ウクライナとロシアの間で行われているたたかいは「国民国家」の間の戦争です。
たとえそれが、ロシアの一方的な軍事侵攻によって引き起こされたものであれ、戦争は戦争です。
一方、パレスチナ・ガザ地区などで行われているものは、「国民国家同士の戦争」ではありません。
最初はテロに対する報復、再発抑止の名目で行われていたイスラエル軍の武力攻撃は、いまや…
幼児や赤ちゃんを含む一般市民を「巻き添え」などでは断じてなく、意図的に殺戮することを含めた…
ジェノサイドと化しています。まぎれもなく、国際法に違反する重大な犯罪です。
そうなってから、もうずいぶんと長い時間が経っています。
赤ちゃんや幼児さんを目の前にして、意図的に射殺することに、どんな正当性があるというのか。
敢えて言えば、いまこの子たちを生かしておけば、将来イスラエル国家に深い恨みを抱いて…
ハマスの成員のようなテロリストになりかねず、いずれイスラエル国家に仇なす存在となる可能性がある…ということでしょうか。
でもその論理だと、いわゆる「パレスチナ人」をひとり残らずころし尽くさなければ、目的は達することができないわけです。
これはイスラエル国家を作ったユダヤ人自身が、かつてナチスによって受けた「民族絶滅作戦」ホロコーストと同じではないですか。
自分らがやられたことをやられた相手ではなく、無関係の「第三者」に対してやり返す。
その権利を正当化する根拠など、どこにもあるはずがない。
国際社会は全力を挙げて、この第二の「ホロコースト」を止めるべく動かなければいけない。
実際、米国と他のNATO加盟国、そして日本など、一部の国を除いた世界中の百数十か国が…
イスラエルの国家暴力を止めるために、国連を通じて懸命の動きをしてきました。
それなのに、ユダヤロビーを無視できない米国がイスラエルを面と向かって非難することができず…
結果、繰り返される停戦案に、安保理での「拒否権」を発動したり、停戦決議案に「棄権」したりで…
今日に至るまで、虐殺が止まるどころかさらに激化して、続いてきてしまったわけです。
インターネットに流れている動画には、私でも目をそらさずにはいられない、吐き気を催すような…
繊細な人は見ただけでトラウマになるような、殺害されたパレスチナ人の凄惨な映像が出回っています。
遺体にイスラエル兵が小便をかけていたり、地面に置かれた遺体をわざわざブルドーザーで轢き潰したり…
映像を撮ろうと試みたアラブ系マスメディアのジャーナリストを、全く抵抗していないのに…
銃の台尻で殴り倒し、硬い軍靴で「止めないと死んでしまう!」というほどまでに踏みつけたり。
こんなものを「正当防衛」のための暴力行使と言えるわけがない。
もはや人間の所業ではない。
これが犯罪でないのなら、この世に犯罪など存在しない。
これが悪でないのなら、この世に悪など存在しない。
これが人間の本性で「仕方のないこと」なら、人間など、この地球からいなくなった方がいい。
とにかく、いまイスラエル政府とイスラエル軍、その兵士たちガザでやっていることは…
深い心の闇の中から湧いてきた、狂気じみたサディズムに突き動かされているとしか思えません。
でもそうしたイスラエル兵も、家にいるときは良いパパであったり、良い息子であったりしたわけで。
暴力はさらに酷い暴力を呼び、エスカレートさせ、普通の人をもはや人間ではない「何か」…
悪魔か、野獣でもない、果てしなく邪悪な存在に変えてしまう。
だから戦争は、暴力は、なんとしても避けなければならない、ということなんです。
そして、これが行われ得る状況を作っているのが、相変わらずネタニヤフ政権のイスラエル国家を支援しているアメリカ合衆国で…
我々日本国の政府が「唯一の同盟国」と呼ぶ国家であるという事実を、どれだけの日本人が深刻に受け止めているでしょうか。
こんな状況を、よく事情を理解してもいないのに「どっちもどっち」とか「けんか両成敗」とか…
安直な言葉で済ませて目をそらすことが、どれほど罪深いか、多くの人は考えてもみないのです。
現実に起きていることと向き合わずに、人が地獄の苦しみを味わって、虫けらのように死んで行っていることを知っているのに…
自分は楽しいことだけに耽っていたい、卑怯な人間の「逃げ」の理屈です。
みんな卑怯なんですよ。
私が幼少の頃、嫌いだった粒あんのおはぎを食べないでいると、周りのおとなたちは…
「ビアフラの子なんか食べる物もないんだよ。ビアフラの子たちのことを思って食べなさい」
と言ったものです。いまだに忘れられない幼少期の思い出。
「ビアフラ」という言葉のインパクトゆえ、だったのでしょうか。
私がそのおはぎを食べることで、ビアフラの子の飢餓が救われるわけはないのにね。
ビアフラの子を思え、と言っていたおとなは、ビアフラの子たちのために何かしていたのでしょうか?
そのビアフラとは、今のナイジェリアの領土内にかつてあった国で、当時のナイジェリア政府との間で戦争が行われていました。
戦争は「例によって例の如く」西側欧米諸国やロシア、中国などの大国の介入で戦乱が長期化しました。
その背景にはナイジェリアで大規模な油田が発見されたことがあり、その利権をめぐる大国それぞれの思惑が交差したのでした。
そのせいで、百万を超える人が亡くなり、多くの人々が飢餓に陥ったのです。
都合の良いときは、遠い他国の人たちの人道危機のことを、引き合いに出して口にするのに…
都合が悪いときは、日本には関係ない他国のことだから、と口にも出さないし、頭の中から消し去る。
どうせ、どちらの場合も「他人事」としか思っていないのに。
私のブログをある程度読んでおられる方ならご存知かと思いますが…
私はこの問題についてアメリカのユダヤ系哲学者、ジュディス・バトラーが論じた本をいま読んでいます。
でも、やはりそれだけでは済まされない。現在進行している「悪」を止めるには何とももどかしい。
だから今日は「X」のポストを後で付けて、皆さんに訴えたいと思いました。
なにしろ、多くの人々に訴えかけるような「人間の心」を持った報道を、日本のマスコミはしない。
やはりどこかに「中立」「どっちもどっち」的な及び腰の視点があって…
その裏には、米国に物申すことが絶対にできない、属国・日本政府への遠慮があるのでしょう。
昨日、米国共和党所属の下院議員が放った暴言が、ネットメディアでは話題になっていますが…
テレビ、新聞ではほぼ取り上げられていません。
そこには米国の「保守」の人々の、ホンネがあからさまに出ています。
彼らはパレスチナ人だけでなく、我々日本人も含めた「有色人種」を、同じ人間と思っていません。
そうでなければ、ガザの人たちを「ヒロシマ・ナガサキみたいになってしまえばいい」などという…
間接的ながら、日本人のことを冒涜した言葉を吐くわけがない。
下のリンクのサムネイルをクリックorタップして、発言そのものの動画を見て下さい。
「ナガサキとかヒロシマみたいにすればいい。さっさと片付けろ」
— Atsuko S 🍉 (@atsyjp) March 31, 2024
米国の共和党議員ティム・ウォルバーグが、第二次世界大戦の末期に米国が原爆を投下した日本の都市に言及して、ガザに核爆弾を投下することを提案した。#ガザ翻訳#日本語字幕付き https://t.co/WdsnCTRzpj pic.twitter.com/3jd74e1MjO
結局、米国の保守派にとっては、パレスチナ人もイラン人も中国人も日本人も、みんな同じように…
「人間以下の存在」でしかないんですよ。
この人たちに担がれているのが、次の大統領になりかねない、トランプであることに戦慄を覚えます。
心の底で、日本人を同じ人間と思ってはいないような連中(米国保守派)が、私たちの信頼できるパートナーになり得ると…
いざというときには我々のために命まで賭けてくれる「同盟国」たり得ると、そんなのんきな理屈をあなたは本当に信じられますか?
シファ病院での虐殺は1948年のデイル・ヤシンとタントゥーラの虐殺を合わせたよりひどい。
— Atsuko S 🍉 (@atsyjp) April 1, 2024
300人以上の女性や子ども、男性が虐殺された。多くはジップタイで縛られて処刑され、戦車で潰されたり、燃やされたり、ミサイルで吹き飛ばされた人もいる。
至るところに骸骨や体の一部が散乱している。… https://t.co/K1Z5LuBFky
速報】イスラエル軍がシリアのイラン領事館を空爆 革命防衛隊司令官が死亡との情報もhttps://t.co/9c2nldRb07
— テレ朝news (@tv_asahi_news) April 1, 2024