてしまうし、スケボーやキックボードなら持ち上げればいいだけ。結果として車椅子をピンポイントで排除してしまっている》
新宿区のホームページによると遊歩道公園「四季の道」は次のように説明されている。
《新宿遊歩道公園 四季の路は、昭和45年3月に廃止された都電13系統(新宿駅前~水天宮前)の専用軌道敷を、新宿区が東京都より譲渡を受けて整備し、昭和49年6月24日に遊歩道公園として開園しました。
失われつつある都心の緑の回復と、住民が安心して憩える場を提供するため、ビルの谷間に武蔵野の面影をしのばせる緑を再現しました》
仮に安全対策が目的だとしても、《住民が安心して憩える場を提供するため》とあるのに、遊歩道公園に車椅子やベビーカーが利用できないというのは本末転倒ではないだろうか。新宿区の担当者に話を聞いた。
――設置の経緯は?
「今、区の方で確認をしておりまして、すぐに正確な設置の日時などはお答えできない状況なので、そこはご理解いただきたいと思います」
――設置の目的は安全対策?
「これも推察なのですが、ホテルの側からのスロープにつきましては、ホテルが開設するときに“通路を作りましょう”ということで合意して作ったところです。ただ、その後の管理上の課題が出まして、ああした石製の車止めを設置したと考えているところです」
――管理上の問題とは?
「いま確認しているところなのでこれも推察ですが、公園側に区役所通りから自転車やオートバイで通り抜けをする利用があったようです」
――遊歩道公園自体に車椅子は入れる?
「入れます。ホテル側からの通路以外は入れるんですが、そこだけが管理上そうした状態になっています」
――車椅子の人が入れないということに、設置当時は想定していなかった?
「そこは確認しているところですが、車椅子等で新宿遊歩道公園をご利用いただく際は、申し訳ないのですが、公園からホテル側への取り抜けができないので、他の入り口をご利用いただきたいということで、そこは少し説明させていただいていたというところです」
――今後、ブロックはどうしていく予定?
「考え方としましては、仮に自転車やオートバイの利用を抑制するためとはいえ、あちらの通路についきましても車椅子の方がご利用できることが本来なら望ましいので、今後は車椅子も通れて、なおかつ自転車やオートバイの侵入抑止できるような別な設置について検討して参ります。ただ、物理的に有効幅員や傾斜など様々な制約があると思うのですが、そうしたものも踏まえまして、区として何ができるか、最善の対応を検討していきたいという風に考えているところです」
一歩ずつでもみんなが気持ちよく利用できる空間が広がっていくことを願うばかりだ。