焼却炉の煙突から鉄さび飛散 千葉市北清掃工場 周辺の建物や車に付着 「迷惑かけおわび」市、賠償も
千葉日報社 によるストーリー • 12 時間前市によると、4月26日午前9時ごろに同工場の周辺住民から「灰のようなものが積もっている」などと市に問い合わせがあり、市が調査。同工場の北西に位置する同区千種町で南北約320メートル、東西約250メートルの範囲にある住宅15軒、中古車販売店など2事業所から鉄さび付着の連絡があり、同工場から約550メートル離れた場所でも見つかった。
市は当時の風向きや他に発生源とみられる施設がないことから、再稼働したばかりの同工場3号炉の煙突(高さ130メートル)から飛散した可能性が高いとして、28日に3号炉の稼働を停止。鉄さびの成分分析の結果などから同煙突が原因と判断した。
3号炉は排気ガス設備の修理のため、24日に一時的に稼働を止め、25日夜に再稼働。定期整備などは時間をかけて炉を常温まで冷ましてから行うが、今回は炉内の温度が高い状態のまま修理を行ったことから、ごみの燃焼再開に伴い煙突内の温度が一気に上昇。煙突が急激に膨張し、鉄さびが剥がれやすくなったとみられる。足立部長は「煙突内は目視の点検を行い、鉄さび飛散の恐れはないと判断したが、中に入って確認すべきだった」と述べた。
再発防止策として、同工場全ての煙突の点検や清掃、さびを防ぐ塗装を本年度以降、継続的に実施。3号炉は現在も停止中で、市は新港清掃工場(美浜区)で可燃ごみの一部を受け入れている。
住民説明会は同町の約600軒が対象。被害状況などは今後、住民らから書面で報告してもらう予定で、損害賠償にも対応していくという。