Gibson B-25
シカオちゃんを好きになりしばらく経って、Gibson B-25がやたらとカッコよく思えたのが2005年。スポット的にB-25が復刻生産されていることは知っていましたし、高崎のロックインでも試奏させてもらったこともありますが、当時はネック幅の狭い通称「ナローネック」型の復刻だったので、個人的には買うのをためらっていました。
ですが、レギュラーネックで、しかもヒストリックコレクション「HC 1960s B-25」として復刻されることが決まったのが2006年末、心が揺れ始めました。買うべきかどうか・・・。
悩んでから1年、山野楽器がGibsonの代理店を降りるという報が。しかも、山野さんが降りた後の製品はメチャ高くなってしまうという話を聞き、慌てて探し、2007年末、御茶ノ水の2店で弾き比べをした結果、下倉楽器で購入しました。
慎重に選んだせいもありますが、メチャ良いです。何がいいって全部なんですが、ルックスでいうと、指盤のローズウッドのうねり方。このギターの最大の特徴です。
2009年、アコギ用ピックアップ「Rare Earth(HUM)」が、試奏取り付け経験ありの現品限り激安で売っていたので、B-25用に突如買ってしまってから数ヶ月。重い腰を上げて、ジャックの加工とネックヒールのストラップピン取り付けの作業を太田のウッドストックさんに依頼しました。
生音は中音域のハリが強く、ドンシャリとは無縁の音なので、Martinのような繊細でキレイな音とは明らかに違います。爽やかなアコギの音を期待することは全く出来ませんが、それでも欲しかったのは、それ相応の「えげつない」音の個性と、ストロークをしたときの音のカタマリ具合。これはこれで、僕は気に入っています。
ライブでは「YAMAHA AG-STOMP」との組み合わせで使っています。いわゆるアコギらしさを追及すると、ミドルを引っ込めた方が感じは出ますけど、このさじ加減が難しい。自分なりには、生音のイメージに近い音作りをしているつもりです。
今でも生産は続いていて、私が買った直後には7~8万円くらい高くなったのですが、この円高のせいか、もしくはギブソンジャパンの戦略か、私が買った時と同じくらいにまで売価が下がってきました。
でもなんとなく、「山野楽器最後のオーダー&検品ギター」という意識を持って、大事に使っていきたいと思います。