東京に来て7カ月
あたしは 今日もがんばっていま…
がしゃーんっ!
壺が床へと転げ落ちて砕けた。
『あ゛ーーーつぼー割れたっーーすんませんっ』
『ちょ…小泉 なにしてんの』
しもたっ!
雑誌撮影のリースの壺を洋服ハンガーで器用にひっかけてしもた。
真咲先輩は頭を抱えながら会社に電話しとる。
『はい社長 小泉がリースの壺…割って 小泉 ぼーっとしないでさっさと片付けるっ』
『はいすみませんっ』
また失敗してもた。
半年たっても進歩してへん気がする。
頭の中 今までやってきた失敗が走馬灯のように浮かんで消える。
昨日は アイロンがけの失敗。
ウェディングドレスのチュールにアイロン掛けして溶かしてしもた
シルクのスカーフは 元気よく水かけて高温でジューとやらかして変形させてしみ作った。
(シルクに水は大敵やねん。)
スカートは 皺だらけやからって一生懸命かけ過ぎて真ん中に穴開けた
あたしは みんなに迷惑かけてばっかしやねん。
あたしってできひん子やねん。
『はぁ…』
お昼休み出されたお弁当に手をつけんとぼーっとしてると
真咲先輩が隣に腰かけて話しかけてきた。
『小泉。アンタもう さっきの壺はもう気にしなくていいからね。』
『えっ?あたしのお給料から差し引くとか…』
あの壺100万するとかゆうてたなぁ…
毎月1万としても…あ゛―――――
心配してるあたしに真咲先輩が豪快に笑った。
『そんなんしたらお家賃とか払えなくなるでしょ まぁ会社の保険で済ますから』
『す…すんませんっ あたしほんまおっちょこちょいのすっとこどっこいで…』
昔からあたしは すっとこどっこいのどっこいしょやってん。
真咲先輩も あたしの事呆れてはるやんなぁーって顏見たら
『失敗は 成功の元。次から気をつけようね。』
って肩たたいて励ましてくれた
『小泉は失敗もよくするけど 1回した失敗は繰り返さないでしょ。
それに結構働き者で 私は小泉に一目置いてるんだ。だから頑張れ浪速の核爆弾(笑)』
『ま…真咲せんばいーーーー。』
『小泉泣くな(笑) 昼からもハードなんだからしっかりご飯食べるんだよ。』
『あ゛い゛…』
大谷 リサは東京砂漠の中頑張ってます。
大谷は?大阪で頑張ってる?
いつもいつも思う。
次に逢える時迄 大谷をあたしの中 溜めておけたらええのに…
お仕事で辛いことあったり東京砂漠(笑)で寂しくなったとき
ちっこい大谷を取り出して声聞けたらええのに。
(もっともっとちっこくないとムリ)
『はぁ… やっばあたしお疲れなんや。』
ほんま真剣にそうしたい。
大谷の顏どれぐらい見てないんかな。生声最期にいつ聞いた?
電話やメールだけじゃ埋められんもんはいっぱいある。
携帯を耳に押し当て ぎゅっとしてもソコから大谷が出てくるわけやない。
そんなん知ってるわかってる…。
♪マジ ハンパない電話だぜ
タイミングよく大谷から電話がきてあたしは慌てて受話ボタンを押す。
『はいはい はい リサで がすっ!』
『ぶ…がすってなんやねん。 リサ(笑)』
『こっち…東京で流行ってる言葉やもん。』
『ウソつけ(笑)』
『ウソつけって事はウソついてもええねん。』
『またお前は そんな屁理屈…。』
『屁は理屈いわーん。』
『女の子が屁とか…』
『へへん♪』
あたしも恋する乙女。(屁とかゆうけど乙女やで)
大谷の声 一音一音聞き漏らさんようにしてんねん。
ちびっと幸せ感じて笑ってまうんもしかたないやん。
『リサ?おまえなに笑っとるん?』
『えっ 笑ってへんよ。』
『そうか?』
『笑ってへんけど…大谷と電話してると楽しっ♪』
『そりゃーぁよかったな(笑)』
電話やメールでも 大谷の事感じられるなら…
あたしの寂しさは大谷によって払拭されてく。
やっぱ大谷だけや
『大谷は? えっと…あたしと…』
『…おんなし。』
『えっ?』
もしかして…大谷もって聞いたら まぁ察しろってあほなんて言われた。
もぉ…ちびっとぐらいなんかゆうてくれたらええやん。
『今日は 仕事どや?楽しかったか?』
『あー間違って植木鉢蹴飛ばした(笑) 怒られるって思ったらカメラマンさんが
『おっいいね。その自然に転がった植木鉢』ってなって誉められてん。』
『それって誉めとんのか?』
『多分誉め言葉?』
『んー そうゆうことにしといたるわ(笑)』
『あと100万円の壺わってしもた。』
『100万!!っておまえ…弁償とか』
『それは保険でって…それより大谷は?どうなん?』
『オレ? あーもうすぐ2回目の実習とかあるで…』
『やっぱり舞戸?』
『そうそう そんで…ゴリがな…』
逢えない日々でも
あたしの心の中は 大谷であふれてる。
あたしは 今日もがんばっていま…
がしゃーんっ!
壺が床へと転げ落ちて砕けた。
『あ゛ーーーつぼー割れたっーーすんませんっ』
『ちょ…小泉 なにしてんの』
しもたっ!
雑誌撮影のリースの壺を洋服ハンガーで器用にひっかけてしもた。
真咲先輩は頭を抱えながら会社に電話しとる。
『はい社長 小泉がリースの壺…割って 小泉 ぼーっとしないでさっさと片付けるっ』
『はいすみませんっ』
また失敗してもた。
半年たっても進歩してへん気がする。
頭の中 今までやってきた失敗が走馬灯のように浮かんで消える。
昨日は アイロンがけの失敗。
ウェディングドレスのチュールにアイロン掛けして溶かしてしもた
シルクのスカーフは 元気よく水かけて高温でジューとやらかして変形させてしみ作った。
(シルクに水は大敵やねん。)
スカートは 皺だらけやからって一生懸命かけ過ぎて真ん中に穴開けた
あたしは みんなに迷惑かけてばっかしやねん。
あたしってできひん子やねん。
『はぁ…』
お昼休み出されたお弁当に手をつけんとぼーっとしてると
真咲先輩が隣に腰かけて話しかけてきた。
『小泉。アンタもう さっきの壺はもう気にしなくていいからね。』
『えっ?あたしのお給料から差し引くとか…』
あの壺100万するとかゆうてたなぁ…
毎月1万としても…あ゛―――――
心配してるあたしに真咲先輩が豪快に笑った。
『そんなんしたらお家賃とか払えなくなるでしょ まぁ会社の保険で済ますから』
『す…すんませんっ あたしほんまおっちょこちょいのすっとこどっこいで…』
昔からあたしは すっとこどっこいのどっこいしょやってん。
真咲先輩も あたしの事呆れてはるやんなぁーって顏見たら
『失敗は 成功の元。次から気をつけようね。』
って肩たたいて励ましてくれた
『小泉は失敗もよくするけど 1回した失敗は繰り返さないでしょ。
それに結構働き者で 私は小泉に一目置いてるんだ。だから頑張れ浪速の核爆弾(笑)』
『ま…真咲せんばいーーーー。』
『小泉泣くな(笑) 昼からもハードなんだからしっかりご飯食べるんだよ。』
『あ゛い゛…』
大谷 リサは東京砂漠の中頑張ってます。
大谷は?大阪で頑張ってる?
いつもいつも思う。
次に逢える時迄 大谷をあたしの中 溜めておけたらええのに…
お仕事で辛いことあったり東京砂漠(笑)で寂しくなったとき
ちっこい大谷を取り出して声聞けたらええのに。
(もっともっとちっこくないとムリ)
『はぁ… やっばあたしお疲れなんや。』
ほんま真剣にそうしたい。
大谷の顏どれぐらい見てないんかな。生声最期にいつ聞いた?
電話やメールだけじゃ埋められんもんはいっぱいある。
携帯を耳に押し当て ぎゅっとしてもソコから大谷が出てくるわけやない。
そんなん知ってるわかってる…。
♪マジ ハンパない電話だぜ
タイミングよく大谷から電話がきてあたしは慌てて受話ボタンを押す。
『はいはい はい リサで がすっ!』
『ぶ…がすってなんやねん。 リサ(笑)』
『こっち…東京で流行ってる言葉やもん。』
『ウソつけ(笑)』
『ウソつけって事はウソついてもええねん。』
『またお前は そんな屁理屈…。』
『屁は理屈いわーん。』
『女の子が屁とか…』
『へへん♪』
あたしも恋する乙女。(屁とかゆうけど乙女やで)
大谷の声 一音一音聞き漏らさんようにしてんねん。
ちびっと幸せ感じて笑ってまうんもしかたないやん。
『リサ?おまえなに笑っとるん?』
『えっ 笑ってへんよ。』
『そうか?』
『笑ってへんけど…大谷と電話してると楽しっ♪』
『そりゃーぁよかったな(笑)』
電話やメールでも 大谷の事感じられるなら…
あたしの寂しさは大谷によって払拭されてく。
やっぱ大谷だけや
『大谷は? えっと…あたしと…』
『…おんなし。』
『えっ?』
もしかして…大谷もって聞いたら まぁ察しろってあほなんて言われた。
もぉ…ちびっとぐらいなんかゆうてくれたらええやん。
『今日は 仕事どや?楽しかったか?』
『あー間違って植木鉢蹴飛ばした(笑) 怒られるって思ったらカメラマンさんが
『おっいいね。その自然に転がった植木鉢』ってなって誉められてん。』
『それって誉めとんのか?』
『多分誉め言葉?』
『んー そうゆうことにしといたるわ(笑)』
『あと100万円の壺わってしもた。』
『100万!!っておまえ…弁償とか』
『それは保険でって…それより大谷は?どうなん?』
『オレ? あーもうすぐ2回目の実習とかあるで…』
『やっぱり舞戸?』
『そうそう そんで…ゴリがな…』
逢えない日々でも
あたしの心の中は 大谷であふれてる。