雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

新作の人形の企画

2009-02-18 21:36:54 | 節句人形 雛人形
新作の人形の企画を進めています。
画像は木目込人形の原型になる、新型の製作工程です。五月人形の原型を作っています。



これは、粘土であらかた作ったものを元に、石膏(せっこう)型に置き換えたものです。石膏はやわらかい粘土よりも、精密な細工が出来ます。

いずれこの原型が仕上がると、量産のための抜き釜を作るわけですが、経過をこのブログ上で詳しくお伝えしたいと思います。

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2週間後、3月3日、雛祭りです

2009-02-17 21:44:00 | Weblog
2週間後、3月3日、雛祭りです。

この日に初節句をお迎え頂く赤ちゃんがいらっしゃるお宅で、いかに楽しく、幸せなひと時をお過ごしいただけるか、私たち、雛人形業界の人間は、そのために1年を通しての仕事をしている、ともいえます。

もちろん、お節句は5月の「端午の節句」もあります。
職人(メーカー)サイドでは、雛人形の制作が終わり、五月人形の納品が始まります。

私の工房では、雛人形を中心に木目込人形を作っていますので、これからはもう、来年のサンプル製作に入ります。

今年の雛人形の売れぐわい、傾向を問屋さんと分析し、さらにいいものを追及していきます。どうぞ、皆さんご期待下さい。
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雛人形をはじめ、人形の修理 その2

2009-02-15 22:19:24 | 節句人形 雛人形
たくさんの方に、私のブログにお越し頂き、誠にありがたい事です。
ここに来て、若干、アクセス数が、減ってきました。おそらく、話題として「雛人形」の購入についての検索数が相対的に減ってきているのでしょう。

雛人形を買うべき人が、もうすでに買った…のしょうか。


作り手の側としては、もうすでに商品としての雛人形は、ほとんど納品が終わっています。

今多いのは、雛人形の修理です。
「さあて、今年も雛人形を飾ろう」、というお宅で、いざ去年しまい込んだ人形を出したところ、痛んでいた部分があった。という事でしょう。

人形の修理は、出来るかぎり、お請けたまわりしたいと思っています。

修理のご依頼は、私のホームページからお問い合わせください。人形の修理はどの程度まで直すのか、詳しくご相談する必要があります。ご依頼主と職人と双方の共通理解が出来て初めて仕掛る事が出来ます。

人形の修理は、昔の職人の作品を手にとって見る事ができるので、私にとっても勉強になります。
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雛人形は早く飾って、早くしまえ

2009-02-14 09:47:41 | 節句人形 雛人形
本日は友引で、お祝い事には適した日であります。しかも土曜日、まだどの雛人形を購入するかお迷いの方そろそろでしょうか?

雛人形を飾るのも、今日はいい日ですよ。
昔から「雛人形は早く飾って、早くしまえ」などと言われています。

いつまでもお雛様をしまわず、飾ったまんまにしておくと「婚期が遅れる」などとも言われていますが、季節感を大事にしている日本人の風流に対する考えと共に、だらしなく、あと送りにしてはいけない、という教えの例えでしょう。

あるいは、人形業界の人たちの「早く、雛人形を買って欲しい」という思いから出た「方便」かも…?

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岩槻の人形に関するDVD

2009-02-13 18:35:27 | 人形業界情報
もうすでに、皆さん新聞各紙でご覧になったでしょうか?
私ども岩槻人形協同組合で製作致しました、「岩槻人形のDVDビデオ」です。

人形のまち 岩槻の人形に関する、歴史や人形の製作の様子などを約20分程度でまとめたものです。日本語版と英語版があります。(いずれも¥1,000でお分けいたします。)

このDVDの製作は、グループ現代という、伝統文化やドキュメントを映像にまとめるプロに委託した岩槻人形協同組合の事業であります。

私の工房での、木目込人形の製作風景も収録されています。もちろん私も出演させていただいております。

岩槻の人形にご興味のある方、あるいは、学校の教材をお探しの向き等、ぜひご活用ください。このDVDに関してご質問等ございましたら、何なりとメールにてお問い合わせください。
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雛人形をはじめ、人形の修理

2009-02-12 21:11:39 | 節句人形 雛人形
画像は、新井久夫作 彩雅雛の姫です。

ここに来て、修理の依頼が多くなってきました。
大事にされてきたお雛様は、やはり処分するには忍びないものです。人形を大事にしていただける事は、人形職人としても、業界人としても、うれしいかぎりです。

雛人形をはじめ、人形の修理というものについての私の流儀は、できるだけその人形を作った職人の想いと雰囲気を残しながら直していく…、という事です。

美術館や資料館等に保存されている国宝級の人形は、ピカピカの新品に直してはいません。出来得るかぎり、新しい素材を使わず、もとのままの形状を残すようにしている事にお気付きでしょうか?場合によっては手を加えず、壊れたままのほうが価値がある、という事もあります。

私はこれまで、たくさんの人形を修理して来ました。皇族のご所有の人形も、何体か直しましたが、手法としては、前述の通りです。

でも、おばあちゃんや、ママの雛人形を赤ちゃんのひな祭りに代用するのは、「一人ひと飾り」のお守りの意味から言って、間違いであります。

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雛人形の商戦

2009-02-11 21:24:02 | 節句人形 雛人形
画像は「彩雅雛ケース入り」です。

本日は大安でした。今日は雛人形の購入日だったり、お届日だったり、飾りつけの日にしたり、様々初節句に向けてのイベントがあったのではないでしょうか?

私たち人形業界内では、おそらく今度の土・日、14~15日で雛人形の商戦は目途がつく事と思います。今度は五月人形へシフトです。

私の工房では、もう間もなく、来年の雛人形のサンプル作りが始まります。

これから雛人形をお求めになる予定の方、木目込の雛人形はお持ち帰りもコンパクトにまとまりますので、どうぞ、我が工房へお越し下さい。

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木目込人形のお雛様のいいところは

2009-02-10 20:43:36 | 節句人形 雛人形
まだ、どのお雛様にするかお迷いの、初節句をお迎えの赤ちゃんがいらしゃるお宅では、連日家族会議をされているのでは?

木目込人形のお雛様もぜひ、候補の一つにお考えください。木目込人形につきましては、私、新井久夫のホームページをご参考ください。できましたら、どうぞ一度、私の工房にもお越しください。

木目込人形のいいところは、現在の住宅環境に調和する、小ぶりで場所をとらずに飾れるものがたくさんある事です。
和風の部屋でも、洋風の部屋でもぴったりとマッチします。

木目込人形には、形状や配色も、それぞれ人形職人の個性が現れており、いつまでも飽きのこない、総合的な立体芸術としての美を表現していると思います。少なくとも私は人形職人としてそういう木目込人形の雛人形を作っていきたいと思っています。

飾る時も、しまっている間も場所を取らない。さらに、飾る時も、しまう時も時間がかからない、これも木目込人形の特徴です。

飾っている時間よりも、しまっている期間が長いのが雛人形です。木目込人形はどのようにしまっても型崩れいたしません。衣裳着の雛人形が必ず型崩れするわけではありませんが…。

新井久夫作の木目込みのお雛様で、ご家族そろって楽しいひな祭りをお送りいただき、赤ちゃんの一生のお守りとしていただければ、こんなに光栄なことはありません。
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全国伝統的工芸品センターに雛人形の搬入に行って来ました

2009-02-09 22:11:18 | 節句人形 雛人形
先日、東京・池袋の東武デパートに隣接した、「全国伝統的工芸品センター」に雛人形の搬入に行って来ました。画像の木目込人形も搬入して参りました。現物の雛人形が展示されている事と思います。

全国伝統的工芸品センターには全国の伝産品の指定を受けている産地の工芸品が展示されています。皆さん、一度ご来場されてはいかがでしょうか?

画像の木目込の雛人形の他、私が作った木目込人形が何点か展示されています。
ご興味のお有りの方、どうぞ、良しなに…。

もちろん、私の岩槻の工房には、こだわりの木目込の雛人形の数々を展示しております。いつでもご来店くださいませ。

画像の人形ですが、間口20数cmという、大変小ぶりなお雛様です。衣装には正絹の龍村織の布地を用いており、小さいながらも高級で品のある仕上げであると自負いたしております。
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木目込の雛人形の製作・殿冠

2009-02-07 18:22:51 | 節句人形 雛人形
木目込の雛人形には、たくさんの部品が必要です。
画像の立雛の殿の頭には、本金箔押の冠(かんむり)が被されています。
 雛人形の殿に付ける、本金箔押の冠(かんむり)を作っているところです。

しっかりとした下塗を施した紙製の冠に、箔押し用のワニスを塗ります。

すぐに箔をはる事はできません。
ワニスが完全に乾く寸前が勝負です。

 まさに吹けば飛ぶ金箔です。竹製の道具を使います。

 きれいに、丁寧に箔を置きます。

 本金箔押しの冠が仕上がりです。

私の木目込人形の工房では、その時期その時期でまとまった作業をしています。
1体仕上げてまた次の1体…というような手順ではありません。1週間通してヤスリがけをしたり、また別の日には、胡粉がけをしたり、などなど…。

当然の事ながら、今の時期は、すべてが完成するような作業になります。
このように木目込人形は大変手間がかかるので、追加の製作が間に合わない事もあります。

ですから、人気のある商品はどんどん先に売れていきます。
私の工房では、最後までいい作品が飾れるように工夫しております。どうぞ、木目込のお雛様にご興味ある方は、直接お越しください。 私の工房には、ここでしか見られないお雛様が飾ってあります。

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