「円山公園」近くのマンション1階の完全予約制の日本料理店「御料理 本草」。予算と好みに応じてその日に仕入れた旬の食材で懐石料理に仕立てていただけます。知る人ぞ知る隠れ家感満載の空間で季節の料理を楽しむ格別の時間を過ごせます。
本日は「御料理 本草」です。この店は地下鉄東西線「円山公園駅」から「環状通り」に出てすぐのマンションの1階にあります。店の前を通っても何の店なのか?現役営業中なのか?も長らく判りませんでした。ところが先般の「まん延防止等重点措置」の適用期間中に前を通ると店としての対応策が店頭に貼りだされており現役営業中であることと店名が「本草」であることが判りました(良く見ると店頭にも「本草」の小さな看板がありました)。ネット検索すると「食べログ」に掲載がありました。完全予約制の日本料理店で“ご予約時にご予算とお好みなどをお伺いして懐石料理を仕立てております。旬の食材を使い、ひと品、ひと品、気持ちを込めてお作りしております。お料理は、昼:5000円~、夜:6000円~、1000円刻みでお作りいたします”とのこと。非常に興味をかき立てられる店なので今般予約して出かけて来ました。場所は地下鉄東西線「円山公園駅」を出て「円山公園」方向に向かい「環状通り」の交差点を超えて通り沿いに右へ(北方向へ)ほんの少し歩いたマンションの1階です(地図は下掲の店の名刺をご参照ください)。
「御料理 本草」の店頭。表の柱に小さく「本草」の看板が出ています。
この行灯は予約客がある時のみ店前に出ているようです。
表の扉を開けて玄関内に入ると木枠の立派な「本草」の看板が掲げられています。読み方が判らなかったのですがご主人に聞くと「ほんぞう」だそうです。
店内です。ご主人がカウンター内の厨房で料理の準備をしています。予約の際の対応ぶりから誠実なお人柄とお見受けしました。「奥のお席へどうぞ」と案内されます。
店奥から入口方向を見たところ。テーブル席が2卓ありますが本日は貸切状態のようです。
奥の4人掛けのテーブル席。間仕切りを閉めると個室になります。
「草間彌生」さんの版画がありました。
昼のコースは税込み5,000円~なのですが本日は6,000円のお任せでお願いしました。先ずは「ズワイガニです」と料理が出されます。茹でたてのような温かいズワイガニのほぐし身で柚子で風味付けをしています。
「こんな料理にはやはり日本酒だ!」と注文した冷酒。「バカラ」のぐい飲みでいただきます。
「胡麻豆腐とフォアグラの茶碗蒸し」。茶碗蒸しの中に胡麻豆腐が入り表面にはフォアグラが見えます。濃厚なフォアグラの味が印象的です。
「しいたけのチーズ焼き」。こんな感じで小皿の料理が次々と運ばれてきます。肉厚のしいたけとブルーチーズのような香りで茶碗蒸しに続き和洋折衷の創作料理です。
「フルーツトマト」。爽やかさでフォアグラとブルーチーズの濃厚さで満ちた口中をリフレッシュする効果がありそうです。
「ホタテ貝と大根のつけ焼き」。大根は出汁が浸みてやわらかですが甘みと辛みのバランスある大根そのままの味や触感を残した絶妙な煮物の味わいです。
「筍の醤油つけ焼き」。筍は静岡産だそうです。筍はほっこりサクサクですが独特のえぐみをわずかに残した風味で春を感じさせる料理です。
「カマスの胡麻焼き」。カマスの身に胡麻をまぶして焼き上げています。ふっくらしたカマスが美味しい。
「菜花の白和え」。柚子の風味も加わりこちらも春を感じる料理です。
最後に刺身とお椀にご飯と香の物。
刺身は「ハタとホタテ貝」。うどにワサビ菜と切り昆布が添えられています。九州産というハタは厚めの平造りで5~6切れも贅沢に盛り込まれています。張りのある触感と深みある味わいを十分に楽しませていただきました。
お椀の具は筍と生わかめ。この季節の筍の穂先の部分のみを贅沢に使用しています。原価率の高そうなコースです。しかも筍の茹で具合が秀逸で筍本来の触感と風味を十分に堪能しました。「春が来た!」と感じる料理の数々でした。
デザートはバニラアイスにエスプレッソをかけた「アフォガード」。
熱いほうじ茶でご馳走様です。堪能しました。
なんか大発見の気分です。友人が円山に遊びに来た際には「こんな店があるんだぞ!」と案内したくなるような店でした。地下鉄東西線「円山公園駅」から近くの便利な場所で知る人ぞ知るような隠れ家感で一杯です。そんな店で季節感じる原価率の高そうな和食のコースがいただけるのですから格別です。これからも季節毎に利用させていただきたいと思います。ご馳走様でした。
「御料理 本草」
札幌市中央区大通西28-1-30 円山ハウス1F 011-612-9520
営業時間 [昼] 12:00~ [夜] 18:00~
定休日 不定休 ※お客様のご予約により営業いたします。
(2022.4.1訪問)