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札幌・円山生活日記

桃の節句 ひなまつり ~ひな飾り~2022@北海道開拓の村

「北海道開拓の村」は明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の建造物を54haもの敷地に移築復元・再現した野外博物館。北海道開基百年を記念して開拓以来の文化の流れを示す建造物とともに当時の生活の理解促進を目的に開設されたとか。同村では2月19日(土)~3月21日(月・祝)に年中行事として「桃の節句 ひなまつり」が開催中です。

先般テレビでニュースを見ていると「3月3日の桃の節句を前に、札幌市の北海道開拓の村では明治から平成までのひな人形が展示されています」とのイベント紹介が放送されていました。昨年3月にも「北海道開拓の村」で雛飾りを観たので同イベントは年中行事のようです。近年の我が家で飾っているのは団地サイズの小さな雛飾りの男雛・女雛のみなのでフルサイズの季節ものを鑑賞すべく今年も出かけることとしました。アクセスは地下鉄東西線の東の終点「新さっぽろ駅」バスターミナルの「北レーン10番乗り場」よりJR北海道バス「新22「開拓の村」行(30分間隔)」に乗ってやってきました。

 
バス停から見た「北海道開拓村」のエントランスホール「旧札幌停車場」。

年中行事「桃の節句 ひなまつり」のちらし
“北海道開拓期のひなまつりは、普段大切にしている人形を集めて棚に飾る程度で、松前や江差などの豪商が人形を取り寄せたり、武士団の移住で持ちこまれた雛人形が飾られたのはごく一部のことでした。一般家庭に普及したのは、昭和に入ってからのことです。 北海道開拓の村のひなまつりで、“当時の生活文化”、そして“一足早い春”を感じてみませんか。”


チケットを購入し村内に入ると丁度「馬そり」の出発時間でしたのでお見送りします。今日もドサンコ馬は「ひと踏ん張りするか!」と頑張っています。


続いてチケット売り場で入手した「ひな人形マップ」に従い雛飾りの鑑賞です。展示されているのは村内の建物に由来するものや道民から開拓の村に寄贈されたものなど23組だそうです。 

まずは「旧札幌停車場」です。

2組の展示のうち【昭和初期】のもの。

男雛と女雛です。
もう1組は【昭和28年】(豆雛)で「北海道の年中行事」解説コーナーにありました。

【昭和28年】(豆雛)。

次は「旧開拓使札幌本庁舎」。
【明治末期】から【平成2年】まで5組が展示されています。
最も古い【明治末期】のもの。

男雛と女雛です。豪華な衣装・装飾がよく保存されています。

「旧開拓使札幌本庁舎」を出ると「馬そり」が帰ってきました。「市街地群」を15分ほどかけて周回します。

ひな飾り鑑賞を続けます。旅館兼待合だったという「旧来正旅館」。
当時を再現した店内に【大正14年】(右)と【昭和初期】(展示棟由来)(左)の2組が展示されています。
【大正14年】のもの。立派ないわゆる「御殿飾り」です。

「御殿」内には男雛・女雛、三人官女、五人囃子が並んでいます。

小樽市で栄えたという「旧三〼河本そば屋」。

【昭和29年】(展示棟由来)で実際に河本家で飾られていたものだとか。
 
「旧武井商店酒造部」。さっきまで晴れていたのですがこの頃から天候が怪しくなり雪が舞い始めました。時折吹雪く中で鑑賞継続です。
明治28年(1895)頃から始められたという酒造業の設備が展示されています。
こちらは客間の様子。
【大正中期】から【昭和50年】まで4組の展示のうち最も古い大正期のもの。

男雛・女雛。

装飾や金屏風の絵画なども見事なものです。


米穀、雑貨、荒物などを扱ってきたという「旧武岡商店」。
店内の模様を再現したコーナーに設置された【昭和2年】の雛人形です。

農業及び土地会社経営に従事したという「旧松橋家住宅」。
かなり広い屋敷でこちらは仏間。仏壇も立派です。

奥の居室部分には松橋家由来の【昭和29年】【昭和32年】の2組のひな人形と「雛軸」(絵入掛図)。
【昭和32年】の男雛と女雛。なんとなく表情も現代的になってきています。
「雛軸」(絵入掛図)。

「体験学習棟」。
様々な昔の遊びなどが体験できるようになっています。
その一角に【大正10年】~【昭和32年】の4組が展示されています。
最も古い【大正10年】のもの。

最後の雛飾り鑑賞にと「漁村群」の「旧青山家漁家住宅」に向かったのですが何と「落雪のおそれがあるため立入禁止」でした。残念。以上で「桃の節句 ひなまつり」の見学は終了。折角ここまで来たので吹雪の中で遭難しないよう村内を回ります。 

「農村群」のはずれにある移住者が最初に建てたという「開拓小屋」。深い雪に囲まれ厳しい生活を彷彿させる雰囲気です。
屋内。炉の周りに笹・枯草を重ねたむしろを敷いて居間としたそうです。

「旧納内屯田兵屋」。
屋内。琴似にある「琴似屯田兵村兵屋跡」の建物と基本的には同じ作りです。

「旧札幌農学校寄宿舎“恵迪寮”」。
寮生の部屋。
左側のブロックには初めて入りました。展示が充実しています。こちらは名物の落書きの名作集の展示。
更に寮食堂の食事の再現品も並んでいました。

仲々センスあるネーミングです。かぼちゃの「藻岩の緑」。
ポテトサラダの「手稲の残雪」。

たまねぎの丸煮のあんかけ「風船爆弾」。
自炊制時代の再現で馬鈴薯をつぶしただけの「手稲の白雪」。我々の学生時代は貧乏暮らしが当たり前でしたが懐かしい思い出でもあります。

「森林鉄道機関庫」。
内部です。仲々の迫力でした。なお「山村群」はこちらまでで「炭焼き小屋」などは雪に閉ざされてしまったようでした。


「旧開拓使札幌本庁舎」前に戻ってきました。「馬そり」が待機中でした。

「馬そり」の乗車希望者は入場券売場向かいにある「馬そり整理券受付」において整理券を受け取りチケット(大人250円)を購入します。午前10時より1日10往復の運航です。馬さんも大変です。


JR北海道バスのバス停と雪の中の「北海道開拓村」エントランスホール。バス利用者は他に1組で途中の利用者もおらず「新札幌駅」までノンストップでした。

「北海道開拓の村」の年中行事「桃の節句 ひなまつり ~ひな飾り~2022」鑑賞でした。後半は降雪の中でしたが春の訪れを期待させる明るい色彩の展示で気持ちも明るくなりました。楽しませていただきました。それにしても村内の建物とその室内展示は見応えあり改めて感心するとともに古い建物だけに雪対策も大変だと感じました。メンテナンスに携わる方々のご尽力に感謝です。大変良い場所ですので今後も宜しくお願いします。ありがとうございました。

北海道開拓の村
札幌市厚別区厚別町小野幌50番1 011-898-2692 E-mai:info@kaitaku.or.jp
開村時間
4月1日~4月30日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休館)
5月1日~9月30日
午前9時~午後5時(入村は午後4時30分まで)
無 休
10月1日~3月31日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休村)、年末年始(12月29日~1月3日)
*年中行事「桃の節句ひなまつり2022」
2月19日(土曜)~3月21日(月・祝) 9時~16時30分
http://www.kaitaku.or.jp/
(2022.2.20訪問)

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