今日は車で出かけてゲリラ豪雨に遭いました。
排水溝やマンホールから、水が噴水みたいに吹き上がるほどの豪雨を、屋外で経験するのは二度目です。
道路が川、どころではなく、坂道が滝。
ワイパーがどうこうではなく…
上から降る雨と、下からはね返る水しぶきとで、前方が真っ白になって良く見えず。
いやーヤバかった。
鯉ならぬ、ペッピーノの滝登り、でしたよ。
(アルファ156のフォルムってどこかお魚っぽいような…)
でもなんとか無事に帰宅しました。
そういえば、元電通専務で、東京五輪組織委員会理事の高橋治之氏、ついに逮捕されましたね。
紳士服のAOKIの元会長ら、3人も。
五輪を巡る汚れたカネの問題は、辞任した、竹田招致委員会会長のころから取りざたされていました。
総額4兆円という利権がらみのお金に群がった人々は、当然、この4人だけのはずがなく。
この後、東京地検特捜部が、どこまで深掘りできるかわかりませんが…
セガサミーホールディングスの会長が、自ら某メディアの記者に告白したところによると…
菅義偉前首相から誘われた食事の席で…
「(五輪招致のためのIOCの投票で)アフリカの票が足りないから、協力してほしい」
「ついては〇〇円を、嘉納治五郎財団というところに振り込んで欲しい。そこなら国税も入り込めない」
「そこから金を迂回させて、招致委に寄付させれば、アフリカ人を買収する資金として使える」
と持ち掛けられ、応えて「払ってやった」と、自慢話のように語ったそうです。
改めての取材でも「確かにそう言った」とセガサミー会長は認めているそうです。
五輪招致のため、IOCの委員に贈賄する件に、当時内閣官房長官だった菅氏が関わっていて…
しかも、マネーロンダリングの方法まで、説明していたと。
そのレベルまで、司直の手が回るかどうか、犯罪として立件できるかどうかは怪しいと思いますが…
セガサミー会長の証言は、単なる嘘やホラ話とも思えない。
あの五輪が強行された理由が、アスリートのためとか、レガシーがどうとかいう理由ではなく…
莫大な利権に群がる者たちの強欲のためだったのは、おそらく間違いないでしょう。
「国民が楽しんだしメダルもいっぱい取れたからいいじゃん」で済ます人も多いでしょうけど。
そのために、日本人の成人ひとりあたり、約4万円のお金がつぎ込まれ…
(1家庭に2名成人がいたら、8万円を供出したことになります)
しかもその多くが、倫理的に許されない、あるいは明確に違法なやりかたで、カネの亡者たちの懐に入った。
それでも「まあいいじゃん」なら、法律もいらなければ、この社会には正義も必要ないということですね。
時代劇とかの作り話に出てくる、悪代官「酒井様」や悪徳商人「越後屋」の不正には憤慨する人が…
実生活では、現代の悪代官や悪徳商人について、黙って見過ごすというのは、不思議なことです。
しかも不正の犠牲になって搾り取られているのは、劇中の無辜の民ではなく、自分自身なのに。
まあ、そもそも時代劇では「悪い権力者」をやっつけてくれるのも、やっぱり別の「権力者」です。
日本人にはどこまで行っても、権力や権威に頼り切り、服従することが、骨の髄まで染み通っているんですね。
たぶん、民主主義というものに向いてないんでしょう。権威や権力者に付き従って行くほうが、心地良い。
それなのに「自由と民主主義の価値を信じる西側諸国」の一員に入っているのは、異なことです。
本当は、中国やロシアみたいな国の方に、親和性が高いんでしょう。
ただ、この国の権力が「西側諸国」の親玉の国に対して、まるで飼い犬みたいに言いなりになるので…
行き掛かり上「西側」になっているだけ。
タテマエは「民主主義」で、ホンネは「権威主義」の国。
カルト宗教だって、権威権力の側がもし「公」のものとして認めれば、それに従って信じることでしょう。
そもそもが「天皇を中心とした神の国」だったわけで、その「大日本帝国体質」はたいして変わってないみたい。
日本人に特定の宗教を持たない、と自覚している人が多いのは…
実は自分でも気づかぬうちに、心の深い所に、デフォルトで一種の「日本教」がビルトインされてるから。
その一方で、何か不幸に見舞われて心が弱ることがあると、簡単にカルトにひかれてしまう人が多いのは…
宗教国家だった大日本帝国の残滓である、カルト的体質が、やっぱり心の深い所に残っているから。
なのではないかなあ、と思うわけです。
ある意味、実はかなりアブナイ人たちなんじゃないですかね、私たちは。
最近になって、権力の側のあれやこれやが、こうして表ざたになって来るのは…
やっぱり、あの人がいなくなったからなんでしょう。
やっぱり凄い人だったのでしょう。よくない意味で、ですが。
「国葬」という形で、むりやりその死が政治利用されて……
世の風潮が、もしも彼を賛美し、どこか神格化さえする方向に行くのであれば…
この国が再び、戦前のような「カルト国家」になることは、間違いのない所だと思います。