寒い環境にさらされ続けると、燃えない種類の脂肪を燃えるように変える酵素の働きをマウス実験などで解明したと、東京大と東北大、群馬大の研究チームが21日までに英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。この酵素の働きを肥満や生活習慣病の治療、予防に応用できる可能性があるという。
脂肪には燃えて熱を生じる褐色脂肪と、燃えずにエネルギーを蓄積する白色脂肪がある。寒さを感じると、褐色脂肪の細胞で熱を生み出す遺伝子が働く。さらに寒さが長く続くと、白色脂肪もこの遺伝子の封印が外れて働き、ベージュ脂肪に変わって燃え始める。
遺伝子を構成するひも状のDNAは非常に長いため、普段は多数の糸巻きに巻かれた状態になって封印されており、遺伝子が働く際にほどける。
酒井寿郎東京大教授(東北大教授兼務)らは、白色脂肪細胞では「JMJD1A」と呼ばれる酵素が熱を生み出す遺伝子のDNAをほどいて封印を外し、ベージュ脂肪に変えることを明らかにした。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042100174&g=soc
Jmjd1a(Jmjd1a、Jumonji domain-containing 1a)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Jmjd1a
シグナルを感知する足場タンパク質JMJD1Aは、SWI/SNFとの結合によって急速に動的クロマチン変化を誘導し、熱産生を調節する
https://www.natureasia.com/ja-jp/ncomms/abstracts/65296
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