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ギターと音楽に関する雑感

Jersey Girl Fulltender

2013-08-15 | 音楽

Jersey Girl Fulltender

「4年以上も買ってなかったんだし、ここで買っても怒られはしないだろう。それに、この他に欲しいと思うものはない。何年も気になり続けていた(個人的に)最後の大物だったし、カラーリングも抜群だったから、逃したくないよな」

夕刻、楽器屋へと向かう道すがら、購入正当化のための身勝手なイイワケが頭の中でぐるぐる回っていました。目当ては、Jersey Girl の「Fulltender」。

音の話をする前に、ギター・マガジンと一緒に撮った写真をご覧ください。

Dscn0134 2013年6月号

フルテンダーに限らないのですが、ジャージーガールの製品は、同じペダルでもケースの色が異なっていて、必ずしも気に入った色を店頭で購入できるわけではないという、ちょっとめんどくさい仕様なんです。

フルテンダーの画像

これを踏まえて、どうでしょう?

普通なら「ギターマガジンで紹介された個体と同じ色だ」という印象で終わるところですが、実はこれ、紹介された個体と同じものなんだそうです。

購入手続きを済ませた後で、店員さんが「これだけはどうしてもお伝えしなければならなくて」と神妙な感じで教えてくれたのが、この個体がギターマガジンの取材で使われることになり、当初入荷予定が変更されたこと、そして、実際に音出し・録音と撮影が行われた後で店に届き今に至っている、ということでした。

この記事も読んではいましたが、細かい内容までおぼえてなくて、帰って確認したら、「あぁ~これのことか~!」と驚いてしまいました。細かな模様がドンピシャなので間違いないでしょう。

どれもこれも、全てはタイミング。大事に使い続けます。

 

という訳で、今度は音の紹介です。

まだ1日しか弾いてないことをご勘案ください。

SANS AMPに代表される、いわゆる「アンプライク」をうたっているペダルも多くなりましたけど、これって解釈の仕方があり過ぎて、音圧があればなんでも「アンプライク」って言われるような気がしなくもないです。

そう、ゲインを稼ぎ、プリ管で歪ませることを想定したアンプを標榜するのも「アンプライク」なペダルだろうし、マスター全開の結果としてパワー管が歪んでしまうアンプを想定した粗めの音だって「アンプライク」と括られるでしょうから。

フルテンダーは、そのネーミングのとおり後者です。

以前、別のお店で試奏させてもらったこともあり、ネットで音も聞けましたから、大体想像はついていましたけど、自宅で弾いてみて、ギターを持ち替えるたびに音が変わることにビックリしました。

パワー管の歪みを再現しているので、それほど深い歪みにはなりません。ドライブを上げていくと、高域から僅かに歪み始めて徐々に中低域に広がって行く感じがします。フェンダーのコンボアンプを意識しているような、高域は目の細かい歪み。中域は、なんというか…音の密度が高いです。

全音域でスパッと波形が切り取られた耳に心地いい歪みにはならず、低音弦ではゴツゴツ感が残ります。個人的にドライブ12時以下が好みですが、それ以上に上げても劇的に歪むわけではありません。

ギターマガジンで演奏された大賀さんは、ストラトに向いていると前置きして「ちょっと極端ですけど、アルカトラズ時代のイングヴェイみたいな」と講評しています。まぁ、ザックリ言って、少し古めの音ということでしょう。とすれば、先に書いたフェンダーのコンボアンプのような、というのも違ってくるし…出音を決めるアンプのカラーもありますし、ペダルだけの印象を定義づけるのって難しいですね。この微妙なニュアンスが伝わるかどうか(^^ゞ

 

では、ギター別に。

 

共通事項
Marshall Valvestate VS65R (Clean) Tone 全て12時
Fulltender Drive 9~13時 Level 10~11時
        edge bottom 両方ON

 

Fender Custom Classic Telecaster
 Pickup Seymour Duncan Vintage Stack

リアピックアップは、クラシックタイプよりほんの少し出力が上がったスタックタイプ。フルテンダーを通したら、思ったよりも低音が出て太い音がします。他のブースターと組み合わせて音域を補正すれば、テレキャス時代のジミー・ペイジっぽくなるかなという期待感も。今はこのギターがメインなので、これから音作りをしようと思っています。

追記:下の追記でも書いてますが、ペイジっぽくはなかったです。歪みの目が細かいのでイメージ違いました。シングルコイルのフロントピックアップで弾くと、レイヴォーンのそれにかなり近いので訂正します。

 

Fender Japan Richie Kotzen Signature TLR-135RK
 Pickup DiMarzio Twang King / Chopper T

6弦を外したキース仕様のオープンGで弾いてみました。リアピックアップは中域重視でパワーがあります。そのせいか、あまりトレブルが暴れる印象はなく、ダブルノートかそれ以上の復弦でリフを弾くと、硬質さを残しながらも中低域が潰れたような音になります。

僕の理想の音↓ ストライク!

Can't you hear me knocking

人によっては、この潰れた感じを嫌に思うでしょうけど、キースがフェンダーアンプで作り上げたあの音に限りなく近いです。ずっとキースのリフを弾き続けたい衝動にかられました。

 

Fender American Deluxe Stratocaster
 Pickup Samarium Cobalt Noiseless

ギターマガジンの付属CDに収録されている音を聴く限り、大賀さんの感じたイングヴェイの音というのは多分これなのかなーという印象でした。割とオーソドックスな歪みに感じますけど、ピッキングが巧い人であれば、トレブルを制御しつつも、押し出しの強い音を作れると思います。

速く弾いても音の輪郭がハッキリしているということかな。僕は速く弾けないのでアレですが…ハッキリしているんだと予想していいんじゃないでしょうか。

ただ、音の立ち上がりはOCDの方が速いような…気のせいか?

 

Fender Japan ST54-95LS
 Pickup Fender Lace Sensor Gold

これは…レースセンサーの持ってる特徴を強調し過ぎてます。僕の持っているレースセンサーのイメージは、フェンダーが宣伝文句でよく使う「グラッシー」「ベル」など、まるでガラス細工を鳴らしたようなきれいなトーン成分がありながらも、原音はどことなーくリミッターがかけられているようなまとまった音。これが重なって、少し歪ませたときに絶妙なクリスピー・トーンになり、必要に応じてミッドブーストで補正できる便利な機能も付いた優れもの。

ところが、フルテンダーで歪ませると、グラッシートーンと原音が混ざらず分離して聞こえます(これが本来の姿なのかもしれませんが)。高音弦を弾くならまだいいですが、5・6弦でボトムリフを弾こうもんなら、キンキンした耳障りな音が聞こえてきて正直戸惑ってしまいます。研究する余地があり過ぎですね。

追記:お恥ずかしい話ですが、このキンキンした音はTBXトーンコントロールを全開にしていた結果であることが分かりました。使っているのはFender ST54-95LSという機種なのですが、久しぶりに弾いたとき、TBXコントロールのことをすっかり忘れていて、右回し全開でかなりトレブリーになってました。他のボードで音を出した時、あれっ? なんでこんなにキンキンしてんのよ?と思ってトーンをいじったら、中間で止めるタイプのTBXコントロールだったということを思い出しました。申し訳ない!

中間位置で止めていれば(それでも通常の全開ですが)とってもいい音です。

 

 

しばらく使ってから、いずれ感想を書き足すかもしれません。

とりあえず今日はここまでにします。

 

追記

ボードに入れてHOTCAKE、チューブスクリーマー(数種類)をブースターとして組み合わせてみましたが、ボトムをオンにしていると、低域が不必要に太く感じてきました。いや、不必要は言い過ぎかもしれませんけど、ここまで太いとなんだか疲れる感じがします。ミドルが出るというわけではなく、ベースがボンっと膨らむ感じで、スリーピースバンドで太い音を出したい人にはいいと思います。でも、僕には強烈過ぎました。

これはあくまでスイッチなので、つまみで微調整が出来ないのが難点でありカッコいいところですが、エッジオン、ボトムオフで今はちょうどいい感じです。

テレキャスでZepp初期のペイジのような、と書きましたが、これで印象変わりました。もちろん嫌いじゃありません。低域はブーミーでないのですっきりした印象があり、程良く暴れるフェンダーアンプっぽい高域がたまりません。TS9系をブースターにしてシングルコイルのフロントピックアップで鳴らすと「あの」音がします。

フロントピックアップでガシガシとコードバッキングをすると、ボトムがオンでは音がつぶれるんですよね。リアピックアップで「Can't You Hear Me Knocking」のようなキースリフには合うんですが。

 

補足

かなり昔に読んだネットでのレビューで、ノイズ対策が完璧というフレーズを見たことがありますが、完璧ってどういうことかな?という印象です。というのも、一緒にボードに入れているHOTCAKEと比較すると「サー」っというノイズが大きい。加えて、スイッチングノイズも「ボッ!」と鳴ります。

電圧の関係だとか、そりゃまぁいろいろな要因があることは分かります。私はギター側の導電処理をして、独立型パワーサプライを使い、結構気にかけているので許容範囲となっていますが、ギターや電源関係で何らかのノイズ対策をしておかないと大変かな?なんて思ってしまいます。

これは個体差なんでしょうか?

もしかして電池を入れっぱなしにしておくといい、なんてことあるのかな?

本体を改造してしまうという手もあるかもしれませんが、現状はこれでいいかなと思ってます。

ノイズもロックを形成する音の一部ですからね~。

コメント
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