投資家の目線

投資家の目線738(日米自動車問題)

 今月25日の日米首脳会談最大のテーマは、日本の自動車輸出の問題だろう。しかし、『日本政府は自動車の対米輸出に対する数量規制についても、認められないと主張してきた。北米自由貿易協定(NAFTA)を見直した新貿易協定「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」では、米国が数量規制を導入した。政府は日本には適用しないとの米側の意思を何らかの形で確認できるよう働きかけている。』(「日米、自動車巡り、最終調整、日本、追加関税回避の明記要請、コメ輸入無関税枠見送り。」(2019/9/21 日本経済新聞 朝刊)と報じられている。これでは日米首脳会談が決裂する可能性がある。

 以下の記事に出てくる、ヒロテック、トヨタ自動車、アイシン精機の投資は首脳会談のいい手土産になるだろう。

「自動車部品のヒロテック、米進出 マツダ向け排気装置」(2019/9/19 日本経済新聞 電子版)
「トヨタ、米テキサス工場刷新 420億円投資 ピックアップ生産を効率化」(2019/9/18 日本経済新聞 WEB版)

 ただし、10年間に1,500億ドルの対米インフラ投資で、65万人の雇用を生み出すという2017年2月の提案(『安倍首相、米に巨額インフラ投資の狙い 「戦略的蜜月関係」の一環、50兆円市場で70万人雇用創出』 2017/2/6 ZAKZAK by 夕刊フジ)には程遠い。日産自動車の米国工場の人員削減(「日産自動車 米国で人員削減 最大700人 販売不振で」 2019/1/18 日本経済新聞 WEB版)は撤回させられるかもしれない。日本政府は民間企業に米国産トウモロコシを買うように要請できるので、日本政府は日産自動車にも人員削減撤回を指示できるだろう。

 今月、日産自動車グループのデザイナーが、現代自動車グループの起亜自動車に移籍した(「元インフィニティのデザイントップ、カリム・ハビブ氏が起亜へ」 2019/9/8 レスャ塔X)。外国人幹部が流出する日産自動車の海外事業はうまくいくのだろうか?西川社長の退任には、外国人人材の流出も関係しているのではないだろうか?

 なお、日産といえばこんな記事もある。

「日産:日産トレーディングの売却へ交渉、1000億円規模♀ヨ係者」(2019年9月18日 Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-09-18/PY09DCDWLU6C01
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