菊川市倉沢
千框棚田
菊川市の中心市街地から およそ北東へ7キロ、
戦国時代末期に開田されたと伝わる田んぼが広がります。
千框棚田(せんがまちたなだ)は菊川上流の河川から水を引くことで、倉沢地区の谷間に千枚の棚田を築いたことから千框棚田と呼ばれ、細々と作付されてきました。
国の減反政策、後継者不足に加えて
機械化による大規模な作付けに不向きなことから 年々その面積を減らしてきましたが、機械化と農薬散布等の使用もされてこなかったことから昔からの生態系そのものが根付いていることと、独特の景観を生み出しているこの自然豊かな棚田は、現代では失われつつある里山の原風景を思い起こされることに注目が高まりました。
棚田地域振興法(一部抜粋)
(基本理念)
第三条棚田地域の振興は、棚田地域の有する農産物の供給、国土の保全、水源の涵かん養、生物の多様性の確保その他の自然環境の保全、良好な景観の形成、伝統文化の継承等の多面にわたる機能が維持され、国民が将来にわたってその恵沢を享受することができるよう、棚田等の保全を図るとともに、棚田地域における定住等(棚田地域における定住及び他の地域の住民がその住所のほか棚田地域に居所を有することをいう。)並びに国内及び国外の地域との交流を促進することを旨として、行われなければならない。
2棚田地域の振興に関する施策は、農業者、農業者の組織する団体、地域住民その他の者が地域の特性に即した棚田地域の振興を図るためにする自主的な努力を助長すること並びに多様な主体の連携及び協力を促進することを旨として、講ぜられなければならない。
とあります。
また、少数に広がる田畑を運営してみたいという個人や家族の人気が増え、県内外の人々から問い合わせが多く、近年、棚田地域振興法に基づく指定棚田地域にも指定されたことで幅広い運営が可能となり、一反ごとのオーナー制度を取り入れた方法は、休日に家族で自然豊かな棚田に集う姿が大きくクローズアップされました。