2022・10 投稿句
10/1(土) 詠み過ぎて風味乏しく句は朽ちり ・値上がりももはやこれまで天高く ・初雪や下界は稲穂の祭りかな
10/2(日) 浅い秋もみじ饅頭速達便 ・やれ撃てとようかん仕切る大東亜 ・つつがなくウン十年ぶりゴム通し
10/3(月) 生前も没後も知らぬ生を受け ・ワンツースリー川柳ダーッと詠む時も ・神は留守どんどん値上げの恨めしさ
10/4(火) カッコ「」付き真か嘘か立ち止まる ・ガラクタが脳内溢れガチャとなり ・急な冷え早々鎮座一升瓶
10/5(水) 早々に医療費二割腰も抜け ・数字より支持率露わなマスクぶり ・銀杏が落ちてブティック鼻つまみ
10/6(木) 贈収賄絡み千切れる五つの輪 ・宇宙にも水があるという安堵奴さん花火遊びも度が過ぎる
10/7(金) 原理研かつて狭間の立て看板 ・虫入りの琥珀横目に飲るバーボン ・サーファーも羨む大波永田町
10/8(土) 初物が最後になりそう今年のサンマ ・川柳も過激なものは鼻つまみ みゆきさん掃除のオバさん七変化
10/9(日) 種こぼれアサガオ二世憚らず ・絶景をよそにスマホに首傾げ シル川に未来のシルバー詠み手増え
10/10(月) 点よりも旅物語線で描き ・盗人に八分の利ありとフェイクぶる ・まつりごと茶飲み話の茶は濁り
10/11(火) トースターよそ見無用と脳に焼き ・恐竜やかつては居留守日本産 ・出づっぱり丸く収める識者かな
10/12(水) 七合目見晴らしほどほど八十年 ・日に三句時には狂句混じる日も ・秋深し今年の春やママレード
10/13(木) 駄句駄作駄目でもともと肥やしとし ・団塊の読み違えにもほどがあり ・花好きも手荒く扱う枯れた花
10/14(金) ご意見番不在で形無しモーニング ・国境いロシア兵士の居丈高 ・一口も呑まずにコップ洗う羽目
10/15(土) IC化敬老パスの迷子札 夏越しの緑茶で秋を啜ってる ・トランプになぜか重なるプーチン氏
10/16(日) 猫じゃらしまずは自分の頬を撫で ・一時の贅沢苦く「高級パン」 ・血圧も糖も脂肪もこれ一錠
10/17(月) 万願寺放っておかれて怒り出し ・四本脚獣もどきの足の功・天皇杯風林火山手本とし
10/18(火) べらぼうめランチ四割値上がりし ・ケイトウも今や説明要す花 ・女郎花隣りに寄り添う男郎花
10/19(水) ・俗っぽさ纏えど川柳品も欲し ・潔白さ叫べど遥か永田町 ・主なく街中彷徨うマスクかな
10/20(木) ママ友もピンからキリまで蜜と牙 ・秋深く小顔の朝顔二度も惚れ ・記憶にないまた始まった健忘症
10/21(金) 大画面4つに分けて憂さ晴らし ・ハイビスカス菊の季節に割って入り ・収賄の悪知恵競う新五輪
10/22(土) ハロウィーン教会とうに仮面つけ ・外為は金で金買う摩訶不思議 ・渋柿も干されて甘く反骨氏
10/23(日) ふと視ればネット画面に流星群 ・ドッドッドリフ石頭にも深く染み ・200円かつて欧州旅ガラス
10/24(月) 心置きなく詠めど猶わだかまり ・陽と水と地から甘露のブドウ好き ・そろそろと日曜将棋ヘボ一手
10/25(火) 一芸に秀でて二芸さらに秀で ・溜り水ボウフラ失せて秋深く ・定年後末生りだけど実もでき
10/26(水) 日食や何処何時憚らず ・クビなのに更迭辞任言い含め ・神無月師走の天気早とちり
10/27(木) へぼ将棋詰んでいるのに待ったかけ ・ぐりぐらと毎晩読まされ今は母 ・フリーズとプリーズ分ける耳が欲し
10/28(金) 蟷螂や鎌錆び折れて秋深し ・撮られたら言うたらあかん「憶えなく」 ・スキヤキや秋の細ねぎ見え隠れ
10/29(土) 句作りは種撒き育てる花作り ・転んでも只では起きぬネタ探し ・睦まじい仲を引き裂く野暮な奴
10/30(日) 禿頭や今は気にせぬバーコード ・行革相なにをそこまであの俗称 ・非接触年寄りますます遠ざかり
10/31(月) 信ずれば最中もいかがと成田山 ・花好きも時に豹変いじめっ子 ・親のため付けた手摺は子も助け