The Society of Alternative Medicine from 1987/代替医療学会

Structured Micronutrient:US PAT/TH FDA(Med), JP FDA(Food)

「ごはんにみそ汁、納豆、漬けものが体によい」は大間違い…日本人がもっと積極的に食べるべき"健康食材"

2024-02-25 19:27:41 | 健康

高齢者の健康によい食生活とはどのようなものか。医師の和田秀樹さんは「アメリカの受け売りの医学情報として『日本人の高齢者は粗食にしたほうがいい』と伝えてしまうのは間違いだ。朝はごはんにみそ汁、納豆、漬けものといった低カロリーの粗食ではたんぱく質が不足し、見た目年齢を上げ、健康を害してしまう」という――。

 

和田秀樹

https://president.jp/articles/-/76419?cx_referrertype=yahoo&yhref=20240224-00078847-president-life

 


賞味期限

2019-07-04 10:16:27 | 健康

まだ十分食べられるのに、賞味期限切れのために食べ物が大量に廃棄される。日本でも問題になっているが、米国でこの問題の解明に「身をもって」挑戦した男性の試みに注目が集まっている。

 米紙ワシントンポスト(6月17日付電子版)などによると、この男性はメリーランド州のスーパーマーケットチェーン「マムズ・オーガニック・マーケット」創業CEOのスコット・ナッシュさん。

 1年ほど前から「賞味期限(expiration date)切れ」の食品ばかりを毎日食べ、その記録をブログで発表。今のところナッシュさんも家族も完全に健康だという。

 こんな挑戦を始めたきっかけは、3年前に別荘に行った際に、冷蔵庫の中に賞味期限が6カ月前に切れたヨーグルトを見つけたこと。匂いをかいでみたところ、悪くなっていないみたいだった。

 スコットさんはそのヨーグルトでスムージーを作って飲んでみたところ、味はおかしくないし、その後も、体の調子はまったく変わらなかった。

 この経験から、スコットさんは「そもそも『賞味期限』って何だよ?」と疑問に思い、様々な賞味期限切れの食品を食べる実験を始めた。

 賞味期限が1年前に切れたトルティーヤ、10週間前に切れたヘビークリーム(乳脂肪分36~40%のクリーム)、1カ月前に切れた冷凍肉などなど…。どれも問題なく食べられたという。

 「もちろん、消費期限を過ぎたら食べないほうが良い食品もあります」とスコットさんは指摘する。加工肉製品や殺菌処理されていない牛乳やチーズ、再加熱していないポテトサラダのような調理済みの食べ物などだ。

 しかしその場合も、ただラベルの日付を見ただけで捨てるのではなく、匂いをかぎ、色を見て、ちょっと味見をするなど、自分の五感を使って確認すべきだという。

 スコットさんの実験の結論は次の通りだ。

 食品のラベルに記された日付は、食品の安全性にはさほど関係がない。多くの場合、賞味期限の日付は、それを食べたら危険だということは意味していない。「製造サイドが、見た目や味が最上の状態ではなくなる」日付に過ぎない。

 スコットさんは、米国における賞味期限の表記にはいくつも種類があって一貫性がないことを批判したうえで、統一規格が必要だとも指摘している。

 また、こうした賞味期限の表記は、製造サイドが、消費者に食べても全く問題のない食品を捨てさせ、新しいものを買わせようとする戦略だと指摘し、「計画的劣化(Planned Obsolescence)」と呼んで批判している。

「まったく手が負えない状態になっています。製造サイドの誠実さを疑わないわけにはいかないよ。最近じゃどんなものにでも日付を張り付ければいいと思ってる。食品業界による『計画的劣化』は現実です。消費者が食べ物を捨てれば、企業は儲かるんです

 さて、スコットさんのわが身を実験台にしたうえでの指摘は、食品の賞味期限問題に一石を投じるか?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190630-00000012-nkgendai-life



皮膚の老化

2019-04-05 13:37:25 | 健康

皮膚の若さが維持され、やがて老化する仕組みをマウスの実験で解明したと、東京医科歯科大西村栄美教授らが3日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。


 表皮の幹細胞が真皮との間にある基底膜で競り合い、質の高い幹細胞が勝ち残って増殖する一方、負けた幹細胞は分裂して表皮の角化細胞を生み出してから排除される。年を取ると、この競り合いと入れ替わりが起きにくくなり、皮膚が薄くもろくなるという。

 勝ち残る幹細胞では、一般的なコラーゲンとは異なる「17型コラーゲン」を生み出す遺伝子がよく働き、基底膜にしっかりつなぎ留められているため、水平方向に増殖する。しかし、太陽の紫外線や体内のストレスなどで遺伝子の働きが低下すると、垂直方向に分裂した後、基底膜から剥がれてしまう。
「皮膚の老化」の画像検索結果

 西村教授は「皮膚の再生には幹細胞の中で17型コラーゲンを作る必要がある」と指摘。17型コラーゲンを生み出す遺伝子の働きを高める薬を開発できれば、皮膚の老化を抑えたり、傷が治りにくい難治性皮膚潰瘍や床擦れを治療したりできる可能性があるとの見方を示した。
「皮膚の老化」の画像検索結果

 マウスの遺伝子操作実験では、人為的に働きを高め、皮膚の老化を抑えることに成功。表皮の傷ついた部分に薬剤を投与して遺伝子の働きを高めると、表皮の再生を促進できた。 


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190404-00000000-jij-sctch


皮膚と老化

https://www.igaku.co.jp/pdf/1609_wocnursing-04.pdf

 



日本人は、中国人より10年長く生きられる

2019-02-03 11:38:38 | 健康

中国メディア・中華網は1月31日、「日本人はどうして中国人よりも10年長生きすることができるのか」とする記事を掲載した。

 

 記事は、日本人の平均寿命と中国人の平均寿命では10歳ほどの開きがあるとしたうえで、健康的な食事や運動といった日常的な生活習慣以外の部分で日本の健康長寿を支えている要素を3つ紹介している。

「温泉」の画像検索結果

 まず、1つめは、温泉に入る習慣があることを挙げた。日本には約2600カ所の温泉があり、毎年日本の総人口にほぼ匹敵するのべ1億1000万人ほどが温泉に入っていると紹介。日本人が温泉を愛好し、その文化を大切にする大きな理由の1つに「湯治」という考え方があるとし、温泉に豊富なミネラル成分が含まれており、健康、美容、療養、さらには疾病予防の効果が期待されていることを説明した。また、温泉に浸かることで疲れた体を癒し、心身ともにスッキリすることができるとした。

 2つめは、厳格な公衆衛生制度を挙げている。記事は「日本を旅すると、日本の環境保護への取り組みがとても厳格だという印象を覚える」と紹介。これは、高度成長期に頻発した公害や環境汚染の反省を経て環境保護に取り組むようになった結果であり、日常生活においては市民レベルでゴミの分別をしっかり行っているほか、トイレなどの公衆衛生にも注意が行き届いており、伝染病の蔓延リスクを最大限低減させていると説明した。

 そして、3つめに挙げたのは、充実した医療保障体制だ。日本には基本的な保険制度として国民健康保険、労災保険と介護保険の3つがあり、ほとんどすべての日本国民および外国人留学生・労働者・居住者がこの制度を受けることができると説明。保険証さえ持っていれば、日本全国どこの医療機関でも随時診療を受けることができるとした。

 また、日本は国民1人あたりの病床数が世界トップレベルであること、日本の医療レベルも世界で最も進んでいること、さらには医療設備や医療環境がしっかり整っていることも、日本人の健康長寿をハード面で支える大きな要因になっているとの見解を示している。

 記事は、最後に「国民の健康長寿は決して薬やサプリメントだけで成し得るものではなく、1つの要因によって達成し得るものでもない。良い飲食習慣、健全な医療社会保障体系、さらに良好な生活、労働意識といった要素が組み合わさる必要があるのだ。これこそ、日本人が健康長寿でいられる秘訣ではないだろうか」と結んだ。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/どうして日本人は、中国人より%EF%BC%91%EF%BC%90年長く生きられるのか%EF%BC%9D中国メディア/ar-BBT4Hgl?li=BBfTvMA&ocid=spartanntp#page=2

 

寿命

https://ja.wikipedia.org/wiki/寿命

 

日本人の「平均寿命」が過去最高を更新(シニアガイド)

https://seniorguide.jp/article/1134118.html

 

公衆衛生制度

https://ja.wikipedia.org/wiki/公衆衛生

 

 

 


医学生の3割がうつ病

2018-09-04 19:24:51 | 健康

「医学生 うつ病」の画像検索結果

12万2356人のデータを検討

病気で苦しむ人を助けたい―そんな気持ちから医師を志す人が多いだろう。しかし、病気を治す医師になるために一生懸命勉強に励む医学生の中に、逆に自分が病気に苦しめられてしまう人がいるという。47カ国で実施された研究を解析したところ、医学生のうつ病・抑うつ症状を抱えている割合は27.2%、自殺念慮(死にたい気持ち)は11.1%に上る一方、精神科での治療を求めた医学生は15.7%にすぎないことが判明したと、米ハーバード大学医学部の研究グループが米医学誌「JAMA」に発表した。

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医療の質にも影響

研究グループは、(1)医学生のうつ病、抑うつ症状、自殺念慮の研究、(2)2016年9月17日以前に発表、(3)妥当性が確認された評価方法を使用、(4)論文の言語は問わない―の条件で47カ国の195件の研究を特定し、12万2,356人からうつ病・抑うつ症状のデータ、2万1,002人から自殺念慮のデータを抽出して解析した。

「医学生 うつ病」の画像検索結果 

 うつ病と抑うつ症状の人の割合を算出したところ、有病率は27.2%だったが、研究によりかなりのばらつきが見られた。

  さらに、医学部に入学する前と在学中の抑うつ症状について評価した9件の研究を解析したところ、入学後に抑うつ症状が13.5%増加していた。しかし、治療に関するデータが報告されていた7件の研究の解析では、うつ病の検査で陽性と出て、精神科での治療を求めた医学生の割合は15.7%にすぎなかった。自殺念慮に関しては、24件の研究から算出した有病率は11.1%で、研究間でのばらつきが大きかったという。

「医学生のうつ病」の画像検索結果

  研究グループのRotenstein氏らは「これらのデータは、医療機関の医療の質にも悪影響を及ぼす可能性があることを示めす」とコメント。さらに、「うつや自殺念慮の原因としては、学内での競争によるストレスや不安などが考えられ、教育カリキュラムや学生の評価方法を見直すことで改善できるかもしれない。今後の研究では、学生時代のうつ病から研修医になった後のうつ病をどの程度予測できるか、また学生時代の対応の効果が、研修医になってからも持続するかについても検討すべき」としている。

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https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161228-OYTET50043/?from=yhd


3割が燃え尽きる?「研修医」という超激務 「住み込み」で働く覚悟が必要

https://toyokeizai.net/articles/-/13672?page=4


医学生のうつ

https://square.umin.ac.jp/massie-tmd/iakuseidpp.html


自殺率の高い医・歯学生

http://mindfulness.jp/jisatubousi/jisatu04/0521-jisatuigakusei.htm

 

4人に1人が「うつ」になる世界で「医者」を殺さないために

https://www.huffingtonpost.jp/jcej/post_7645_b_5349266.html




消滅する仕事

2018-05-09 17:24:26 | 健康

人工知能やロボット等による代替可能性が高い労働人口の割合(日本、英国、米国の比較)

 

日本の人口が減りつづけている。出生数は2016年に初めて100万人を下回ったが、2065年には約55万人にまで落ち込むという。将来のためにどんな備えが必要なのか。「20年後の日本」を襲う6つの課題について識者に聞いた。第6回のテーマは「大量リストラ」だ――。(全6回)

※本稿は、「プレジデント」(2018年1月1日号)の特集「老後に困るのはどっち?」の掲載記事を再編集したものです。

人類はロボットの奴隷となるのか

10年後あるいは20年後という将来、人工知能(AI)やロボットが台頭し労働環境が大きく変わる。

10年後までに、タクシーや長距離トラックのドライバーの仕事は、完全自動運転の車の登場で消滅している。これにより、123万人の雇用が消失する。銀行員や弁護士、数学者といった、専門的な頭脳労働の領域もAIに代わってしまう。人間の脳を上回る計算が可能なスーパーコンピュータが、急速に普及するからだ。世論や社会規範などを鑑みて総合的な判断を下す裁判官も然り。人の感情をくみ取り、人間的で正しい法解釈をAIは可能にする。スポーツのジャッジもAIが行う。これらはすでに実用化に近づきつつある。

20年後になると、完全に人間と同じ仕事を可能とする汎用人工知能が登場。AIは研究者や経営者などの仕事を奪い、医学的な診断をAIが下す。企業では管理職も不要となり、AI上司に従うことに。デイトレーダーや銀行の融資業務、税理士、弁護士助手など、高度な専門領域ほどAIの進出が著しくなる。

店員や大工など肉体労働系は20年後も残る

英・オックスフォード大と野村総合研究所による調査結果では、今後10~20年以内に日本人の仕事の49%がAIとロボットに代わる可能性を指摘するが、私は7割の仕事がなくなると予測する。AIが人間の能力を超えるとされる2045年以降の状況は、想像することも難しい。

そんなロボットは人間の仕事をすべて奪っていくのだろうか。実はロボットは、腕や足に比べて指の細かい動きの制御が難しい。コンビニで商品を一つ一つ棚に並べていくような仕事は難しい。従って、ファストフード店員や、大工など肉体労働系は、20年後も残る可能性が高い。

外科医、農家、介護士はAI時代にも生き残れる

そうとはいえ、45年前後、多くの仕事が人型ロボットに代わるとされる。そうした時代に生きるため、仕事をどう考えるべきか。ロボットとAIが仕事を奪いすぎないよう政府が法規制に乗り出すことも考えられるが、自分のコミュニケーション能力を磨くことは仕事を得るためには重要になってくる。ここにAIが到達するのは最後だからだ。また、今後20年で、できるだけ稼ぎ、老後は貯蓄だけで生活できる逃げ切りの準備をしておくのも得策だ。

▼仕事消滅年表

2025年頃:人工知能が多方面に浸透

・タクシードライバー

・トラックドライバー

・金融トレーダー

・企業事務員

2030年頃:特定の専門分野に特化した人工知能の完成

・弁護士助手

・銀行の融資担当

・税理士

・司法書士

・弁理士

・数学者

・物理学者

・内科医

・企業の法務・経理

2035年頃:汎用人工知能の完成

・企業の管理部門・役員・経営者

・シナリオライター

・歌手

2045年頃:人型ロボットの完成

全人類の失業?

▼大量リストラ

人型ロボットの一般化までは、残る可能性が高い職種

・外科医

・建設作業員

・営業マン

・ファストフード店員

・農家

・介護士

・看護師

 

https://www.msn.com/ja-jp/money/news/10年後にはドライバーの仕事は消滅する/ar-AAwYNg5?ocid=spartanntp#page=2

 

オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」(週刊現代)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

 

これから消える職業・なくなる仕事【就活前にチェック!】

https://www.in-fra.jp/articles/640

 

10年から20年後、約47%の人の仕事がなくなる!?(DIRECT)

http://www.directsales.jp/TWSH/c-10years-B5.php?utm_expid=84901134-368.2xvlF1iPQaWnR3nFbpWlSw.1&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F

 

日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に(野村総合研究所)

https://www.nri.com/jp/news/2015/151202_1.aspx

 


人口減少社会

2018-05-09 16:59:09 | 健康

我が国の人口の推移

 

 最近、ニュースなどで「人口減少社会」というキーワードをよく見掛ける。

 実際に、日本は8年連続で人口減少が続いている。少子高齢化が叫ばれて久しいが、ここにきて、「少子化=人口減少」が明らかに目に見える形で表れてきている。

縮小する経済、深刻化する供給過多

 今年3月30日、国立社会保障・人口問題研究所が衝撃のデータを発表した。2030年にはすべての都道府県で人口が減少し、2045年までに日本の総人口は1億0642万人になると予想している。

 2015年の総人口が1億2709万人だったから、今後30年で2000万人以上減少することになる。とりわけ、ひどい落ち込み方をするのは都市部より地方で3割減が当たり前と見込まれている。

 高齢化も確実に進む。65歳以上の人口比率は東京都や神奈川県といった首都圏でさえも、現在の高齢者数に比べて1.3倍に増える。

 ちなみに、2045年以降も人口減少は続き、47年後の2065年には8808万人、65歳以上の老年人口比率は38.4%となり、ほぼ4割が高齢者になる。

 生産年齢人口比率は51.4%に落ち込み、現在(2015年)の60.7%を大きく下回る。働ける人が2人に1人の時代になりつつあるということだ。

 さて、こんな人口減少社会は日本にどんな影響をもたらすのだろうか。大きく分けて次のような項目が考えられる。

 ➀デフレが続く

 現在、日本銀行が実施している異次元緩和は、将来のインフレ期待を刺激してデフレから脱却しようとしている。

 しかし、今後の人口減少、高齢化社会の到来を考えれば、誰だって気前よくおカネを使うわけにはいかない。将来インフレになるかもしれないという「インフレ期待」を演出しても、国の衰退を肌で感じる以上、デフレマインドは消えないし、生活防衛のために無駄な消費はできないのだ。

 デフレの原因が人口減少だけではないにしても、この問題を素通りしては解決できない。人口減少は税収の減少をもたらし、巨額の財政赤字の原因とも密接な関係がある。

 ➁経済が縮小する

 今のままではあと10年そこらで、労働力人口が500万人減少すると予想されている。実際に、文部科学省の「18歳人口の将来推計」によると、2028年に22歳になるのは106万人。今年60歳になる1968年生まれの世代と比較すると80万人も少ない。

 こんな状態が、今後は延々と続くわけだ。毎年80万人前後の労働人口が減少していくと考えれば、10年後には800万人減少することになる。そこまではいかなくても、500万人以上の労働人口が減少するのはあながちオーバーな数字ではない。

 労働人口が減少すれば、消費の中心となる人口が着実に減少していくことになる。流行とか消費に興味がなくなった年金生活の高齢者ばかりの社会では、経済が縮小していくのは当然のことだ。深夜営業や年中無休が売り物だったコンビニや牛丼チェーン店も、すでに人手不足が深刻で24時間営業や365日営業が困難になりつつあると言われる。アマゾンが始めた無人のコンビニも、実は日本にいちばんニーズがあるのかもしれない。

社会全体の高齢化とともに起こること

 ③チャレンジしない「責任回避社会」がはびこる

 人口減少社会では、若者の比率がどんどん減少して、企業の管理職や政治家、行政をつかさどる官僚や役人も、すべてが年寄り中心の社会になっていく。チャレンジよりも安定志向が強く、現在の生活レベルを脅かすことには臆病になる。

 もともと日本企業は、昔から海外転勤する場合でも、ほとんどの社員が数年で日本に帰国してしまう。韓国や中国のように、海外の勤務地に1度就いたら、そこに骨を埋めるようなマインドは持ち合わせていない。

 実際に、日本企業が海外に進出する場合には、ほとんどの企業が現地のスタッフに運営を任せる「現地化」の推進で、日本企業の知名度を上げてきた。しかし、そのビジネスモデルが今後も通用するのかといえば大いに疑問だ。

 日本の場合、役所や病院、銀行、保険会社などなど、何らかの手続きや契約に行くと山のように同意書を書かされる。それらの書類の山は、ほとんどが相手の企業や役所の担当者の「責任回避」のためのものと言っていい。

 イベントやテレビCMも数人のクレーマーによる抗議の電話だけで、イベントを中止し、放映を自粛してしまう。人口減少社会では、そうした傾向がさらに強まることが予想される。どうすれば自分たちが責任を取らずに済むのか――社会全体の高齢化とともに、責任回避のマインドがはびこる。ここでもまた経済の縮小が起こってしまう。

 責任回避社会は、物事の意思決定にも時間がかかる。日本企業の多くは意思決定が遅いばかりに、グローバルなビジネスチャンスを失ってきた。日本企業の中にまったく新しい価値観を持った人材を投入しなければ、グローバルでは勝てない時代が来ているのだ。

 ④不動産価格の崩壊が示す人口減少の影響

 バブル時代、あるいはその後に購入したマンションや一戸建ての値崩れ現象が、都心の一部を除いて現在も起こっている。都心から1時間圏内であってもバブル時代にローンを組んで5000万円前後で購入した不動産が、現在では2000万円にも満たない。とりわけ、一戸建てはわずか30年程度で住宅の価値はゼロに近くなる。

 自分や家族が住んでいた住まいだから、3000万円程度の資産の目減りは仕方がないと思うかもしれないが、ここまで不動産価格が目減りしてしまう国は世界でも珍しい存在だ。しかも、ローンを支払って返済してきたことを考えると、ローン金利だけで2000万円ぐらいは余計に支払っている可能性も高い。

 つまり、首都圏など人口密集地でマイホームを取得した平均的な日本人は、生涯資金のうち数千万円は“消滅”していることになる。マイホームは、投資ではなく「消費」だと言われるゆえんだが、生涯資金の相当の部分を消滅させてしまっているのが、日本人の平均的な姿なのだ。

 いずれにしても、欧米のように土地よりも建物の価値が維持されている不動産市場とは異なり、日本では土地価格しか残らないということだ。

 こうした背景にあるのが、人口減少社会だ。アベノミクスが始まって以降、どんどん住宅やマンションが建設されているが、人口が減少していくというのに誰が住むのか。外国人投資家の先行投資の対象になっている都心部の不動産ブームも、いつまで続くのか不透明だ。

 実際に、都心の一部を除いて住宅やアパート、オフィスは余っている状態だ。

 都心の一等地では、オフィス空室率2%といった報道がされているものの、全国的に見れば7軒に1軒が空き家状態で、全国の空き家率は13.5%(2013年現在)に達している。空き家やアパートなどの空室が増えている原因は、言うまでもなく過疎化であり、人口減少社会が起因している。

 日本の住宅価格は、2010年に比べて2040年には平均で46%下落するというシミュレーションもある。少子高齢化が進む今後は、共同住宅で積立修繕金が不足して、建て替えもできない物件がどんどん増えていくことも予想される。

 今後は、建て替えられない老朽化したマンションに住み続ける高齢者が都市部を中心にあふれかえることになる。

 ⑤「2018年問題」に揺れる教育現場

 人口減少社会の最前線といえば、やはり教育現場だろう。

 前出の人口問題研究所の地域別将来推計人口では、2042年には高齢者増加のピークを迎え、地方都市の多くで運動会や遠足が廃止され、「受験」で苦しむ子どもの数は少数派になりそうだ。

 東京大学は25年後でも難関校であり続けるだろうが、早稲田、慶応といった有名私立大学でさえも定員割れに陥るかもしれない。現実に、有名私立校も含めて都心部に学校があった大学などが、2010年代に入ってから「関東ローカル化」を推進していると報道されている。

 地方の大学進学希望者の多くが、経済的な理由から学費の少ない国公立大学に流れており、やむをえず都心にあった名門私立大学も、学校を地方に移してローカル化することで定員を確保しようとしている。

 いずれにしても、教育産業全体が衰退していくことになるのは間違いない。実際に、大学受験業界の現場では18歳以下の人口が加速度的に減少する「2018年問題」という課題が、業界のリスクとされている。

行き着く先は社会保障制度の崩壊?

 こうしたさまざまなリスクに加えて、今後とりあえず直面せざるをえなくなるのが、人口減少および高齢化社会の進展による税収不足だろう。

 とりわけ、人口減少で直面するのが、税収減と社会保障費の負担増だ。2018年度の社会保障関係費は33兆円の予算だが、将来的にはどこまで膨れ上がるのか想像もつかない。1990年度の決算数字では、わずか11兆5000億円しかなかったことを考えると10年間で10兆円ずつ増えている勘定になる。

 2038年には、社会保障関係費だけで50兆円を超えることになる。2018年度の税収は前年と比べて3兆円増えて59兆円に達するようだが、縮小する経済の中で今後税収が増えていく可能性は低い。税収も伸びないが、社会保障関係費はどんどん膨らんでいく――。

 人口減少社会を解決するにはどうすればいいのか。残念ながら、その答えは意外とシンプルかもしれない。かつて、欧州でも同じように人口減少に直面したときに、ほとんどの国は移民を増やす方法を採用した。しかし、その背景には高度なスキルを持ったIT技術者など高度人材の獲得競争があったからだといわれる。

人口減少そのものを解決する方法

 人口減少社会では、経済成長に限界がある。経済成長を軌道に乗せるには、人口減少そのものを解決するしか方法はない。その方法としては、次のような方法が考えられるが、いまや選択肢は数少ない。

 ➀ 出生率を飛躍的に増やす

 人口統計の常識からすると、一度人口減少が始まった国が、再び人口を増加させて現状回復させるためには100年かかるそうだ。つまり、尋常な方法では出生率は高くならない。結婚して第2子ができるまでは、国家もしくは企業が夫婦の面倒を見るといった、型破りな政策を打ち出すぐらいのインパクトがないと、日本の人口は増えないのではないか。

 先進国の中で、数少ない少子化を克服した国にフランスがあるが、行政のバックアップと子育てをサポートする民間企業のコラボが機能しているようだ。たとえば、「男の産休」は7割が取るといった社会的コンセンサスができている。

 その点、日本では女性活用社会といいながら安心して子育てもできないし、そもそも保育園や学校でも、責任回避のツールになっている連絡帳だの、PTAだの煩雑な手続きやイベントが多すぎる。女性が、子育てと仕事を両立させられる社会をつくらなければ、日本は永遠に沈んでいくだけだろう。

 安倍政権も、教育システムにメスを入れようとしているが、それをやるなら国家公務員のキャリア、ノンキャリア制度を直ちに全面廃止して、エリートではない人が子育て行政の現場に立たなければ解決にはならない。

 ➁ ロボットやAIによる生産性向上で人口減少に勝つ

 安倍首相が、人口減少の対策として掲げたのが「ロボットやAI(人工知能)の活用」だが、最近のトレンドとして機械化できるものはロボットに任せて、ビジネスはAIに任せる。そのうえで、国民に対しては最低限生活できるおカネをばらまく「ベーシックインカム」を充実させる、という方法が話題になっている。

 とはいえ、人口減少をロボットやAIがカバーするには限界があるし、抜本的な解決策にはならない。かつて、米国ホワイトハウスの金融担当者が「時給20ドル未満の労働者はAIに仕事を奪われるだろう」と予測したが、外国から優秀な人材が入ってこない日本の現状では、それだけのシステムを構築する技術が育つとも思えない。

 ちなみに、日本の高齢化がピークになる2040年代には、コンピューターが全人類の知性を超える「シンギュラリティ(技術的特異点)」がやってくるといわれている。その頃には、行政を人間に代わって遂行する「汎用AI」が、4000万人にも達するといわれる高齢者の存在を、不要とする決断を下すかもしれない。

 ③ 単純労働者も含めて海外から「移民」を受け入れる

 シリア難民が欧州に押し寄せて、欧州全体が混乱に陥ったのは2016年のことだが、日本は世界的にも外国人労働者を移民として積極的に受け入れていない国として知られている。とはいえ、実はすでに200万人を超す移民人口がある。2015年の「移民人口」データで見ると、世界のベスト5は次のようなランキングになる(資料出所:世界銀行 World Bank)。

<世界の移民人口 国別ランキングベスト5>

1位 米国……4662万人
2位 ドイツ……1200万人
3位 ロシア……1164万人
4位 サウジアラビア……1018万人
5位 英国……854万人
28位 日本……204万人

デフレからの脱却への数少ない道

 ちなみに、日本の在留外国人数は2017年6月末の段階で中長期在留者数は213万人。特別永住者数などを合わせると全部で247万人になる。この数字が多いか、少ないかは判断の分かれるところだが、実際に日本で暮らす外国人はもっとはるかに多い印象がある。

 人口減少社会の解決法として最も近道といえば、言うまでもなく移民受け入れの増加だろう。米国情報大手のブルームバーグは、日本が早期に外国人の人材を受け入れていれば、超大国になっていただろうとする社説を出したことがある。とりわけ、IT(情報技術)やAIなどの高度なスキルや才能を持つ優秀な人材の獲得競争は、10年以上前から世界的に起きていたことであり、その流れに乗り遅れた日本は今後、そのツケを払わなければならない。

 移民の受け入れは、治安悪化、賃金下降を招きデフレを強める、神社がモスクに変わったり、日本の文化を守ることが難しくなったりする、といったデメリットがあることは間違いない。しかし、コンピューターなどの才能や知識を持った高度人材を受け入れるためには、どうしても移民規制を緩和するしかないだろう。

 人口減少社会の影響は、確実にわれわれの生活を変化させている。街にあった学習塾やコンビニ、ラーメン店が閉鎖され、代わりに有料老人ホームや高齢者向け業務サービスを届ける施設に代わっている。人口減少社会の経済に対する検証を公平な立場から、より正確に精査すべき時期がきている。

 しかも、この少子高齢化は日本だけではなく、お隣の韓国や中国までもが抱える課題になりつつあるといわれる。すでに外国から多数の移民を受け入れてきた欧米各国では解決済みの問題かもしれないが、国境に“高い壁”を築いてきた日本にとって、まさにこれから解決しなければならない重大な課題と言っていいだろう。

 ひょっとしたら、人口減少社会の解決こそが、長年苦しんできたデフレからの脱却への数少ない道なのかもしれない。アベノミクスや異次元の金融緩和では、デフレ脱却できない可能性が高いのだ。

 

https://toyokeizai.net/articles/-/218313

 

日本劣化は避けられるか?「人口減少社会」の誤解と真のリスク

http://diamond.jp/articles/-/69539

 

人口減少社会

https://ja.wikipedia.org/wiki/人口減少社会

 

縮む・老いる日本:人口減少社会をどう生きるか(谷定文)

https://www.nippon.com/ja/currents/d00336/

 

平成28年版 人口減少社会の到来(総務省)

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html

 

クローズアップ現代 極点社会~新たな人口減少クライシス~

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3493/1.html

 

これは革命だ!「人口減少社会」(週刊現代)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/1690


IT眼症

2018-04-30 22:29:37 | 健康
「ブルーライト」発する液晶画面、至近距離で凝視すると…

 東京都内の小学5年男児(10)は帰宅後、目から20センチほどの至近距離でスマホを持って友人とオンラインゲームを楽しむ。2時間近く熱中することもある。男児の母親(44)は「学校の授業でもタブレット端末を使う。目を酷使して健康に影響がないか心配」と話す。

 兵庫県姫路市のツカザキ病院小児眼科外来では最近、目の疲れや痛みを訴える小中学生らが増えている。同病院の小児眼科医で、川崎医療福祉大名誉教授の田淵昭雄さんによると、大半がスマホや携帯ゲーム機などの長時間使用によるIT眼症だという。

 IT眼症とは、至近距離でIT機器の明るい液晶画面を長時間凝視することで、目の疲れや頭痛、首や肩のこり、不眠などの症状が出ること。イライラなど心身のストレスを抱えることもある。

 IT機器の画面の光源はLEDが主流で、目を刺激する「ブルーライト(青色光)」を発している。画面との距離が近いほど、夜間や暗い場所ほど影響が大きいとされる。スマホやタブレット端末は、パソコンに比べて画面が小さく、顔を近づけて見がちだ。

幅広い世代で深刻化

 小中学生や高校生のインターネットの利用率は年々増加傾向にある。内閣府が2月に発表したネット利用環境の調査では、平日の1日に5時間以上利用する小学生は5・1%、中学生11・6%、高校生は26・1%だった。

 成人にも影響が広がる。化粧品大手ファンケル(横浜市)が2015年11月、20~60代の男女1万人を対象に行った調査では、「目の疲れを感じる」とした人は86%に上った。原因は、全世代で「スマホやパソコンの利用」が最多だった。東京都内の会社員(41)は、就寝前の暗い寝室で、動画投稿サイト「ユーチューブ」のゲーム動画をタブレット端末で見る。「目の疲れがひどく、寝付きも悪くなった」と話す。

 

「ダークテーマ」で目の疲れを軽減、背景の色を白から黒に…

 一方、IT機器の利用環境を改善する動きも出てきた。ユーチューブは3月中旬、アップルのiOS版でも画面の背景の色を白から黒に変更できる機能「ダークテーマ」を追加した。

 
文字の色は黒から白に…

 文字の色は黒から白になる。設定前に比べ設定後は目の疲れを軽減できる。

 グーグルなどの検索エンジンや、フェイスブックなども同様に変更できる。iPhone(アイフォーン)でも、調光機能のナイトシフトを利用できる。

 パナソニックは8月、パソコン利用者のストレス状態を内蔵カメラでチェックできる法人向けのサービスを始める。使用時間もグラフで可視化できる。150社以上から問い合わせがあるという。

 IT機器によるストレスの相談に応じている「九州インターワークス」(佐賀県)代表の古賀竜一さんは「タイマー機能を活用して長時間利用を防いだり、目に優しい調光や配色に設定したりするなどIT機器の利用環境の改善が必要」と指摘。目の疲れの軽減策としては「就寝前は利用を控えるなど生活習慣を見直してほしい」と助言する。

IT眼症を防ぐポイント

▽暗い場所でごろ寝しながらIT機器の画面を凝視し続けない。ブルーライトをカットするメガネも有効

▽IT機器を使い分ける。電話はスマホ、メールやSNSのやりとりは大画面のタブレット端末やパソコンで。緊急的な用件以外は即時に返信しない

▽画面から目を50センチ以上離す。連続使用は30分~1時間程度。適度なストレッチや休息を

▽画面の明るさを暗くしたり、ナイトモード機能などで背景の色を刺激の少ない黒に変更したりする

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180430-00010000-yomidr-sctch&p=1

 

20、30歳代に「スマホ老眼」

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151027-OYTEW52672/?from=yh

 

男女交際を望まない高校生が増加、理由は「面倒くさい」

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151008-OYTEW52785/?from=yh

 

中高生のネット依存 LINE、ゲーム夜中まで

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20130926-OYTEW52058/?from=yh

 

子供のIT眼症(日本眼科医会)

http://www.gankaikai.or.jp/health/36/

 

 


マイクロプラスチック、水道水に含有

2018-04-25 22:18:34 | 健康

「マイクロプラスティック」の画像検索結果

水道水から人の体内に入ってくるプラスチック粒子は、年間3000~4000個に上る恐れがあるとする研究結果が6日、発表された。14か国で収集したサンプルに基づく結果だという。

 プラスチック粒子を体内に取り込むことによる健康リスクは不明だが、過去には、害を及ぼす可能性のある化学物質や細菌がこれら粒子に吸収・放出される可能性があるとの研究結果も発表されている。

 米ミネソタ大学(米ニューヨーク州立大学)の研究チームによる調査を基に、NPO「オーブ・メディア」が作成した報告書「Invisibles: The plastic inside us(目に見えないもの:人体内のプラスチック)」によると、対象となった水道水サンプル159のうち、「83%にプラスチック粒子が含まれていることが分かった」という。

 

 研究の多くは、湖や川、海、大気などを対象にプラスチックごみ汚染の影響を調べたものとなっているが、実際に人が飲む水に光が当てられることはこれまでなかった。水道水を対象とした今回に調査について、研究チームは世界初と主張している。

 水道水サンプルの収集期間は今年の1~3月で、採取した場所はウガンダのカンパラ、インドのニューデリー、インドネシアのジャカルタ、レバノンのベイルート、エクアドルのキトの各首都および米国と欧州7か国の複数の都市だ。

「マイクロプラスティック」の画像検索結果

 全てのサンプルは、米ミネソタ州ミネアポリスにあるミネソタ大で分析された。

 分析の結果、見つかった粒子の大半は、長さが0.1~5ミリのプラスチック繊維だった。水道水1リットルに含まれる粒子は0~57個で、平均すると1リットル当たり4.34個だった。

「水道水の単位体積当たりのプラスチック粒子密度が最も高かったのは北米で、最も低かったのは、総合的に欧州7か国だった」と、研究チームは記している。

その他の飲食物からも摂取

 男性の場合、1日の飲料水摂取量として推奨されている3リットルを基準とし、飲み物をすべて水道水か水道水で作ったものにすると、毎日14個のプラスチック粒子を摂取する可能性があると、報告書の執筆者らは説明している。女性では、同2.2リットルの摂取で1日当たり約10個の粒子を体内に取り込むことになる。

 

「この日々の粒子摂取量は、1年間では、男性で4000個以上、女性では3000個以上となる」と研究チームは報告書に記している。

 さらに「これらのプラスチック粒子は、海塩、ビール、シーフード、その他の食品によって摂取される可能性のあるプラスチックに追加される」ことも指摘された。

 1月に発表された研究では、欧州で甲殻類を食べている人の場合、それだけで年間最大1万1000個のマイクロプラスチックを体内に摂取している恐れがあるとされた。

 研究チームは、潜在的な汚染源および汚染経路、そして人の健康リスクなどに関するデータをさらに収集するために調査を重ねる必要があると呼びかけている。

http://www.afpbb.com/articles/-/3142010?page=1

 

マイクロプラスチックmicroplastics

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF

 

ペットボトルの水の93%はマイクロプラスチックを含んでいることが判明。WHOが検証へ

https://www.gizmodo.jp/2018/03/report-finds-microplastic-in-93-of-bottled-water-tested.html

 

洗料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチック問題(兼廣春之/大妻女子大学)

http://www.env.go.jp/water/marine_litter/08_HaruyukiKANEHIRO.pdf

 

マイクロプラスチック問題について(平成28年度海事問題調査委員会報告書)

http://www.kaiyo-kai.com/cms/wp-content/uploads/2017/02/170225_kaimon-H29-3-Honbun.pdf

 

マイクロプラスチック、ほぼ全ての食卓用海塩に含有。各国での研究で判明。飲料水汚染に続く「グローバル汚染」が明瞭に(一般社団法人環境金融研究機構:RIEF)

http://rief-jp.org/ct12/72592

 

 


アルコールは万病の元

2018-04-16 22:40:16 | 健康

新しい出会いに満ちたこの季節。新歓コンパをはじめ、飲酒の機会が増える社会人も多いだろう。夜ともなると、リクルートスーツをまとった男女が道端や駅ホームのベンチに寝転がっている姿もちらほら。

 酒に酔って楽しい気分になるのも悪くないが、体調を崩してしまっては元も子もない。アルコールを摂取しすぎると、まず睡眠障害のリスクが増す。

 アルコールは入眠を促進するが、睡眠中に目が覚める中途覚醒や、早朝に目が覚める早朝覚醒も多くなり、全体として睡眠の質が低下する。これは、アルコールが体内で分解されるときに発生するアセトアルデヒドが原因だ。

 たとえば、ビール中びん1本もしくは日本酒1合のアルコールであれば、肝臓が代謝するには普通1時間かかるため、寝るまでに3時間ほど空けないと睡眠に影響が出る可能性がある。

 アルコールによって睡眠時に無呼吸になるリスクも大きくなる。熟睡できなければ、体の疲れが取れず疲労がたまり、背中や肩や筋肉などのコリが取れず、慢性的に体が痛い状態が続いてしまう。

「アルコールは万病の元」の画像検索結果

1週間にビール中びん6〜7本が限度

 飲酒に伴うリスクを見積もり、飲酒量の目安を示す動きがある。イギリスでは、週に14ユニット以上のアルコール摂取を避けることが推奨されている。1ユニットは純アルコール8グラムを表すため、14ユニットでは112グラムになる。

 ビール中びん1本(500ml)だと純アルコールが20グラムになり、6本飲むと14ユニットを超える。ワインボトル1本(750ml)だと72グラムになり、2本目を半分空けたところでほぼ14ユニットを超えてしまう。日本酒1合(180ml)だと22グラムとなり、5合飲めば14ユニットに達する。これ以上の量を習慣的に服用すると健康への害が無視できないという。

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 一方、日本のガイドライン(厚生労働省)では、「1日平均純アルコール20グラム程度」が節度ある飲酒量とされている。1週間で140グラムということは、ビール中びん7本、ワインボトル2本、日本酒7合が限度になる。

 イギリスにせよ日本にせよ、この目安を知って内心ビクッとした方もいるのではないだろうか。もし体の調子が上がらないとしたら、それは飲酒が原因かもしれない。

 酒を長期間、日常的に飲み続けると、他にも体のあちこちに影響が出る可能性がある。アルコールは神経に対する毒性があるため、足先や手先がしびれたり(末梢神経障害)、認知機能の障害を起こしたり(中枢神経障害)する場合がある。男性ホルモン(テストステロン)の分泌量を減らす作用もあり、性欲が減退するだけでなく、骨粗しょう症や筋肉量の減少、意欲の低下などを引き起こすこともある。

 アルコールは体を痛める原因となるのだ。こうした持続した体の痛みは慢性疼痛とも呼ばれ、海外では「病気」とみなされている。

「アルコールは万病の元」の画像検索結果

飲酒は腰や膝を痛める

 さらに、アルコールは食欲を増進させるため、つい食べ過ぎてしまうことがある。食べ過ぎによる体重増加は、特に下半身への負担増となり、腰や膝が痛む原因にもなる。

 筆者の元を訪れた60代の男性患者は腰と膝が痛いと訴えていた。男性は筆者の元を訪れる前、大学病院も含め多くの医療機関で検査を受けたが、特に大きな異常は見つからず、鎮痛薬や湿布を処方されただけだった。だが、ほとんど効果はなかったという。

 こうした事情を聞いた筆者は、男性の状況を詳細に把握する必要を感じ、時間をかけて診察した。

「アルコールは万病の元」の画像検索結果

 この男性は海鮮料理を主としたレストランのオーナーシェフだった。毎朝6時頃に魚市場に出かけ、寝るのは夜11時頃という日々を送っていた。シェフだけに立ち仕事が多く、かなりの重労働を若い頃から続けてきたためか、年の割にガッシリした体つきで筋力も十分にあった。ただ、40代半ばから徐々に体重が増加し、筆者の元を訪れた頃には90キロを超えていた(身長175センチ)。

 男性が太った原因――。それは彼の日課にあった。風呂上がりの就寝前、レストランの食事の余りものをつまみに、350mlのビールを2缶飲んでいたのだ。

 習慣とは恐ろしいもので、仕事を終えて片づけが済んだ後、ほっと一息つくために始めたものの、気付けば休日も含めて毎日飲んでいたという。聞けば、アルコールが好きなわけではなく、気持ちを切り替えるために飲んでいるとのことだった。

 そこで、仕事中に気分を切り替え、かつ体が固くなるのを防ぐために、簡単なストレッチング(1回3分程度)を1~2時間ごとに行うことと、ビールをノンアルコールのものに替え、つまみも少なめにするように指導し、2カ月後に再診に来るよう伝えた。

 再診に訪れた男性は診察室に入ってくるなり、満面の笑みを浮かべて開口一番こう言った。

 「先生、とても楽になりました。膝や腰の痛みもそうなんですが、体中が楽になりました。朝起きたとき、こんなにすがすがしく感じられるのは久しぶりです!」

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酒は…されど万病の元

 男性はノンアルコールビールに替えて、つまみもほとんど食べなくなった。体重も2カ月間で7キロ減り、熟睡できるようになったという。男性自身には熟睡できていないという自覚はなかったが、熟睡できるようになった今では以前の眠りが浅かったと感じているそうだ。

 健康に対する男性の意識は向上し、3回目の診察時には「もう少しやせたい」と希望した。筆者は漢方薬の処方以外は何もせず、男性はその後ほぼ完全に体が痛まなくなったという。

 この男性に限らず、酒を減らしたりやめたりするだけで、「熟睡できるようになった」「全体的に体調が良くなった」と話す患者さんがたくさんいる。

 「酒は百薬の長」とよく言われるが、その後に「されど万病の元」と続くのはあまり知られていないようだ。

「アルコールは万病の元」の画像検索結果

 

「アルコールは万病の元」の画像検索結果

 

https://toyokeizai.net/articles/-/216648

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/酒

 

「酒は百薬の長」はウソ? 「まったく飲まない人が一番健康」という研究データ発表

https://health.goo.ne.jp/news/743

 

「酒は百薬の長」と言われてきたが カナダ、豪州の研究で完全否定

http://agingstyle.com/2016/04/16001040.html


歯周病と肺炎死

2018-04-16 00:38:25 | 健康

永久歯は、全て生え揃うと32本になります。ただし、前から数えて8番目の歯、通称「親知らず」は、現代人ではきれいに生えないことが多くなっています。場合によっては生えないこともあります。よって、永久歯の本数は、28本~32本になります。

 

高齢になっても自分の歯で食べたい

 80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020運動」というものがある。日本歯科医師会が中心になって設立した8020推進財団が提唱している運動で、厚生労働省の調査(※1)によれば日本人の歯の喪失率と本数は減少傾向にあるようだ。8020運動が奏功しているのかもしれない。

 減少傾向にあるとはいえ、自分の歯(永久歯)を1本でも失った人の割合は、50~54歳で61.5%、60~64歳で79.2%、70~74歳で87.4%、80~84歳で93.8%となっている。失った歯の平均本数は、50~54歳で2.0本、60~64歳で4.6本、70~74歳で8.6本、80~84歳で12.9本であり、80歳以上の高齢者では約半分の歯を失っていることになる。

 歯にも寿命があり、70歳前後になると自然に抜ける歯も出てくる。それ以外の抜ける原因は、主に歯周病と虫歯だ。厚生労働省のホームページ「歯の喪失の原因」(2018/04/14アクセス)によれば、40代から歯周病による歯の喪失が増え、全体として60代に抜歯本数のピークを迎える。

 歯の寿命を長くするためにはどうすればいいのだろうか。前述した8020推進財団のホームページによれば、定期的に歯科検診を受け、自分の歯の健康状態を把握し、細菌が繁殖しやすい歯石などを除去し、歯周病などの治療を受けることなどが重要となる。また、口の中を清潔に保ち、適正な歯磨きや歯肉マッサージ、食事の際の咀嚼回数などにも気をつけるべきだ。

 

タバコは歯周病のリスクを高める

 歯周病は単に歯を失うだけではなく他の病気になるリスクも高める。

 よく知られているのが糖尿病だろう。歯周病は2型糖尿病と糖尿病性腎症の凶悪なリスク因子だ(※2)。脳卒中などの心血管疾患との関連も疑われている(※3)。歯周病の患者は、虚血性心疾患やアテローム性動脈硬化症などのリスクが高まるようだ。

 喫煙も歯周病のリスクを高める。タバコを吸う人はそうでない人に比べ、タネレラ・フォーサイシア(Tannerella forsythia)という歯周病菌が口の中に多いことが知られているが(※4)、禁煙者と比較した疫学調査でもタバコが歯周病のリスクを高めるという多くの調査研究がある(※5)。ただ、心疾患との関係では、喫煙などが歯周病の交絡要因になっているのではないかという指摘もある(※6)。

 いずれにせよ、歯周病が炎症を引き起こし、それが健康に対して様々な悪影響を及ぼしている可能性は高い。前述したもの以外では肺炎を引き起こすことが知られ、口の中を清潔にすると高齢者の肺炎リスクを下げる効果がある(※7)。

 歯周病は高齢者が歯を失う大きな理由だが、歯の損失と肺炎の死亡率との関係について新しい研究論文(※8)が米国の科学雑誌『PLOS ONE』オンライン版に出た。これは名古屋大学や九州大学などの研究者による疫学調査で、日本全国の歯科医師が協力してデータを蓄積しているコホート研究「LEMONADE Study」を使っている。

残った歯の本数と肺炎死の関係とは

 研究者は、2001~2006年のデータ(親知らず以外の失った歯の数、生活習慣、健康状態についてのアンケート調査、1万9775人、51.4±11.7歳、男性92.0%)をこのコホート研究から入手し、肺炎による死亡率との関連を調べた。

 ハザード比(HR)は、性別、年齢、BMI、喫煙状況、運動、糖尿病履を調整して出した。また咀嚼力減退による影響をなくすため、誤嚥性肺炎による死亡は除いている。経過観察期間の9.5年(中央値)の間の肺炎による死亡者は68名だった。

 その結果、歯を失う本数に応じて肺炎の死亡リスクが有意に上がることがわかったという。全ての歯を失った人は半分まで(0~14本)しか失っていない人に比べ2.07倍のリスクがあり、15~27本の歯を失った人の場合は同じく1.60倍のリスクがあることがわかった。これを1本あたりのリスクに換算すると1.031倍となり、失う歯の本数が増えるほど肺炎死のリスクも上がるようだ。

 なぜ歯を失うと肺炎になるのだろうか。研究者は、歯周病による炎症により肺炎が引き起こされやすくなるのではないか、歯周病菌とその酵素が肺の組織に何らかの悪さをするのではないか、歯を失ったことで咀嚼力が落ち、栄養不足になったことが影響しているのではないかなど、いくつかの原因を考えている。

 歯を失う原因は歯周病だけではないが、高齢になってもなるべく多くの歯を残しておきたい。若いうちからオーラルケアに気をつけておけば、年をとっても自分の歯で食事を楽しむことができ、それは栄養摂取も含めて様々な病気のリスクを下げるはずだ。

 

※1:厚生労働省:平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要(PDF:2018/04/14アクセス)より

※2:Aramesh Saremi, et al., "Periodontal Disease and Mortality in Type 2 Diabetes." Diabetes Care, Vol.28(1), 27-32, 2005

※3:Armin J. Grau, et al., "Periodontal Disease as a Risk Factor for Ischemic Stroke." Stroke, Vol.35, Issue2, 496-501, 2004

※4:J J. Zambon, et al., "Cigarette Smoking Increases the Risk for Subgingival Infection With Periodontal Pathogens." Jouranl of Periodontology Online, Vol.67, No.10s, 1050-1054, 1996

※5:D F. Kinane, et al., "Smoking and Periodontal Disease." Critical Reviews in Oral Biology & Medicine, Vol.11, Issue3, 2000

※6:Peter B. Lockhart, et al., "Periodontal Disease and Atherosclerotic Vascular Disease: Does the Evidence Support an Independent Association?" Circulation, Vol.125, Issue20, 2520-2544, 2012

※7:Takeyoshi Yoneyama, et al., "Oral Care Reduces Pneumonia in Older Patients in Nursing Homes." Journal of the American Geriatrics Society, Vol.50, Issue3, 430-433, 2002

※8:Sino Suma, et al., "Tooth loss and pneumonia mortality: A cohort study of Japanese dentists." PLOS ONE, doi.org/10.1371/journal.pone.0195813, 2018

 

歯周病の原因 (日本歯周病学会)

http://www.perio.jp/qa/cause/

 

歯周病と糖尿病の深い関係(国立国際医療研究センター糖尿病情報センター)

http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/070/040/01.html

 

歯周病

https://ja.wikipedia.org/wiki/歯周病

 

歯周病の治療について(歯の寿命を延ばす会)

http://www.dentallife.info/treatment

 


介護不要の健康寿命

2018-03-10 13:35:37 | 健康

「介護不要の健康寿命」の画像検索結果

厚生労働省は9日、介護などの必要がなく、日常生活を支障なく過ごせる期間を示す「健康寿命」の2016年の推計値を発表した。男性は72・14歳、女性74・79歳で13年の前回調査より男性は0・95歳、女性は0・58歳延びていた。都道府県別では男性は山梨、女性は愛知が1位だった。

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 健康寿命は、国民生活基礎調査で、健康上の問題で日常生活に影響がないと答えた人の割合や年齢別の人口などから算出する。今回は地震の影響で調査できなかった熊本県を除いて平均値を出した。16年の平均寿命(男性80・98歳、女性87・14歳)と健康寿命を比べると男性は8・84年、女性は12・35年の差があった。この間は「不健康な期間」とされ、医療や介護が必要となる可能性がある。

「介護不要の健康寿命」の画像検索結果

 一方で、10年のデータと比べると、健康寿命は男性が1・72年、女性は1・17年の延びで、平均寿命の延び(男性1・43年、女性0・84年)を上回り、「不健康な期間」が縮まった。都道府県別でみると1位は、男性は山梨の73・21歳、女性は愛知の76・32歳。1位と46位を比べると男性2・00年、女性2・70年の差があった。男性は埼玉73・10歳、茨城72・50歳、千葉72・37歳、神奈川72・30歳、栃木72・12歳、東京72・00歳。女性は栃木75・73歳、茨城75・52歳、千葉75・17歳、埼玉74・67歳、神奈川74・63歳、東京74・24歳。

「介護不要の健康寿命」の画像検索結果

 データをまとめた厚労省研究班の辻一郎・東北大教授(公衆衛生学)は「喫煙率の低下などの生活習慣の改善のほか、中高年の社会参加が増えていることが健康寿命の延びにつながっているようだ。今後も健康に対する意識を高めてもらいたい」と話した。(黒田壮吉)

「介護不要の健康寿命」の画像検索結果

■都道府県別の健康寿命 上位5位

【男性】

1 山梨 73.21(歳)

2 埼玉 73.10

3 愛知 73.06

4 岐阜 72.89

5 石川 72.67

【女性】

1 愛知 76.32

2 三重 76.30

3 山梨 76.22

4 富山 75.77

5 島根 75.74

https://www.asahi.com/articles/ASL384CTNL38ULBJ003.html

高齢者の健康・福祉(内閣府)

http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_2_3.html

東アジアの健康寿命:日中韓の比較分析 (林玲子、国立社会保障・人口問題研究所)

http://www.ipss.go.jp/international/files/Beijing2014Hayashi.pdf


プラスチックによる海洋汚染、食塩からも検出

2017-07-02 10:34:56 | 健康

海は確実にプラスチックで汚染されている。莫大なプラスチックゴミが堆積した太平洋の北部の一部は「第七の大陸」と呼ばれるくらい、その量は膨れ上がり続けている。プラスチックの破片は海洋生態系を狂わせ、すでに食物連鎖に入りこんでいるが、どのくらいの量が食料に潜んでいるかはわかっていない。毎年海に投棄される800万トンものプラスチックは、5mm以下の微小粒子マイクロプラスチックに分解され、魚介類を汚染するだけでなく食塩にも混じっていることが、最近の研究で明らかとなった。

マレーシアのプトラ大学の研究グループが科学誌Scientific Reportsに発表した研究によれば、オーストラリア、イラン、日本、ニュージーランド、ポルトガル、南アフリカ、マレーシア、フランスの8ヶ国で製造されている17種の食塩を分析したところ、1種をのぞきすべての商品から149μm(マイクロメートル)を超えるマイクロプラスチック粒子が検出された。検出されなかった1種はフランス製だが、いずれも商品名は明らかにされていない。

研究者らは塩を溶解してろ過し、内部に含まれるマイクロプラスチック粒子を分離した。次に視覚的検査を行い、分光技術を用いて汚染物質の化学組成を評価した。

抽出された72個の粒子のうち、41.6%がポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックポリマーで、23.6%が顔料、5.50%が非晶質炭素、29.1%は不明となっている。

塩からの人工粒子の摂取量は、1人あたり年間最大37個と低いため、さしあたって健康への影響は無視できるレベルだが、塩の消費にともなう健康リスクをよりよく理解するためには、149μmより小さい人工粒子を分離できる抽出法を開発する必要がある、としている。

「魚介類や食塩中のマイクロプラスチックの濃度は、現時点ではヒトの健康を害するほど高くはない」と、プラスチック汚染の専門家である英プリマス大学の生物学者Richard Thompson氏は、英国の環境専門誌Hakai Magazineで述べている。

しかし、プラスチックゴミが海洋や湖沼に堆積し続ければ、水生環境からの製品にもマイクロプラスチックが蓄積されるのは自明の理だ。ただちに健康被害はないとしても、さまざまな海産物のマイクロプラスチックについて、定期的に数量を把握し性質を解明する必要がある、と研究者は訴えている。

日本製の塩にまでプラスチックが潜んでいるとはショックだが、ここ数年、遠洋の海底、北極の氷、海鳥や魚の胃ぶくろにまで、海のどこにでもプラスチックが溢れているのだから驚くべきことではないだろう。

しかも、海塩は体内に入るマイクロプラスチックの唯一の供給源ではない。複数のルートから積もり積もって、懸念すべきレベルに到達する可能性は大いにある。

海洋循環とプラスチック汚染を研究するオランダのユトレヒト大学の海洋学者Erik van Sebille氏も、Hakai Magazineで警告している。

「海洋のプラスチックは、人類の汚い習慣、暴虐を示すものだが、海洋生物や私たちにどんな害を及ぼすかは正確にはわかっていない」

料理に塩を振りながら、またビーチで海水浴を楽しみながらも、体内に溜まっていくプラスチックのイメージから逃れられなくなりそうだ。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170630-00010001-dime-sci


プラスチックによる海洋汚染、食塩からも検出

2017-07-02 10:34:56 | 健康

海は確実にプラスチックで汚染されている。莫大なプラスチックゴミが堆積した太平洋の北部の一部は「第七の大陸」と呼ばれるくらい、その量は膨れ上がり続けている。プラスチックの破片は海洋生態系を狂わせ、すでに食物連鎖に入りこんでいるが、どのくらいの量が食料に潜んでいるかはわかっていない。毎年海に投棄される800万トンものプラスチックは、5mm以下の微小粒子マイクロプラスチックに分解され、魚介類を汚染するだけでなく食塩にも混じっていることが、最近の研究で明らかとなった。

マレーシアのプトラ大学の研究グループが科学誌Scientific Reportsに発表した研究によれば、オーストラリア、イラン、日本、ニュージーランド、ポルトガル、南アフリカ、マレーシア、フランスの8ヶ国で製造されている17種の食塩を分析したところ、1種をのぞきすべての商品から149μm(マイクロメートル)を超えるマイクロプラスチック粒子が検出された。検出されなかった1種はフランス製だが、いずれも商品名は明らかにされていない。

研究者らは塩を溶解してろ過し、内部に含まれるマイクロプラスチック粒子を分離した。次に視覚的検査を行い、分光技術を用いて汚染物質の化学組成を評価した。

抽出された72個の粒子のうち、41.6%がポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックポリマーで、23.6%が顔料、5.50%が非晶質炭素、29.1%は不明となっている。

塩からの人工粒子の摂取量は、1人あたり年間最大37個と低いため、さしあたって健康への影響は無視できるレベルだが、塩の消費にともなう健康リスクをよりよく理解するためには、149μmより小さい人工粒子を分離できる抽出法を開発する必要がある、としている。

「魚介類や食塩中のマイクロプラスチックの濃度は、現時点ではヒトの健康を害するほど高くはない」と、プラスチック汚染の専門家である英プリマス大学の生物学者Richard Thompson氏は、英国の環境専門誌Hakai Magazineで述べている。

しかし、プラスチックゴミが海洋や湖沼に堆積し続ければ、水生環境からの製品にもマイクロプラスチックが蓄積されるのは自明の理だ。ただちに健康被害はないとしても、さまざまな海産物のマイクロプラスチックについて、定期的に数量を把握し性質を解明する必要がある、と研究者は訴えている。

日本製の塩にまでプラスチックが潜んでいるとはショックだが、ここ数年、遠洋の海底、北極の氷、海鳥や魚の胃ぶくろにまで、海のどこにでもプラスチックが溢れているのだから驚くべきことではないだろう。

しかも、海塩は体内に入るマイクロプラスチックの唯一の供給源ではない。複数のルートから積もり積もって、懸念すべきレベルに到達する可能性は大いにある。

海洋循環とプラスチック汚染を研究するオランダのユトレヒト大学の海洋学者Erik van Sebille氏も、Hakai Magazineで警告している。

「海洋のプラスチックは、人類の汚い習慣、暴虐を示すものだが、海洋生物や私たちにどんな害を及ぼすかは正確にはわかっていない」

料理に塩を振りながら、またビーチで海水浴を楽しみながらも、体内に溜まっていくプラスチックのイメージから逃れられなくなりそうだ。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170630-00010001-dime-sci


便秘

2016-11-07 09:21:51 | 健康

「便秘」の画像検索結果

便秘を本当に治したいと決意したが、解決策がわからないまま5年が過ぎた。首まで吹き出物ができ、極度の冷え性と肩こり、睡眠障害、食欲不振などで、体調は最悪になっていた。「性格も暗くなったのが、自分でもわかりました」

 45歳目前の2011年春、テレビ番組の便秘解消企画が舞い込んだ。「わずかでも治る可能性があるのなら、その可能性にすがりつきたいと思いました」

 大学病院の便秘外来でレントゲン撮影をすると、腸に約4キロもの詰まり物があることがわかった。「苦労して産んだ息子より重たいのが、肛門から胃の手前まで。手術が必要な危険レベルに近かったそうです」

 末期の便秘症と診断された。便を肛門へ送り出すポンプのような働きをする、腸の収縮運動(ぜん動)が弱っていた。さらに、ストレスで、腸の健康に影響する自律神経のバランスが悪かったのが原因だった。

 処方されたのは、消化剤と整腸剤に、ガスを出す薬の三つだけ。主治医からの指示も、起き抜けに水を一気飲みする、決まった時間にトイレに行く、便器に座って体をひねる――など、簡単なことばかりだった。

 「強力な下剤でも使うのだろうと想像していたので、拍子抜けしました。先生は『頑張らなくていいですよ。忘れても気にしないで』と言ってくれたので」

 

便秘外来に通って間もなく、“奇跡”が起きた。数日たつと、小石みたいなのが2、3個。また数日後、少し塊が出て、次の数日後には山盛りが。2週間が過ぎた頃には、4キロの宿便が消えていた。

 「残便感のない爽快さを初めて味わい、柔らかくなったおなかをなでると、涙が出てきました」

 直ちに“美腸”作りを開始した。「腸内細菌の大好物の乳酸菌と食物繊維を、意識的にとるようにしました」。ヨーグルトのほか、納豆、キムチを冷蔵庫に常備。腸を刺激する運動も始めた。「出ても、出なくても、毎朝5分、便器に腰掛け、ロダンの『考える人』のポーズなどをとっています」。散歩気分で30分のウォーキングも続けている。

 顔中にあったブツブツが、いつの間にか消えていた。冷え性や、食欲不振なども改善された。周囲から、「よく笑い、性格も前より明るくなった」と言われた。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151015-OYTEW55254/?from=yh