この書では古事記の記述から、家庭は女性が内に入り、男性は積極的に外に進出する「夫娼婦和」が善いとされており、それは日本が第一とされている(夫娼婦和は日本が第一)。日本人は、出産率が高く外国の学校では首席を占め、日本商品は海外を風靡して世界の脅威となりつつあるとされる(無限創造は日本が第一)。外国にはサムライのハラキリのようなことがなく(一瞬に久遠を生きる金剛不壊の生活は日本が第一)、日本は仏教もキリスト教も取り入れて日本化することができ(無限包容の生活も日本が第一)、国土は公園のように美しい(七徳具足の至美至妙世界は日本が第一)といい、日本礼賛の内容になっている。
また、「有難い」「楽しい」と云うと「有難い」「楽しい」ことに本当になってくるとか(幸福は義務ということ?)、地上はユダヤ民族の守護神と日本民族の守護神の戦い、世界が一君によって統治されるまで軍縮はできないとか言っている(軍需産業にとって有利な主張か?)。
さらに、「日本国の世界的使命」について明確な定義はしていないが、同書の記述を見るとその使命は、天皇が全世界を治めることであると思われる。
先日米国のシンクタンクCSISで講演し、将来の首相候補ともいわれる稲田朋美衆議院議員は、次の記事を見ると、靖国問題の集会でこの発禁本をかざしながら講演していたようである。
稲田朋美と、「生長の家」『生命の実相』(禁書版)
http://togetter.com/li/879465
このような日本の国粋主義的宗教は海外では受け入れられないであろう(国内でもこのような主張にはついていけない人(小生も)もいるであろう)。信仰の自由はあるとはいえ、日本国を代表する地位を目指すのであれば、少なくともその在籍期間中はその信仰は封印してもらわなくては迷惑である。
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