世界遺産 法隆寺 綱封蔵
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内
綱封蔵(こうふうぞう)という聞き慣れない名前の由来は、かつては勅命でなけれぱ開くことが出来ない倉のことです。
綱封蔵は二つの倉が一つの屋根で覆われ、なお中央が吹き抜けで、高床式となった特徴的な建物です。
これは中央部が吹き放しになった「双倉〜ならびくら」という様式で、外回りには窓はなく、
白壁で包まれており、出入口は吹き放しの部分
に面して向かいあって設けられています。
奈良時代の財産目録である「法隆寺伽藍縁起並びに流記資材帳」によると、双倉が二棟あった
と記されているものの、現在の綱封蔵はそれに
は該当しないようです。
双倉の開閉は厳しい厳重な管理下で行なわれ、
倉の封印を解くには、諸寺を管理するために朝廷より任命された僧官が置かれた「僧綱所」と呼ばれた者の立会いが必要だったことから「綱封蔵」の名称となりました。