アメコミとラーメン

Tarantula篇後半、SPIDER-MAN


前回レビューしたRoger Stern時代のThe Amazing SPIDER-MAN (“ASM”)の Tarantula篇後半をレビュー。今回が235号~236号。前回のリンクは下記参照。
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/1256.html

筋書きをStern、画をJohn Romita Jr. (JRJR)、インクをFrank Giacoiaがそれぞれ担当している。添付画像は、ASM 235号の表紙を採用。JRJRとJim Mooneyによるもの。Will-O’-The-WispとTarantulaの図。

粗筋をサラリと紹介。Brand社の人体実験により怪物となったTarantula。そしてBrand社に恨みを持つWill-O’-The-Wisp。二つの怪物はBrand社のトップMelvinの命を狙っている。そしてそれを止めようとするSPIDER-MANの活躍。

さて、今回も気に入ったシーン、台詞等を紹介。このTarantula。光文社版のSPIDER-MANにも登場したことのある悪役。しかし、まさに蜘蛛に変わってしまった。ASM 100号でPeter Parker (=SPIDER-MAN)に手がもう4本生えちゃった回を思い出す。(この話嫌いだったけど、アメリカでも結構評判悪かったみたい。)

光文社版に登場していた登場人物としてPeterのアパートの大家Mrs. MugginsがこのASM 235号に再登場。窓から首を出して見ないと川が見えないのにRiver Viewの部屋と広告を出すインチキ大家。今回の彼女はPeterの家賃滞納に厳しい。これはPeterが悪い。

敢えて中身まで書かないけど、今回はBrand社の過去の悪巧みがまとめられていて参考になる。また、同じ235号ではWill-O’-The-Wispの誕生秘話まで紹介されている。お得。

Tarantulaがどんどん進化し続けるのは、映画The Flyかなんかの映画と似ているな。最後に彼が”Kill Kill”と叫んでいるのは、Brand社の社長Melvinを殺してやるって意味じゃなくて、自分を殺せと警官に言っているんだな。

Peterと新聞社Bugle社の編集長Robbieとの会話を2件。その場にいたPeterの写真があれば良いのにと言った社員に対し、Peterはそんな写真を載せるのはBugle社ではないと言っている。これはそういった写真を載せるのはNational Enquirer(日本で言えばゲンダイとか夕刊フジ)てことなんだろう。それに対しRobbieの返事は”As city editor, I second that, Peter.”良い子のみんな、この場合のsecondは支持するって意味。

“The good guys won and the bad guys lost, right?”というPeterの質問に経験を積んだRobbieの返事がカッチョ良い。”Did they?” Brand社の社長の供述により幕引きとなったわけだが、その親会社は単にトカゲの尻尾を切ったに過ぎないことを感づいているに違いない。

前回のASM 233号、234号の保存状態が非常に良かったの対し、今回はちょっと悪い。全体的に退色している。

漫画なので、超人的力を得たきっかけなんて、大抵非科学的なので、それは良い。しかしWill-O’-The-Wispの催眠術の能力は、そのきっかけと結びつかない。ちょっと行き過ぎかな。もしくは、都合よく話をつなげるための方便だね。

表紙のMooneyは良いとして、中身を担当しているGiacoiaのインクはもう一歩。JRJRの細い線を殺し過ぎ。
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