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1987年のSpectacular SPIDER-MAN (Spec)、130号と134号についてレビュー。
130号の筋書きをBob Layton、画をJim Fern、134号の筋書をPeter David、画をSal Buscema、両号のインクをVince Collettaがそれぞれ担当。添付画像は130号の表紙を採用。134号の表紙があまりに地味なので消去法。Fernによるもの。この表紙は嘘を言っていないな。
粗筋から。Harry Osbornの命と引き換えに、SPIDER-MANにKingpinの帳簿を盗むよう強要するHobgoblin。帳簿は欧州のギャングが保有している。Kingpinも奪回すべく動く。134号では、Sin-eaterことStanley Carterが釈放された。彼に会ってムシャクシャは消えないSPIDER-MANがElectroと対決。
気に入ったシーンや台詞等を紹介。130号から。帳簿の行方を探す機械をSPIDER-MANに渡した後のHobgoblinの台詞。”Harry Osborn will share your fate.” HobgoblinはSPIDER-MANとHarryに同じ毒薬を盛ったわけだが、これがどうしても腑に落ちない。Harryはともかく、SPIDER-MANは手袋をしているわけで、直接この機械を触っていない。
その後にSPIDER-MANはLizardの正体Curt Connorsの元に向かう。SPIDER-MANは何か困るとすぐ彼を当てにするね。
最後のページで、SPIDER-MANがHobgoblinに逃げられてしまう。それを見たKingpinの台詞。”You let him escape, didn’t you? Amateur.” KingpinがSPIDER-MANを見下していて結構楽しい。
続いて134号。2ページを使ってMary Janeが自分自身をカメラで撮影するシーンがある。カメラは固定されているので、背景は同じで全11コマ。最初は彼女しかいないのだが、Peterが後から近付いてきて彼女をカメラのフレーム外へと持ち上げるコマで終わる。本題とは関係ないが、Salの画力が冴えている良いシーン。
釈放されたSin-eaterを脅して犯罪を防ごうとするPeterに対するMJの台詞。”What. Are you some caped crusader?” BATMANを指しているのは明白で、そのちょっと後にBATMANの固有名詞も登場する。
DCの親会社Werner Brothersが制作するSupernaturalにもSPIDER-MANに関する言及は結構あり、こういうのは出版社の枠を超えた表現は結構ありなんだとあらためて感じた。
今まで苦汁を飲まされてきたSPIDER-MANに初戦で勝利を収めたElectroの笑みが可愛い。”You beat me in the past. 中略 Now we’re talking current events.” 電流のという意味と現在のという意味のcurrentを鰍ッた洒落。Peter David節だね。