まだまだ終わらない”夏の甲子園”。
大会の余韻に浸りながらその”残り香”を楽しむのも、
ワタシの夏の終わりの年中行事です。
まずは【夏の甲子園選抜チーム】による大会が、
毎年行われます。
『あの彼ら』が、
チームを組んで国際試合に臨むのは、
本当に昔から行われていたもの。
アメリカ遠征で現地の高校選抜と試合をするのが主流ですが、
今年は横浜でAAAアジア野球選手権が行われることになっています。
『選手権』
と銘打っているだけに、
この大会は『親善試合』ではなくプライドをかけて『勝ちに行く』試合という位置づけです。
個人的には『親善試合』の方が好きなんですが、
まあ今年はこの【真剣勝負】を楽しむことにしましょう。
もう今週末、
28日の日曜日から大会が始まります。
決勝は2日(金)に横浜スタジアムで行われます。
AAA日本代表の監督は横浜高校の渡辺監督。
聖光学院の斎藤監督、浦和学院の森監督がコーチとして脇を固めます。
そして代表選手。
実力本位での選出となっています。
投手陣では優勝投手の吉永(日大三)をはじめ、
歳内(聖光)、釜田(金沢)、松本(英明)、北方(唐津商)、原(東洋大姫路)、野田(鹿児島実)と、
すべての投手が数年後プロのマウンドで活躍しているんじゃ、と思わせるような豪華メンバー。
一見の価値ありですね。
打線も甲子園組にドラ1確実と言われている東海大甲府・高橋なども加わり、
豪華メンバーです。
このメンバーでどんな試合をしてくれるのか、
とても興味があります。
*まあしかし、個人的には夏の大会で頑張ったメンバーを中心に選んだ『親善試合』の方が好きなんですけどね。
大会ではないので、多分に『ご褒美』の色合いの強いこの親善試合。
よくアメリカに行ってホームステイをしながら試合をこなし・・・・・なんていうのが放送されたりして、
彼らのリラックスした姿を垣間見ることができ、それを見るのが楽しみだったりするんですけどね。
AAA大会だとどうしても『日本のプライド』を守るために『勝負』になっちゃうため、
甲子園の激闘を終えたばかりの選手たちには、なんか気の毒な気がするんですけどね。
ということで、
選出された選手たちには、
頑張ってほしいと思います。
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さて、
前振りが長くなりましたが、
本当に書きたかったのはここから。
高校野球が終わると、
程なくして書店の店頭に、
『甲子園大会 決算号』
が並びます。
今年も、
『甲子園ヒーローズ』
『報知高校野球』
『週刊ベースボール』
『輝け甲子園の星』
なんていう雑誌が、
スポーツの棚を占領するように並んでいます。
(ちょっと前までは『なでしこジャパン』関連の雑誌で埋め尽くされていましたが。)
このグラフというか雑誌というか、
詳細に各試合のことが書かれた雑誌を買い込んで、
夏の激闘を思いながら見る・・・・・
というのが高校野球好きの『今シーズン最後の楽しみ』なのではないでしょうか。
9月からはすでに新チームの動向に興味が向かいますからね。
そういう意味で、
まさに1年の決算たる『高校野球の1年の総決算号』ですよね。
ワタシがこの手の雑誌に興味を持ち出したのが、
昭和48年ごろ。
その頃は、
春の選抜後が『毎日グラフ』
夏の選手権後が『アサヒグラフ』
というのが定番でした。
それに『週刊ベースボール』の特番が加わるというのがお決まりのパターン。
しかしこの『グラフ』系の本は、
子供にとっては値段が高かった。
その月の小遣いだけでは買えないので、
2~3か月小遣いをためて買ったものでした。
(あるいは『センバツ号』はお年玉の残り。)
ちょうど『江川』の年の号から我が家に所蔵してあり、
37,8年分ですね。
写真がいっぱいあるのは昔からの定番なんですが、
今と比べると記事の内容とか書き方は、
明らかに違います。
一言でいうと、
『今よりもずっと辛辣』
な言葉が並んでいます。
逆に言えば、
『今は言葉をオブラートに包んでいる』
ということも言えますね。
でも、
記事からは記者さんたちが、
『本当に野球が大好きなんだな』
という視点が随所に盛り込まれていて、
ワタシにはとても面白いことになっています。
今の雑誌の記事を読みながら、
その世相と合わせ『生きづらい世の中になったなあ・・・・』
なんてこともちょっぴり感じることができました。
『愛情のある本音トーク』
が一番心地いいですね。
『毎日グラフ』
はいつの間にか休刊になっていて今では読むことはできませんが、
『アサヒグラフ』
は『甲子園ヒーローズ』と名を変えて今でもまだ元気に発行されています。
これからもがんばってほしいものです。
『週刊ベースボール』は、
その名の通り野球への愛情は一番。
恐ろしいほどに変わらぬ誌面づくりで、
今でも野球雑誌の「オピニオンリーダー」の役割を果たしています。
『輝け甲子園の星』は、
野球雑誌ではあるもののそのテイストは『アイドル雑誌』。
野球好きの人が買う雑誌ではありませんが、
野球好きの女の子には人気があるみたいですね。
かくいう我が家も、
娘はこの雑誌が一番のお気に入りみたいです。
原辰徳人気が盛り上がったころは『輝け神宮の星』なんていう本もあったりしました。
今はちょっぴりテイストの違ったムック本『野球小僧』なんていうのも発売されて、
おもしろい本になっていますね。
発行が白夜書房だけにちょっと他の雑誌より価格が高めの設定なのが玉にキズですが。
その昔は『月刊 野球党』なんていう雑誌もあったりしましたが、
誰も覚えていないだろうなあ。
ワタシは結構好きだったんですが。
しかしながら、
ワタシの高校野球本の定番中の定番といえばやはり、
【報知高校野球】
をおいて他にはありません。
昭和53年(1978年)に創刊ですから、
もう33年にもなる「老舗雑誌」です。
一貫して高校野球全体への愛にあふれた誌面と、
詳細なる取材。
そして特集。
高校野球好きにはたまらない1冊となっています。
ワタシも33年にわたって買い続けているのですが、
なんと我が家の蔵書の中には『創刊号だけがない』状態です。
それがのど元に刺さった骨のようにワタシの心に引っかかっていたのですが、
つい数年前東京ドーム隣接の『野球殿堂博物館』に出掛けた際、
この創刊号を図書室で閲覧し、
感涙にむせんでしまいました。
創刊号はあの名物監督、
明治の島岡御大の対談記事なんかが載っていて、
時間を忘れて隅から隅まで読みふけってしまいました。
(一緒に連れて行っていた息子の「早くいこ~よ~」の声を振りほどくこと数度。最後に彼は、その蔵書スペースを出てふらふら散歩に行ってしまいました・・・・)
特にこの雑誌に長くかかわっていたベテラン・今村記者の記事には、
いつもうならされていました。
まあ、
最近は昔の記事と比較するとやや精彩を欠くことが多く、
若干納得していない部分もありますが。
いずれにしても、
雑誌全体で言うと『マイナー』な部類に入ると思われるこの年5回発行の雑誌、
いつまでも続いてほしいと願っています。
(実際に90年代、高校野球の人気がガクッと落ちた時には、『いつか休刊になるんじゃ・・・・・』とかなり心配しましたがね。98年の松坂・横浜、06年の斎藤・早実の人気でかなり高校野球人気が盛り返しましたから、しばらくは心配ないでしょうが)
ということで、
今日も自分の知らない若手のプロ野球選手が出現した時、
【報知高校野球】を開いて、
『お~~ あの時のあいつかあ!!』
と発見するのを楽しむ、ワタシです。