昨日のオリンピックは、
日本柔道がまばゆいばかりの輝きを放ちました。
女子78キロ級で、
浜田尚里選手が見事に金メダル。
30歳と遅咲きの初出場であった浜田選手。
落ち着いたたたずまいと、
アリ地獄のようなと表現された寝技を駆使して勝利を手繰り寄せました。
アリ地獄というよりは、
ワタシには蜘蛛女のように見えました。
もう捕まってしまったら、
あとは諦めるしかない見事な寝技。
サンボの世界チャンピオンでもある彼女の寝技は、
なんというかエグいという表現がぴったりの凄さでした。
それにしてもこのオリンピックの柔道代表選手たち。
ほとんどの選手が金メダルを含めてメダルに絡み、
最後の最後まで試合を見られるからなのでしょうが、
改めて様々なタイプの選手が、
様々な自分の得意技で攻める姿を見て、
なんだかその多様性にほれぼれしてしまいます。
ある選手は日本古来のきれいに投げる柔道にこだわりを持ち、
ある選手は泥臭くポイントを重ねる柔道をし、
ある選手は速さと技の切れを追求した形を見せ、
ある選手は徹底的な分析で変幻自在な柔道を見せてくれました。
そして浜田選手のような寝技のスペシャリストもいたりします。
ああ、奥が深いなあ。。。。
改めてそう思わせてくれる、
金メダル量産の柔道競技です。
その浜田選手がいい流れを作った昨日の武道館で、
最後に締めてくれたのがウルフ・アロン選手。
正直前半戦を見ていると、
世界選手権を連覇しているポルトガルのフォンセカ選手が圧倒的に強く見えたのですが、
準決勝で韓国選手に、試合中の負傷もありまさかの敗退。
しかしこの韓国のチョ選手は、
ウルフ選手が大の苦手にしている選手だという事を、
何度も解説者が言っていたのでいったいどんな試合になるかと思っていました。
しかし、
試合が始まってみるとその心配は杞憂に終わりました。
しっかりと対策をして臨んだウルフ選手、
自分十分な組み手になることが多く、
相手得意の背負いのスキを与えませんでした。
試合としては完勝の内容で、
見事に金メダルを獲得しました。
終わってみれば、
ウルフ選手、
見事な試合の連続で、
1日を通して危なげというものがほとんどありませんでした。
ところで試合を見ながら、
「ウルフといえば、我々の世代ならやっぱり千代の富士だよなあ」
なんて話をしていました。
その会話から派生して、
「でもその前に、ウルフっていえば、ウルフ金串じゃね?」
なんてことも。。。。
う~ん、
ウルフ金串。。。。。
懐かしい。
ウルフっていうのを最初に聞いたのは、
確かにウルフ金串かもしんねえなあ。。。。
そんなことを思い起こしました、余談ですが。。。。。。。
それにしても日本柔道の神髄、
見せてくれましたねえ、この武道館の畳の上で。
毎度毎度、
武道としての柔道とはかけ離れた方向に進んで行くJUDOという競技を、
我々は少し苦々しい思いを抱きながら、
見ていたものです。
組み手争いにばかり終始したり、
常に”注意”ひとつの差で勝負が決まったり、
「古賀選手の一本背負いのような華麗な投げ技はどこに行ったんじゃい!」
と国際競技として発展していくうえでの難しさを痛感することも多かったこの柔道。
まあ、極めつけはカラー柔道着の採用だったことは言うまでもありませんが。
そんな「精神性を高める武道」から離れた「スポーツとして競技性を高めたJUDO」は、
本当にオリンピックでしか見なくなって久しいのですが、
そんな「4年に一度の柔道と一般人との邂逅」は、
今回この柔道発祥の地である東京の聖地・武道館という舞台で、
日本人にはとてもうれしい結果となりました。
最終日を迎えるにあたって、
日本は男子6階級中5階級で金、
女子は6階級中3階級で金、そして銀・銅が1階級ずつと、
なんと金8個を含む10階級でメダルという、
信じられないような大成果を成し遂げました。
JOC会長でもある山下泰裕氏も、
喜んでいると思います。
最終日は難敵中の難敵、
フランスのリネールがターゲットです。
打倒リネールを成し遂げ、
この大躍進を締めてほしいと念願しています。
前回の東京五輪。
ワタシはまだ生まれてもないので当然見てはいないのですが、
この大会から採用された柔道で、
日本は4階級中3階級で金メダルを獲得したものの、
ワタシの頭に刷り込まれている名前は一つだけ。
それは無差別級を制したアントン・ヘーシンクの名前です。
それだけ最重量級を制するという事は、
意味のあること。
柔道の日本選手権(階級なし)を制するようなものです。
それだけに、
原沢選手には頑張ってほしい。
まずは自分の調子を見極め、
決勝に歩みを進めてほしいです。
ちなみに決勝まで、
リネール選手とは対戦しない組み合わせです。
さて、
昨日は卓球でも大事な試合がありました。
混合ダブルスで金メダルを獲得した伊藤美誠選手の女子シングルス。
準決勝で中国選手と対戦した伊藤選手は、
得意のバックを封じられて大苦戦。
0-4で敗れて3位決定戦に回りました。
失意の伊藤選手でしたが、
そこは彼女の持つ「鋼のメンタル」が発揮され、
見事に3位決定戦を制して銅メダルを獲得しました。
伊藤選手は非常に悔しそうでしたが、
ワタシは非常にうれしかった。
見事なもんです。
団体戦もエースとしての活躍、
期待しています。
一方厳しい状況に追い込まれているのがバドミントン。
前日世界1位の男子・桃田選手が破れて衝撃を受けましたが、
昨日は女子ダブルス準決勝で、
世界1位・2位のフクヒロ、ナガマツペアがいずれもフルセットの末苦杯を喫して、
メダルを獲ることなく大会を去ることとなりました。
さらに準決勝に進出していた混合ダブルスも敗退。
昨日は前日に続き、
厳しい結果となってしまいました。
日本の期待は、
女子シングルスに集まりますね。
奥原選手と山口選手、
頑張ってください。
応援しています。
ゴルフも始まりました。
第1ラウンド、松山英樹は6差20位発進です。
コロナ明けのラウンドとしては、
まずまずいい位置につけたと思います。
ゆかりのある霞が関で、
松山のチャージがここから始まります。
世界でのネームバリューとしては、
松山以上のテニス・錦織選手。
連続のメダルを狙って準々決勝に進出していましたが、
この日は相手が悪かった。
王者・ジョコビッチと当たって、
0-6,2-6と撃沈しました。
正直、
今の両選手の立ち位置が、
結果に表れてしまったなと思います。
ジョコビッチ選手、
盤石な状態ですね。
残りの選手を見ても、
楽々と金メダルをゲットするんじゃないでしょうかね。
さすがです。
今日からは陸上も始まります。
そして残り少なくなってきた水泳では、
昨日瀬戸大也選手が意地の泳ぎを見せて3位で決勝へ。
盟友・萩野選手と一緒に、
「最後の僥倖」を見せてくれるかもしれません。
期待しましょう。
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