投資家の目線

投資家の目線578(日本の規制は本当に厳しいのか?)

 イケアが米国で洋服タンスと棚をリコールした。「固定しない家具に適用される北米の安全基準を満たしておらず、ホームページなどでの注意喚起の後も事故が続いたため、回収を決めた」(『イケア「家具固定を」、米に続き中国もリコール、国内でも注意喚起、転当防止キット、希望者に無料で。』 2016/7/18 日経MJ)という。一方、「日本は家具の安全対策に統一ルールがなく、各社の基準に任せられている」(『イケア「家具固定を」―家具安全対策、各社が独自基準。』2016/7/18 日経MJ)。日本から北米に家具を輸出したい場合、統一ルールのない日本のメーカーも北米基準を満たすような社内基準に作り替えなければならないことになる。

 よく、日本は規制が厳しく、規制を緩和する政策が必要だといわれている。しかし、この件を見ると、規制が緩いのは日本の方ではないかと思う。確かに現代社会に合わない規制は廃止してもよいと思うが、現代社会を混乱させないための規制は必要だと思う(燃費データの不正を行った三菱自動車やスズキのようなルール無視の企業が続出してはどうしようもないが)。東京都知事選の政策に特区推進を唱える候補もいるが、必要なのは規制の適正化ではないだろうか?

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「政治」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事