「いずも」に続いて、海上自衛隊の護衛艦「かが」でもF35Bの発着艦試験が実施された。防衛省は24年度中にもF35Bを導入予定で、航空自衛隊新田原基地にF35Bの飛行隊を新設するという(『護衛艦「かが」 米のF35Bが初着艦、事実上の「空母」』 2024/10/22 日本経済新聞電子版)。
しかし、米議会の監視機関によると、運用と保守に120億ドルを費やしたにもかかわらず、F35のすべてのバージョンは6年連続で最低戦闘即応率を達成できていないという(“The F-35, world’s costliest weapons program, failed to hit readiness marks for 6 years, GAO says” By TONY CAPACCIO BLOOMBERG • October 21, 2024 Stars&Stripes)。日本の防衛省は最も高価な兵器プログラムの割に稼働率の低い戦闘機の機体数を増やして何をどうしようというのだろうか?F35Bを除くと現役のS/VTOL戦闘機は1985年に運用を開始したマクダネル・ダグラス社(経営が傾いている現ボーイング社)のAV-8BハリアーⅡぐらいである。米海兵隊はF35Bへの転換を進めているが、今後も運用・保守に多額の金額がかかるわりに稼働率の低いこの戦闘機を配備し続けるのだろうか?イランはコンテナ船やタンカーを改造したドローン空母や基地艦を就役させようとしているが(「イラン初の空母」就役間近か スキージャンプ台式の飛行甲板などを確認 艦載機は? | 乗りものニュース2024/8/23)、イラン式の方がコストは低く済み、実戦向きではないだろうか?
ハリケーン「へリーン」の被災地には、スペースXの衛星インターネットサービス「スターリンク」が提供されている(「トランプ氏、ジョージア州の集会でマスク氏称賛」 2024/10/24 ダウ・ジョーンズ配信)。現在、米国では空母打撃群などではなく、指揮通信部門をつかさどるイーロン・マスク氏のスターリンクが最大の軍事資産になっているようだ。