老翁4人の公園巡りの第2弾は「県立座間谷戸山公園」でした。
長屋門を入るとすぐ傍の田んぼでは子供たちの体験田植会が始って世話人、父兄、小学生達大勢が代掻の終えた田んぼに集まっていました。
「長屋門入るや谷戸は田植時 金太郎」
田んぼに続いた沼では子供たちがザリガニ釣をしていて、釣れたら叫び、一寸触っては絶叫となりますがそんなことに驚くザリガニではありません。
見るに見かねて爺たちが昔の体験からしゃしゃり出て指導(?)始めます。
久しく忘れて居た童心にかえり爺達もにこにこ顔です。
子供達と別れて端境期で静かな谷戸の径をうっそうとした森の中に入っていきます
「草刈のモーター音や谷戸の径 金太郎 」
なんと10個近い数の蟻地獄が固まって居て、もしかした本物の蟻地獄を見たのは初めてかもと、またまた大興奮の爺たちです。
「蟻地獄」も「吊舟草」また、この公園内の主だった樹木や野草には名札が付いて歳時記を開きながら、ふんだんにある夏の季語を確認していきます。「では此処でミニ句会を」という声が出ません。
だって今日は吟行句会ではなくぶらぶら歩き目的だからと苦しい言い訳したりして句会はパス」します。
「地の底の泥混ぜてゐる噴井かな 一父」
「蟻疑獄まはり四間蟻の居ず 金太郎」
そして帰りの駅への途中で目覚えのある寺院に立ち寄ったのが板東八番札所の星の谷観音こと「妙本山星谷寺」でした。
此処は俳人にも人気のお寺で、この日も句帳らしものを持って散策している人を2,3人見かけました。
この日は、風が強く境内の大銀杏の枝がゆさゆさ揺れて、まさに青嵐でその青葉がきらきらと輝くさまを詠んだ乾惠の句は流石です。
「きらめきは風の悪戯夏木立 乾惠」
「再びの八番札所青あらし 金太郎」
水琴窟が聞えないとちゃっかりと通りかかった女性も巻き込んでしまう図々しいさも爺の面目躍如です。
そして、この日の歩行数字は12000歩をオーバーして楽しく快調に歩けました(終り)