大きなアメコミ屋さんでもこの号だけは、売り切れでなかなか入手困難だったIncredible HULK 49号を入手。それだけ読んでもわからないと思いその前の46号から48号まで入手したので、まずは2冊レビュー。肝心の49号は次回レビューする予定。
筋書をBruce Jones、画をStuart Immonen、インクをScott Koblishがそれぞれ担当。なにしろHULKは基本的にこれまで読んでいないのでJonesのことは知らなかったが、Marvel、DCどちらでも活躍した作家さんらしいな。Immonenはその昔X-MENも描いたことがあるはずだ。
粗筋から。殺人容疑で追われているBruce Banner博士。死んだはずのFBI捜査官Prattに病院で拉致され、Bannerをかくまった女性Laurieの死の真相の捜査を手伝わされる。そしてBannerの前に現れたのは同じく死んだはずのSandra。彼女はBruceを助け息子Lickyを救い出そうと目論んでいる。
いつもオイラが読んでいるSPIDER-MANやX-MENよりJonesの話はよりハードボイルド。そして謎解きが中心で話に引き込まれていく。この話が出版された当時は恐らくX-MEN中心に買っていたはずだが、HULKも読んでおくんだったな。面白い。
夢の中のBruceの台詞。”What’s IV for?” IVって何かネットで調べた。点滴等血管に針を入れて注入するってことをIVって言うんだ。(海外ドラマでも医者の話は言葉が難しいので観ないが、医学用語を知ってると面白いだろうな。)どうもこの死んだと思われていたLaurieにもBruceも点滴を使用されたらしい。すくなくとも46号ではそう語られていた。
Pratt捜査官もBruceに本当のことだけを語ったわけではないな。彼の台詞が目くらましなことが47号でわかったりした。
誰が敵で誰が見方だか、46号、47号ではサッパリわからん。Sandraという女性。彼女もPratt捜査官から逃げているらしい。
47号。この号は探偵小説で言えば回答編。SandraやPrattが何か薬品を打ち込まれ、半分不死の謂わば吸血鬼のようなものになったと判明。前号でのIVは、実は輸血でSandraの血液がBruceに輸血されていた。Laurieの家で発見された死体は実はSandraで、彼女は、輸血のし過ぎで干からびた状態になってしまったとか、結構無茶苦茶だな。筋は通っているが…。
一連の説明を聞いた後のBannerの台詞。“The transfusion your integration drug. That’s why I don’t turn into the HULK anymore. I’m cured.” 長年HULKから解放されたいと願ってきたBannerの喜びがこの台詞に現れている。ここでSandraに一時的なことだと否定されてしまう。ここはもう少し彼の喜びを引っ張って欲しかったな。その後の彼の絶望を描いた方がドラマ的に盛り上がったのに。