川なくて渡し跡とや末枯るる 昌子
柿の実も古墳もそっちこつちかな
こめかみに蜂来る柿を喰うてをり
薔薇揺れて蝶々飛んで干蒲団
小鳥来る古墳の四方家の建ち
草深昌子主宰選(清記番号順)
雨期去りて新たな朝や鱗雲 白雲
草叢の小舟月へと漕ぎ出でよ 千世
秋茄子の風に揺れゐる巡礼道 小径
渡し場や名残り儚し蔦葛 白雲
大河あり渡船場跡や秋日さす 一父
ゆきずりに花の種とる巡礼道 小径
涸れ井戸に釣瓶の垂るる寺の秋 千世
山並を背にひつぢ田の何処までも 草子
公園は太古の住居小鳥来る 千世
碑を遺す渡船場刈田中 千世
川端の大樹空より紅葉なる さとみ
秋草や星井戸に来る女達 博祥
縄文の丘にのぼるや秋の蝶 金太郎
八角の観音堂や花梨の実 小径
ゐのこづち車行き交ふ渡船跡 健成
秋風や下依知表示茶色なり 珠水
秋晴れや塔婆も供花も濡れてをり さとみ
案山子見て行くや大山巡礼道 ひろ
飛び込みで草原句会の吟行に参加して来ました。
厚木に住んで40年近くになりますが、依知地区は殆ど未知の所でしたので
鵜の目鷹の目で面白く歩けました。
古くから人の営みのあった地域らしい遺跡も多く、きちんと下調べして歩きたい地域でした。
幹事の博祥さん、野風さんお世話様でした。
(妙純寺⇒中依知の渡し跡⇒大久根古墳⇒巡礼道)