17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

風光る

2023-03-16 06:53:15 | 日記
望楼に長きホースや風光る

季語 風光る うららかな春の日にやわらかな風が吹きわたるその明るさをいう。春になると陽の光も強くなり、吹く風もきらめいて風に揺らぐ風景もまばゆく明るい。それを風が光ると感じたのである。いきいきと輝く自然の陽光と風の様相は、どこかに希望や青春の息吹、明るさを感じさせる響きがあり、生き生きの気に満ちている。現代人の心をとらえるものがあるのであろう。作例も多い季語である。歳時記抜粋。

例く  装束をつけて端居や風光る  高浜虚子

浅利

2023-03-15 08:11:53 | 日記
生協の昨日が来た日浅利汁

季語 浅利 マルスダレガイ科の二枚貝。淡水の流れ込む内湾の砂中に住む。
北海道から九州にわたって広く分布し、潮干狩りには蛤と並んで大事な獲物である。蛤よりやや小さく、模様は個体によってかなり異なる。殻表は布目状で後背部はやや粗い。殻内はやや白く、後方に紫色がでる。産卵期は春から秋に至るが、四、五月ころと十、十一月がピークである。歳時記抜粋。

例句  浅利掘る太平洋を股のぞき  津田清子 

鷹鳩に

2023-03-14 07:17:08 | 日記
休戦の噂でも良し鷹鳩に

季語 鷹鳩に 鷹化して鳩と為る 七十二候の一つ。啓蟄の第🈪候。サッキる鷹が温和な鳩に変わるという中国古来の伝承である。歳時記抜粋。

例句 鷹化して鳩となるいう君は修道女 渡辺千枝子

春埃

2023-03-13 09:17:13 | 日記
草の葉に水滴の跡春埃

季語  春埃 春塵の傍題 ローム層の関東地方は冬に雨が少なく、春先は地表は渇ききっている。そこへ強い風が吹くと砂やほこりが舞い上がり、ひどい時には砂嵐にもなる。これが春塵である。春は風の強い日が多く、畑の土や道路の塵、工事中の地表がむき出しの路面の埃を巻き上げると、眼を開けていられない状態になる。北国でも、雪が解けた後舗装路の砂塵が舞い上がる。歳時記抜粋。

例句  姿よく能なき硯春の塵  星野立子

黄水仙

2023-03-12 08:05:47 | 日記
鎮魂の詩を沖へと黄水仙

季語 黄水仙 ヒガンバナ科の多年草の花。花の形や咲く時期が水仙とにているが水仙は冬の花。春、葉の間から花茎を伸ばし、先端に香りの強い濃黄色の六弁花を数個つける。切り花としても好まれ、園芸品種が多数ある。南ヨーロッパ原産で日本には江戸末期に渡来。観賞用に植えられることも多い。 歳時記抜粋。

例句 水平に母の声来る黄水仙  鈴木節子