大きなステーキなら月1回、あるいは小さめの赤肉を週1回程度
赤肉(ウシ・ブタ・ヒツジなどの肉で、脂肪分が少ない部位を示す「赤身肉」とは異なる)は、週に2食分の赤肉を食べるだけで、2型糖尿病のリスクが高まる可能性がある。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/102400546/?P=1
大きなステーキなら月1回、あるいは小さめの赤肉を週1回程度
赤肉(ウシ・ブタ・ヒツジなどの肉で、脂肪分が少ない部位を示す「赤身肉」とは異なる)は、週に2食分の赤肉を食べるだけで、2型糖尿病のリスクが高まる可能性がある。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/102400546/?P=1
An experiment using flies revealed part of the mechanism by which diabetes increases the risk of developing cancer. A research group led by Professor Tatsuro Igaki (genetics) at Kyoto University announced on August 8 in the US scientific journal "Developmental. Cell "published in electronic version. The development of new cancer prevention methods is expected.
Diabetes patients are almost twice as likely to have cancer as healthy people, but no clear reason is known. On the other hand, in the early stage of carcinogenesis, it is considered that a phenomenon called "cell competition" occurs in which abnormal cells that cause cancer are eliminated by surrounding normal cells.
The research group used Drosophila to discover that when a gene called "chico" was destroyed, cell competition did not occur and abnormal cells turned into tumors.
Chico-destroying flies have "hyperinsulinemia," which is an abnormal increase in the amount of insulin in the body found in diabetic patients. When the antidiabetic drug "Metformin" is administered, cell competition is restored and tumors develop. I also confirmed that it would disappear.
In cell competition, it is known that abnormal cells with low ability to synthesize proteins are eliminated by surrounding cells. The study found that, in hyperinsulinemia, abnormal cells seemed to have increased ability to synthesize proteins, and cell competition stopped working.
”Professor Igaki said,“ It is thought that humans have a similar mechanism, which will lead to the development of new preventive and therapeutic methods for cancer. ”
การทดลองใช้แมลงวันเผยให้เห็นส่วนหนึ่งของกลไกที่เบาหวานเพิ่มความเสี่ยงต่อการเกิดโรคมะเร็งกลุ่มวิจัยนำโดยศาสตราจารย์ Tatsuro Igaki (พันธุศาสตร์) ที่มหาวิทยาลัยเกียวโตประกาศเมื่อวันที่ 8 สิงหาคมในวารสารวิทยาศาสตร์ของสหรัฐอเมริกา เซลล์ "เผยแพร่ในเวอร์ชันอิเล็กทรอนิกส์ คาดว่าจะมีการพัฒนาวิธีการป้องกันมะเร็งแบบใหม่
ผู้ป่วยโรคเบาหวานมีแนวโน้มที่จะเป็นมะเร็งเกือบสองเท่าในคนที่มีสุขภาพ แต่ไม่ทราบสาเหตุที่ชัดเจน ในระยะแรกของการเกิดมะเร็งก็ถือว่าเป็นปรากฏการณ์ที่เรียกว่า "การแข่งขันของเซลล์" เกิดขึ้นในเซลล์ผิดปกติที่ทำให้เกิดมะเร็งจะถูกกำจัดโดยเซลล์ปกติรอบ
กลุ่มวิจัยใช้ดรอสโซฟิล่าเพื่อค้นพบว่าเมื่อยีนที่เรียกว่า "ชิโก" ถูกทำลายการแข่งขันของเซลล์จะไม่เกิดขึ้นและเซลล์ผิดปกติจะกลายเป็นเนื้องอก
แมลงทำลายชิโกมี "hyperinsulinemia" ซึ่งพบได้ในผู้ป่วยเบาหวานที่มีปริมาณอินซูลินในร่างกายเพิ่มขึ้นอย่างผิดปกติเมื่อยาเมตฟอร์มินเป็นยาต้านเบาหวานการแข่งขันของเซลล์จะฟื้นฟูและเนื้องอก ฉันยังยืนยันว่ามันจะหายไป
ในการแข่งขันของเซลล์เป็นที่รู้กันว่าเซลล์ผิดปกติที่มีความสามารถต่ำในการสังเคราะห์โปรตีนจะถูกกำจัดโดยเซลล์รอบ ๆ การศึกษาพบว่าใน hyperinsulinemia เซลล์ผิดปกติดูเหมือนจะมีความสามารถเพิ่มขึ้นในการสังเคราะห์โปรตีนและการแข่งขันของเซลล์หยุดทำงาน
ศาสตราจารย์อิกากิกล่าวว่า“ เป็นที่เชื่อกันว่ามนุษย์มีกลไกคล้ายกันซึ่งจะนำไปสู่การพัฒนาวิธีการป้องกันและรักษาโรคมะเร็งแบบใหม่”
Diabetes
糖尿病によってがんの発症リスクが高まる仕組みの一端をハエを使った実験で明らかにしたと、京都大の井垣達吏教授(遺伝学)らの研究グループが8日、米科学誌「ディベロップメンタル・セル」電子版に発表した。新たながんの予防法の開発が期待されるという。
糖尿病の患者は健康な人と比べてがんになるリスクが2倍近く高いとされるが、明確な理由は明らかになっていない。一方、がん化の初期段階では、がんのもとになる異常な細胞が周りの正常な細胞によって排除される「細胞競合」と呼ばれる現象が起きていると考えられている。
研究グループはショウジョウバエを使い、「chico(チコ)」と呼ばれる遺伝子を破壊すると細胞競合が起きず、異常な細胞が腫瘍化することを発見した。
Growth of Drosophila
chicoを破壊したハエは、糖尿病患者にみられる、体内のインスリン量が異常に増える「高インスリン血症」になっており、糖尿病治療薬「メトホルミン」を投与すると、細胞競合が復活して腫瘍化しなくなることも確認した。
Metformin
細胞競合では、タンパク質を合成する能力が低い異常な細胞が周囲の細胞によって排除されることが分かっている。今回の研究で、高インスリン血症の状態では異常な細胞はタンパク質を合成する能力が高まり、細胞競合が働かなくなったとみられることが分かった。
井垣教授は「ヒトにも同様の仕組みが備わっていると考えられ、新たながんの予防・治療法の開発につながるのでは」としている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00000502-san-hlth
糖尿病とがん(糖尿病サイト)
https://www.club-dm.jp/novocare_circle/academy/academy9.html
革新的先端研究開発支援事業
https://www.amed.go.jp/content/000024906.pdf
糖尿病(Medical note)
https://medicalnote.jp/diseases/糖尿病?utm_campaign=%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo
がん:細胞競合は腫瘍発生を促進する(Nature Highlight)
https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/99897
細胞競合の分子機構とその生理的な意義(谷口喜一郎・井垣達吏)
http://leading.lifesciencedb.jp/6-e008
Prof Tatsushi IGAKI
ショウジョウバエ(猩猩蠅/Drosophilidae)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ショウジョウバエ
Drosophila
ショウジョウバエ実験の便利帳-花井@産総研(AIST)
https://staff.aist.go.jp/s-hanai/tips.html
メトホルミン(Metformin)
https://ja.wikipedia.org/wiki/メトホルミン
漢方がん治療におけるメトホルミンと2-DGの併用
Caprylic acid (n-octanoic acid)
血糖値を下げるインスリンの分泌が、特定のにおい物質に反応して活発化することを東北大などの研究チームが突き止め、英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に24日、発表した。糖尿病の新しい治療薬開発につながる可能性があるという。
東北大の山田哲也准教授らは、膵臓(すいぞう)でインスリンを分泌する細胞に、鼻の神経にある「嗅覚受容体15」が存在することを発見。この受容体が、ココナツなどに含まれるにおい物質「オクタン酸」を感知すると、インスリンの分泌を促すことが分かった。
マウスにオクタン酸を経口投与する実験では、この反応が血糖値が高い時のみ表れるという結果も得られた。低血糖症状を起こす心配の少ない安全な新薬の開発が期待されるという。
におい物質で高血糖を改善 ‐新しい糖尿病治療薬の開発へ(東北大学)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2018/01/press20180125-02.html
Olfactory receptors are expressed in pancreatic β-cells and promote glucose-stimulated insulin secretion
「嗅覚受容体は膵β細胞に発現しグルコース応答性インスリン分泌を促進する」
掲載誌:Scientific Reports
カプリル酸(caprylic acid)オクタン酸 (octanoic acid)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%AB%E9%85%B8
ヤシ油(椰子油/ココナッツオイル (coconut oil))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%82%B7%E6%B2%B9
n-オクタン酸
http://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB5227624.htm
寒い環境にさらされ続けると、燃えない種類の脂肪を燃えるように変える酵素の働きをマウス実験などで解明したと、東京大と東北大、群馬大の研究チームが21日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。この酵素の働きを肥満や生活習慣病の治療、予防に応用できる可能性があるという。
脂肪には燃えて熱を生じる褐色脂肪と、燃えずにエネルギーを蓄積する白色脂肪がある。寒さを感じると、褐色脂肪の細胞で熱を生み出す遺伝子が働く。さらに寒さが長く続くと、白色脂肪もこの遺伝子の封印が外れて働き、ベージュ脂肪に変わって燃え始める。
遺伝子を構成するひも状のDNAは非常に長いため、普段は多数の糸巻きに巻かれた状態になって封印されており、遺伝子が働く際にほどける。
酒井寿郎東京大教授(東北大教授兼務)らは、白色脂肪細胞では「JMJD1A」と呼ばれる酵素が熱を生み出す遺伝子のDNAをほどいて封印を外し、ベージュ脂肪に変えることを明らかにした。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042100174&g=soc
Jmjd1a(Jmjd1a、Jumonji domain-containing 1a)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Jmjd1a
シグナルを感知する足場タンパク質JMJD1Aは、SWI/SNFとの結合によって急速に動的クロマチン変化を誘導し、熱産生を調節する
https://www.natureasia.com/ja-jp/ncomms/abstracts/65296
イタリア料理のパスタは「ダイエットの大敵」などといわれてきたが、パスタを食べても太らない、という論文(※1)が話題になっている(※2)。小麦粉で作られるパスタも炭水化物で、糖質を目の敵にするダイエット派によって攻撃されてきた。パスタを食べても太らないというのは本当なのだろうか。
結論から先に述べれば、デュラムコムギ(durum wheat)によって作られる乾燥パスタは意外にGI値(※3)の低い食べ物だ(※4)。GI値が低いと血糖値が上がりにくく、インスリンによる血糖値の調整と糖の吸収のバランスが取れるようになる。逆にGI値が高いと食事中に急に血糖値が上がるため、インスリンも過剰に分泌され、糖を溜め込んで太りやすくなる。
つまり、パスタを食べても太らない、というのはそもそも間違ってはいないといえる。ちなみに、ジャポニカ米の脱穀白米のGI値が76なのに比べ、パスタのGI値は58でパスタのほうが白米より血糖値が上がりにくいことがわかる。小麦粉で作られた白パン(食パン)のGI値は70前後だ。
冒頭の論文は、カナダのトロント大学やセント・マイケルズ病院などの研究グループによるものだ。食事によってパスタを含む低GI値グループ(オートミール、豆類など)と高GI値グループ(白パン、ベイクドポテト)に分けて比較した過去の32研究論文(総参加者2448人)をシステマティックレビューとメタアナリシスで検証した。
これらの研究論文で得られた結果をもとに分析してみると、低GI値の食事を摂ったグループのほうが高GI値の食事を摂ったグループよりも体重が減り(-0.63kg)BMI値も減少した(-0.26、研究論文18)ことがわかったという。
32論文の中でパスタを含む低GI値の食事グループで体重が増加した研究論文は9つあり、体重とBMI値、体脂肪率以外のウエスト周りと腹囲と尻回りの比率、内臓脂肪を評価するSAD(sagittal abdominal diameter)での評価では、低GI値グループのほうが良好ということはいえなかった。
パスタを含む低GI値の食事を摂ったグループと高GI値の食事を摂ったグループとを比べれば、当然ながら前者のほうが太りにくいという結果が出ると考えられる。低GI値グループがパスタばかり食べていたわけではなく、いくつかの低GI値の食物を選択して食べてもらったという研究論文を比較したことになる。
この論文の研究者は、パスタのみで比較した論文を抽出することはできていない。一定期間、炭水化物はパスタしか食べないという研究は非現実的だろう。
いずれにせよ、パスタが白米や白パンに比べて血糖値を上げにくい低GI値の炭水化物ということは間違いなく、適量のパスタを食べたからといって必ずしも体重が増えるわけではない。糖質制限ダイエットの弊害も取りざたされているが、炭水化物を含む必須栄養素をバランス良く摂ることこそが重要だ。
パスタのような低GI値の炭水化物を食べることで糖質を摂るようにする食事法がある。この論文の研究者は、パスタを含む地中海食を使って児童で行われたスペインの研究(※5)を紹介しているが、肥満気味の児童の11.3%がこうした食事によって減量に成功したという(平均体重児童では2.6%)。
パスタはスパゲティ、マカロニ、リングイネなどに形状を変え、小麦の種類や卵の混ぜ具合など成分も多様で、乾燥パスタや生パスタなどの加工法にもいろいろあるが、総じてGI値が低いことは共通している。食物繊維が豊富なので満腹感を得やすく、消化吸収が緩やかで腹持ちもいいパスタを食べることで、エネルギーの総摂取量を減らすことができるだろうと研究者はいう。
だが、オイルを大量に使うなど、パスタと一緒に脂質の多い食べ物を食べるとインスリンの抵抗性が上がり、炭水化物の代謝に悪い影響を及ぼすようだ(※6)。特にパスタはオイルやバター、クリームなどと相性がいいのでカロリーや脂質の摂取過多にも要注意だし、なんでもそうだがドカ食いなどの量の加減も大事だろう。
炊飯後の米1合は約300グラム強になるが、その点でも一般的なパスタ1食100グラムは食べ過ぎかもしれない。もちろん、パスタも茹でると量が増える(約2~3倍)。よくいわれるように、食べ合わせや食べる順番(セカンドミール効果、※7)に気をつけ、美味しくパスタを食べたいものだ。
※1:Laura Chiavaroli, et al., "Effect of pasta in the context of low- glycaemic index dietary patterns on body weight and markers of adiposity: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials in adults." BMJ Open, doi:10.1136/bmjopen-2017-019438, 2018
※2:Yahoo!ニュース:2018/04/07
※3:GI値:Glycemic index、グリセミック・インデックスのことで、ブドウ糖を100の規準にしたときの食事後の血糖値の上がりやすさを示す指標。シドニー大学のGIサイトによればデュラムコムギの全粒粉パスタを塩を入れた湯で10分ボイルした後のGI値は58。米の長粒米はGI値76、中粒米はGI値89、ジャポニカの短粒米は玄米でGI値62、白米でGI値76となっている。
※4:Wallace H. Yokoyama, et al., "Effect of Barley β‐Glucan in Durum Wheat Pasta on Human Glycemic Response." Cereal Chemistry, Vol.74, Issue3, 293-296, 1997
※5:Bibiloni MDM, et al., "Improving diet quality in children through a new nutritional education programme: INFADIMED." Gaceta Cantitaria, Vol.31(6), 472-477, 2017
※6:Sylvie Normand, et al., "Influence of dietary fat on postprandial glucose metabolism (exogenous and endogenous) using intrinsically 13C-enriched durum wheat." British Journal of Nutrition, Vol.86, Issue1, 3-11, 2001
※7:D J. Jenkins, et al., "Slow release dietary carbohydrate improves second meal tolerance." The American Journal of Clinical Nutrition, Vol.35, Issue6, 1339-1346, 1982
スパゲッティ(スパゲティー、スパゲッティー、スパゲティなどとも:spaghetti)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%B2%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3
ttps://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-9882.php
【糖質制限の新常識】日本人は「パン」と「バナナ」を食べてはダメ!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50460
パスタダイエットの効果と太らない食べ方とレシピ!
https://dietbi.com/pasta-4112.html
グリセミック指数 (glycemic index)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E6%8C%87%E6%95%B0
GI値一覧表
http://blog.s-re.jp/2860/files/gi.pdf
糖尿病の食(国立循環器病研究センター)
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/obesity/pamph74.html
GIについて学ぼう(大塚製薬)
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/glycemic-index/
最先端の医学では「白米は体に悪い」が常識だ
UCLA医学部助教授が教える「不都合な真実」
https://toyokeizai.net/articles/-/215982?utm_source%3Drss%26utm_medium%3Dhttp%26utm_campaign%3Dlink_back
白米摂取と糖尿病との関連について(国立研究開発法人国立がん研究センター社会と健康研究センター予防研究グループ)
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html
「白いごはんが好き」と言う日本人は多い。厚生労働省と農林水産省が共同で作成した「食事バランスガイド」でも、ごはんをお茶碗で1日3~5杯食べることが推奨されている。
ところが、膨大な研究論文から科学的根拠に基づいて分析してみると、白米は1日2~3杯でもすでに糖尿病のリスクが上がり始める可能性があるという。
白米のみならず、さまざまな食材をエビデンスベースで5グループに分類し、「体に良い食品」と「体に悪い食品」を明らかにしたUCLA助教授の津川友介氏に、白米を食べる量を減らしたほうがいい理由を解説してもらう。
巷では「糖質制限ダイエット」や「低炭水化物ダイエット」が流行っている。エネルギーとなる成分は大きく分けて、たんぱく質、脂質、炭水化物の3つに分けられるのだが、これらのダイエット法に共通しているのは、「炭水化物」の摂取量を減らして、代わりにたんぱく質や脂質の摂取量をやや多めにするということである。
しかし、この炭水化物なら十把一からげに減らすべきという考えは、実はミスリーディングである。炭水化物には、「健康に良い炭水化物」と「健康に悪い炭水化物」があるからである。
私たちにとって最も身近な炭水化物は、白米や小麦粉であり、これらは精製された炭水化物である。このように精製して柔らかくて食べやすい形にすることを(白っぽくなるため)「精白」すると表現し、米であれば「精米」すると呼ぶ。
そして、この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されている。
その一方で、玄米のように、精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、複数の研究で肥満や動脈硬化のリスクをむしろ下げると報告されている。つまり、すべての炭水化物が悪者なのではなく、どんな炭水化物を食べるかで健康に関しては逆の効果があるのだ。
なお、ここでは精製された炭水化物のことを「白い炭水化物」、精製されてない炭水化物のことを「茶色い炭水化物」と呼ぶ。そのほうがイメージしやすいと思われるからである。精製されているかどうかが重要なのであって、必ずしも色が重要なのではないことに注意してほしい。
数々の研究において、精製されていない「茶色い炭水化物」は健康に良い影響を与えると報告されている。アメリカ、英国、北欧の国々で行われた研究を統合した78万6000人のデータを用いて、炭水化物の摂取量と死亡率の関係を評価したメタアナリシス(複数の研究結果をとりまとめることで一つひとつの研究では認められない関係性を明らかにする研究手法)によると、1日70gの茶色い炭水化物を摂取したグループは、茶色い炭水化物をほとんど食べないグループと比べて死亡率が22%低かった。
炭水化物と心筋梗塞や脳梗塞の関係を見た(7つの研究を統合した)別のメタアナリシスによると、茶色い炭水化物の摂取量が多いグループ(1日2.5単位以上摂取)は、摂取量が少ないグループ(週に2単位未満)と比べて心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化によって起こる病気になるリスクが21%低かった。
茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がることも明らかとなっている。玄米を多く食べる人たち(週に200g以上摂取)は、玄米をほとんど食べない人たち(摂取量が月に100g未満)と比べて糖尿病になるリスクが11%低かった。この研究によると、1日50gの白米を玄米に置き換えることで糖尿病のリスクを36%下げることができると推定された。
茶色い炭水化物の摂取はダイエットにも有効であると考えられている。アメリカで行われた研究によると、茶色い炭水化物の摂取量が1日あたり40g増えるごとに、8年間での体重増加が1.1㎏減ることが明らかになった。複数の研究において、茶色い炭水化物の摂取量が多い人ほどBMIが小さく、腹囲が細いことも示されている。
その他にも、茶色い炭水化物には、便秘を予防する働きや、憩室炎という大腸に炎症を起こす病気を予防する効果があるとも言われている。
ここで1つ注意事項がある。スーパーやコンビニで手にする商品の中には、「全粒粉」と書いてあっても実は全粒粉が少ししか含まれておらず、ほとんどが精製された小麦粉という商品がある。食品のラベルに関して、原材料は、使用した重量の割合の高い順に表示されている。健康のことを考えたらできるだけ全粒粉の割合の高いものを選ぶべきだろう。
蕎麦を食べるにしても、巷には小麦粉の含有量が多くて蕎麦粉が少しだけしか含まれないものもあるので、注意が必要である。少ししか蕎麦粉が含まれておらず大部分は小麦粉でできている、いわば「蕎麦粉入りのうどん」を食べて健康になった気になってしまうのは危険である。十割蕎麦や二八蕎麦のように、できるだけ蕎麦粉の割合の高い蕎麦を選んで食べるのが好ましい。
私が食事と健康の話をすると、最もよく質問されることの1つが「白米は食べすぎなければ大丈夫ですよね?」といったものである。日本人は何事も「食べすぎなければ大丈夫」というあいまいな落としどころを好む傾向があるが、残念ながら、日本人が大好きな白米は「少量でも体に悪い」と言ってもいいだろう。エビデンスによると白米の摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが低いことが報告されているからだ。
2012年に世界的にも権威のある英国の医学雑誌に、白米と糖尿病の関係に関する4つのコホート研究(白米の摂取量を調査し、その人たちを何年間も追跡し、その後病気になるかを解析する研究方法のこと)の結果をまとめたメタアナリシスの結果が発表された。その結果、白米の摂取量が1杯(158g)増えるごとに糖尿病になるリスクが11%増えるとされた。
こういう話をするとしばしば「日本人では違うはずだ」という話になる。それでは、日本人のエビデンスも見てみよう。上記の論文でもデータの中の1つとして用いられているが、2010年に、権威あるアメリカ栄養学会の学会誌に、国立国際医療研究センターの南里明子氏(現在の所属は福岡女子大学)らが行った日本人のデータを用いた研究掲載された。
この研究によると、日本人においても白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなることが明らかになった。
論文では、男性では、白米を食べる量が(ごはん1杯160g換算で)1日2杯以下のグループと比べて、1日2〜3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高いことが明らかになった。
その一方で、ごはんを1日2〜3杯食べる人と、3杯以上食べる人たちで糖尿病のリスクは変わらなかった。1日2杯(315g)くらいが糖尿病のリスクが上がりはじめる境界だと考えてもいいかもしれない。
女性ではもっとシンプルな関係、つまり白米を食べる量が多ければ多いほど糖尿病のリスクが高くなるという関係が認められた。白米を1日1杯しか食べないグループに比べて(最も少ないグループの白米摂取量が男女で違うので注意が必要)、1日2杯食べるグループでは15%、3杯食べるグループでは48%、4杯食べるグループでは65%も糖尿病になるリスクが高くなることがわかった。
ただ、白米の摂取量は食事調査を行って追跡したものであり、記憶違いや過少申告、食生活の変化なども考えられる。したがって、「1日2杯の白米」とは、きっちりと1日2杯分の量を食べていたのか、ということは実は正確にはわからない。
さらには、1日1時間以上の筋肉労働や激しいスポーツをする人に関しては、統計的に有意な関係が見られなかった。これらのことを踏まえると、白米を食べる量が多い人ほど、糖尿病になってしまう確率が高くなっている傾向が確認できた、というくらいのざっくりとした理解にとどめるのが無難だろう。
個人的には白米の摂取量と糖尿病のリスクとの間には正の相関があるので、減らせるのだったらできるだけ少ない摂取量のほうがいいと考える。さらには糖尿病の家族歴があると糖尿病になる確率はさらに高くなるので、少しでもリスクを下げるためにもできるだけ白米を含む白い炭水化物は減らしたほうがいいだろう。どうしても白米を食べたい人は、毎日1時間以上の激しい運動をすることで、糖尿病のリスクを上昇させずに済むかもしれない。
炭水化物の摂取を減らすために、ただ単に食事の量を減らすことはおすすめできない。多くのダイエットが成功しないのと同様に、お腹が空いていてもがまんしているのは拷問に近く、理性によってコントロールすることが難しいからだ。そのため、食事の種類を「置き換える」ことを推奨する。
そこで筆者がおすすめしたいのは、白米が「主食」であるというマインドセットを変えるという方法だ。主食は白米であると思うからどうしても量を食べてしまうが、必ずしも白米が主食でなければいけないというルールはない。
白米の代わりに、玄米にするというのは最もシンプルな置き換え術だろう。前述のように、白米を玄米に置き換えることで、糖尿病のリスクが下がる可能性も示唆されている。アメリカでは、多くのレストランで白米と玄米を選ぶことができ、健康意識の高い人は玄米を選ぶようになってきている。
その他の方法として、お米の代わりに、大皿一杯のサラダが主食だとイメージしたらどうだろうか。魚や肉(たんぱく質)がおかず、サラダを主食にしてみる。この食事スタイルだと白米の摂取量をコントロールすることがだいぶ楽になると思われる。
https://toyokeizai.net/articles/-/215982
津川友介の記事一覧
http://blogos.com/blogger/yusuke_tsugawa/article/
津川友介:世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事(2018) ISBN-13: 978-4492046241
玄米
https://ja.wikipedia.org/wiki/玄米
白米
https://ja.wikipedia.org/wiki/白米
白米を多く食べるアジア人、糖尿病リスク55%増 米ハーバード大
https://2ch.live/cache/view/newsplus/1332035827
【糖質制限の新常識】日本人は「パン」と「バナナ」を食べてはダメ!(週刊現代 2016.12.17.)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50460
グリセミック指数 (glycemic index)
https://ja.wikipedia.org/wiki/グリセミック指数
GI値一覧表
メタボを解消したいと思っても、食事制限や手間がかかる方法は長続きしませんよね。
そこでおすすめしたいのが“アイスごはん”。実は、温かいごはんではなく、冷めたごはんを食べることでダイエット効果が大幅にUPするんです。
■アイスごはんって何?
アイスごはん=冷えているごはん。ごはんが冷めると、一部のデンプンが“レジスタントスターチ”という成分に変化します。
このレジスタントスターチは、整腸作用やダイエット効果が高いとして注目されている成分。温かいごはんではなく、冷たいごはんを食べることで、若々しくスリムな身体を実現することができるんです。
■アイスごはんのダイエット効果
美容コンサルタントの平松由貴氏によると、アイスごはんにはこんなにうれしいダイエット効果が期待できるのだそうです。
(1)カロリーダウン
ごはんの主成分であるデンプンは1gあたり4kcal。これが冷めてレジスタントスターチに変化すると1gあたり2kcalにカロリーダウン。同じ茶碗1膳のごはんでも、アイスごはんにするだけで簡単にカロリーを抑えることができるんです。
(2)脂肪代謝がUP
アイスごはんのデンプンは大腸までたどり着くと、腸内細菌に食べられ、発酵します。そのときに作られる酸には脂肪代謝を改善するはたらきがあります。アイスごはんを食べるだけで自然と脂肪を排出しやすい体質をつくることができるんです。
(3)満足感もUP
温かいごはんをアイスごはんにすると、温かいものよりもGI値が下がります。GI値の低いいわゆる“低GI食材”は、血糖値の急上昇を抑え、満腹感を長持ちさせてくれます。
さらに、低GI食材を食べると、その後にとった食事でも血糖値の急上昇を抑える“セカンドミール効果”が期待できます。たとえば、朝にアイスごはんを食べると、ランチでの腹持ちもよくしてくれるということ。効果が長持ちするのが嬉しいですね。
(4)体脂肪をつきにくくする
アイスごはんには、脂肪を脂肪細胞に取り込むはたらきを促進するインスリンの分泌量を抑えるはたらきもあります。アイスごはんを食べることで、脂肪を溜め込みにくい体質をつくることができるんです。
(5)腸内環境を整える
アイスごはんは食物繊維と同じはたらきもしてくれるので、便秘の改善や腸の活性化にも効果的。また、栄養素が効率よく吸収できるようになるため、老化防止効果も期待できます。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150731-00064991-nkcareism-life
BMI(肥満指数)が35以上の病的な肥満の人では、運動や食事など生活習慣を改善しても減量に成功する割合は低いとされている。そこで登場するのが、胃の容量を減らしたり、胃を迂回(うかい)して小腸につなげたりする減量手術。米ピッツバーグ大学医療センターのアニタ・P・コーカラス教授らは、肥満の糖尿病(2型)患者に減量手術と軽めの生活習慣の改善指導を行ったところ、強めの生活習慣の改善指導のみをした場合と比べて糖尿病が寛解(症状が一時的に治まった状態)する割合が高かったと、7月1日発行の米外科専門誌「JAMA Surgery」(電子版)に報告した。この効果は、病的肥満だけでなく、BMIが30~35の人でも認められたという。
◆日本では2014年に保険適用
減量手術は「肥満手術」や「メタボリック手術」などとも呼ばれ、世界で年間40万件以上が実施されている。日本での手術件数は少ないが、2014年から健康保険が使えるようになった。手術を受けるには、(1)BMIが35以上の高度肥満、(2)生活習慣の改善でも減量できない、(3)糖尿病(2型)や高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群など体重に関連した健康問題を抱えている―などが条件とされている。
コーカラス教授らは、25~55歳の肥満の糖尿病患者61人(平均47.3歳、女性82%、平均体重100.5キロ、平均HbA1c 7.8%、平均空腹時血糖値171.3mg/dL)を以下の2つのグループに分け、糖尿病への効果を比べた。なお、今回の対象者の4割以上が、日本では多くの施設で手術の条件に当てはまらないBMI 30~35の病的でない肥満だった。
1.強めの生活習慣改善を1年間行った後、軽めの生活習慣改善を2年間するグループ
2.減量手術(ルーワイ胃バイパス術=RYGB、または腹腔鏡下胃バンディング術=LAGB)を行った後、軽めの生活習慣改善を2年間するグループ
ちなみに、国内で健康保険が使えるのは「腹腔鏡下袖状(スリーブ)胃切除術(LSG)」と呼ばれる胃の容量を減らす手術のみ。今回の2つの手術方法には保険が適用されない。
◆減量手術受けた6割が3年で薬不要に
検討の結果、3年後に糖尿病の寛解(部分寛解または完全寛解)を達成した人は、生活習慣改善のみではゼロだったのに対し、減量手術をしたグループでは胃バイパス術(RYGB)で40%(8人)、胃バンディング術(LAGB)で29%(6人)。完全寛解に限定すると、RYGBの15%とLAGBの5%で認められた。
さらに、減量手術グループでは糖尿病治療薬の使用率が下がり、RYGB群の65%とLAGB群の33%で3年後にインスリンや飲み薬が不要となった。一方で、生活習慣改善のみのグループではこうした人はゼロだった。
3年後の減量率はRYGBで最も高く25%減、次いでLAGBの15%減で、生活習慣改善のみは5.7%減にとどまった。また、減量手術グループでは、肥満の程度を問わず、血糖値の目標達成率と維持率がいずれも生活習慣改善のみと比べて高かったという。
◆「全ての高度肥満糖尿病患者に減量手術を」
コーカラス教授らは、今回の研究の要点の一つとして、対象者の43%がBMI 30~35だったことを挙げ、「3年間の長期追跡で、BMIが30~35を含む肥満の糖尿病患者で、減量手術が生活習慣のみよりも糖尿病への効果が優れるという重要なエビデンス(根拠となる研究結果)が追加された」とまとめた。
ただし「減量手術が大小の血管に与える影響や、手術が糖尿病に影響を与える明確な仕組みについては特定することができなかった」と付け加えている。
この結果を受けて米フロリダ国際大学のミシェル・ギャグナー教授は、同号の論評(電子版)で「全ての高度肥満の2型糖尿病患者に減量手術を行うことを考慮し、冠動脈バイパス術(CABG)で50年前に導入されたような集団治療を開始すべき」と述べている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150712-00010006-mocosuku-hlth
体内でアルコールを分解する場所と言えば、肝臓です。解毒の他には、タンパク質、糖、脂肪をエネルギーに変える代謝機能や、胆汁の生成、分泌を行う臓器でもあります。たくさんの血管や胆管があり、心臓、小腸、十二指腸につながっています。「肝臓が痛む」といった症状はめったに聞きませんよね。肝臓は一部の機能に異常があっても症状が現れにくく、自覚症状が出たときには遅かったりするゆえに、「沈黙の臓器」を呼ばれています。そして糖尿病患者の死亡原因は、肝疾患が17.5%です(日本糖尿用学会の調査結果より)。肝機能の低下を防ぎ、糖尿病に効果がある食材が、スイーツに使われるまさかの食材から発見されたのです。
◆糖尿病のメカニズム
糖尿病は高血糖が続いた状態を言います。血液中にエネルギーとして活用されないブドウ糖が溜まると血糖値が上昇。糖尿病には1型と2型があり、生活習慣病など不摂生な生活による糖尿病は主に2型で、糖尿病患者の95%を占めると言われています。ブドウ糖をエネルギーに変える橋渡し役であるインスリンの作用不足によるものです。
インスリン作用不足には、インスリンの分泌量低下とインスリン抵抗性の2つが考えられます。
血液中のブドウ糖はインスリンによって肝臓を経由し、筋肉、脂肪など、インスリン受容体のある細胞に結合し、エネルギーとして取り込みます。この受容体がインスリンに鈍くなっている状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。
◆肝機能低下と糖尿病を予防するスイーツって?
スペイン高等科学研究員の研究グループによると、「ココア」に糖尿病を防ぐ効果があるというのです(栄養分子生物学専門誌2015年7月号)。まだマウスによる実験段階ですが、ココア10%を含むエサと普通のエサを与えて比較したところ、ココアを含むエサを与えたマウスは、体重、血糖値、インスリン抵抗性レベルが下がったと報告しています。名付けてココアリッチダイエット。
ココアが血糖値を抑制すると考えられるのは、糖の合成、糖の活用促進、糖をエネルギーに変えるタンパク質の働きなど、肝臓で糖をコントロールする働きを見せたからだと発表されています。
◆ココアって糖じゃないの?
ココアとチョコレートは、同じカカオ豆が主原料です。カカオは、片手で持てるくらいの大きさで黄色っぽい果実です。その中の種が、カカオ豆です。カカオ豆を焙煎、摩砕したものをカカオマスと言い、チョコレートの原料になります。カカオマスから脂肪分を除き粉砕したものを「ココアパウダー」と呼びます。
市販されているココアはピュアココアに砂糖やミルクを入れて甘くしています。健康のためにココアを取るなら、なるべくピュアココアがオススメ。
冬のイメージが強いココアですが、夏にもアイスココアとして冷たいまま取り入れると良いかもしれませんね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150706-00010006-mocosuku-hlth
急に我慢できない尿意をもよおす(尿意切迫感)、トイレが近い(頻尿)、我慢できず尿が漏れてしまうことがある(切迫性尿失禁)―これらの症状を過活動膀胱(ぼうこう)と呼ぶが、その治療をすると高齢者の骨折や寝たきりの主な原因である転倒の危険性が下がるとの調査結果が、5月15~19日に米ニューオーリンズで開かれた米国泌尿器学会(AUA)の会合で発表された。トイレに急ぐことや、トイレのために何度も起き上がる回数が減ることが要因だという。
◆過活動膀胱あり」で転倒リスク1.4倍
米ペンシルベニア大学医学部のラビシャンカル・ジャヤデバッパ准教授らは、2006~09年の米国の公的健康保険制度(メディケア)のデータから、高齢の過活動膀胱を持つ3万2,587人(平均年齢77.7歳、女性57.3%、白人82.8%)とそうでない人について、転倒する危険性を調査した。
その結果、転倒する割合が過活動膀胱を持つ人で10.2%と、そうでない人(5.3%)に比べて高く、転倒リスクがは1.4倍だった。しかし、過活動膀胱を持つ人で治療を受けていた場合は、治療を受けていなかった場合と比べて転倒リスクが8%低下していた。
米国泌尿器学会の広報を務める米カンザス大学医学部のトーマス・グリブリング氏は、今回の研究結果について「これまで指摘されていた高齢者の過活動膀胱と転倒との関連がさらに裏付けられた」と評価。特に、高齢なほど過活動膀胱の診断と治療が重要なことを示す結果としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150724-00000002-mocosuku-hlth
糖尿病患者に適量のインスリンを自動的に投与できるパッチ状の治療器具が、実験動物を用いた前臨床試験に合格したとの研究報告が22日、発表された。
生活習慣病で年間1600万人が早死に、WHO報告
人間での臨床試験で効果が証明されれば、インスリンを注入するために注射針の使用を強いられる糖尿病患者に、より痛みの少ない代替手段を提供できる可能性がある。
米ノースカロライナ大学(University of North Carolina)とノースカロライナ州立大学(North Carolina State University)の研究チームは、開発したパッチについて「血糖値の上昇を検知し、必要に応じていつでも適量のインスリンを血流中に放出できる世界初のスマート・インスリンパッチ」と説明している。
米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された研究報告によると、1セント硬貨ほどの大きさのパッチには、極小の針が100本以上埋め込まれているという。
論文によると、極小針1本1本に内蔵されている「超小型の格納装置」には、インスリンとブドウ糖(グルコース)を感知する酵素が入っており、血糖値が高くなりすぎた場合に速やかに内容物が放出される。
糖尿病のマウスを用いた実験では、極小針パッチをマウスに貼付すると30分以内に血糖値が抑えられ、その状態が数時間継続した。一方、マウスにインスリンを注射器で注入した場合、血糖値は正常に戻るが、次の注入が必要となるまでの時間が、パッチを貼付したマウスに比べて短かった。
論文主執筆者の一人、ノースカロライナ大の糖尿病ケアセンター(Diabetes Care Center)のジョン・ブゼ(John Buse)所長は「このパッチを人間で有効に機能させることができれば、大変革がもたらされるに違いない」と将来の製品化に期待を寄せた。
世界の糖尿病患者の数は3億8700万人以上となっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150624-00000017-jij_afp-int