先日、Eテレで放送されていたのを、観たけど、素晴らしかったです !
特に、第2回の放送のほうが、心に残りました
坂本さんが、ピアノを弾き、吉永さんが、原爆の詩や、和合亮一さんの詩を、朗読する、というスタイルで、
イギリス、オックスフォード大学内の教会で、朗読音楽会がおこなわれた映像が、流れていました。
吉永小百合さんの、静かに、重く響く、語り口に、胸をしめつけられる思いがして、
坂本龍一さんの、ピアノの音から、不安や怖れ、悲しみや苦しみ、そうした、人の心の緊張感、記憶の跡が、まざまざと蘇り、
精神に訴えかけてきて、わたしは、息をのみ、言葉を、なくしました … 。
他人事のように、聴いていた自分に、気がついたとき、「 いや、これは、自分は、当事者なんだ 」
と、我に帰りましたが、感覚が、麻痺してしまったのか、以前、受けたようなショックとは、違っていました。
収録では、坂本龍一さんと、吉永小百合さんの、それぞれの “ 人生の10曲 ”が、紹介されていましたが、
わたしは、坂本さんの Track9 ≪ 今の自画像 ≫ としての 「 Radioactivity 」 Kraft Werk と、
Track10 ≪ 人生の最後に聴きたい曲 ≫ という 「 『 マタイ受難曲 』 から “ おお、こうべは血潮にまみれ ” 」 バッハ
が、とても、印象に残りました。
ドイツのテクノバンド、kraft Werk が、1975年にリリースした 「 Radioactivity ( 放射能 ) 」 は、
チェルノブイリ事故 ( 1986年 ) 後、反原発のメッセージ性をもつ曲となったそう。
この曲に、フクシマ、が、仲間入りした事実が、重すぎる。日本語で、表示された、メッセージも。
「 マタイ受難曲 」 の中でも、 “ おお、こうべは血潮にまみれ ” は、重要な場面で、
イエスがむち打たれ、いばらの冠を、頭に載せられ、侮辱を受ける場面で、歌われる、この曲の中で、最も有名なコラールだそうです。
吉永小百合さん原爆詩朗読 ピアノ坂本龍一さん @オックスフォード大学
「 Radioactivity ( 放射能 ) 」 Kraft Werk No Nukes 2012 Tokio Japan
St Matthew Passion, O Haupt voll Blut und Wunden
おお 血にまみれた 御頭よ
おお 御頭は、いばらの冠を戴く
かつて 栄光と誉に飾られた 主の御頭
かつて 全宇宙を おそれしめた
あなたの 気高い姿
かつて 清く輝いた あなたの眼差しを
恥に汚したのは 誰ですか
2013年8月6日のヒロシマ原爆犠牲者追悼式と、8月9日のナガサキ原爆犠牲者追悼式を、
テレビの中継で、見ましたが、原発のこと、フクシマのこと、について、誰も、いっさい、言及されなかったことが、
戦後、68年間の、日本の過去と現在を、象徴しているように思えて、残念でなりませんでした。
( 動画が、消えていましたら、ごめんなさい )
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