投資家の目線

投資家の目線776(東京都東部の再開発)

 平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業が動き出した。JR東日本の平井駅前に、竣工予定2023年度、高さの限度約110m、用途 住宅/店舗/保育所/駐車場等、住宅戸数約370戸のビルが建設される。参加組合員は野村不動産、事業協力者は前田建設工業である(2018/11/14 野村不動産プレスリリース『「平井五丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発組合設立認可のお知らせ』)。今は、現存する建物を取り壊すために囲いを作っている途中である。これで、総武線沿いでは亀戸、平井、新小岩、小岩の連続する各駅の駅前で大規模マンション建設が動き出す。

 亀戸駅前は、プラウドタワー亀戸クロス(野村不動産・三菱地所レジデンス、施工前田建設工業、竣工予定2022年1月下旬、鉄筋コンクリート地上25階・地下2階建て、934戸 プラウドタワー亀戸クロス 物件概要)。

 新小岩駅前は、シティテラス新小岩(住友不動産、ジェイアール東日本都市開発、日本貨物鉄道、施工長谷工コーャ戟[ション、完成予定2022年4月下旬、鉄筋コンクリート造地上15階建、270戸)。隣地に、ジェイアール東日本都市開発の地上11階建て賃貸マンションが2021年12月竣工予定で建築中(シティテラス新小岩 物件概要)。

 小岩駅の南口では、南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業(野村不動産、タカラレーベン、清水建設株式会社が参加組合員、及び特定業務代行者、Ⅰ街区:用途 商業・地上10階/高さ約52m・完成予定2020年12月、Ⅱ街区:用途 住宅/商業/業務/駐車場・地上22階・地下1階/高さ約82m・完成予定2022年5月、Ⅲ街区:用途 住宅/商業/駐車場/公共駐輪場・地上33階・地下1階/高さ約110m・完成予定2026年1月、住宅総戸数601戸 2019年5月13日 「『南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業』着工のお知らせ」)。北口では、JR小岩駅北口地区第一種市街地再開発事業(用途 店舗等/住宅/保育所/駐車場、高さの限度110m、住宅戸数約600戸 東京都市計画第一種市街地再開発事業の決定(江戸川区決定))が決定されている(2026年工事完了予定)。

 JR総武線の北を走る京成線沿線では、京成立石駅、京成金町駅で大規模な再開発計画がある。京成立石駅の北口では立石駅北口地区市街地再開発事業(事業協力者 旭化成不動産レジデンス・一般財団法人首都圏不燃建築公社、用途 住宅/商業/業務/公益等、住宅約600戸、2022年度竣工予定 2017年6月9日、旭化成HP『当社が参画する東京都葛飾区の再開発事業「立石駅北口地区市街地再開発事業」都市計画決定のお知らせ』)、南口では立石駅南口東地区第一種市街地再開発事業(参加組合員予定者 野村不動産、阪急阪神不動産、事業協力者 清水建設、用途 住宅/店舗/業務/公益/駐車場等、住宅の予定戸数約450戸、2024年度竣工予定 2019年6月4日 『「立石駅南口東地区第一種市街地再開発事業」都市計画予定のお知らせ』)がある。

 金町駅には、JR金町駅から見て南口にプラウドタワー金町(野村不動産、施工戸田建設、入居予定2021年9月下旬、RC造(一部鉄骨造)地上21階・地下1階建て、190戸 プラウドタワー金町 物件概要)、北口にシティテラス金町(住友不動産、施工長谷工コーャ戟[ション、完成予定2021年4月下旬、鉄筋コンクリート造地上19階建、610戸 2019年7月23日 住友不動産 ニュースリリース)、東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業(「三菱地所レジデンス・三井不動産レジデンシャルJVを事業協力者に選定(中略)再開発ビルの規模は地下2階地上37階建て延べ約15万平方メートルで高さ140メートル。低層階に商業施設(専有面積約3万平方メートル)や業務サービス施設、自動車教習所、その上の階に住宅(約450戸)を配置した高層複合施設(中略)26年度の完成を見込」 2016年6月28日 日刊建設工業新聞 » 東金町一丁目西地区再開発(東京都葛飾区)/事業協力者は三菱地所レジJV/準備組合)がある。

 地震などの自然災害に加えて、今回の新型コロナウイルス蔓延は人口集中がリスクであることを示した。しかも新型コロナウイルス蔓延で、大和総研が2020年度の日本のGDPが前年度比5.5%減になり、完全失業率の悪化を予想するなど(「大和総研、20年度GDP予想5.5%減 コロナ収束遅れれば10%減も」 2020/5/22 日本経済新聞WEB版)、景気の悪化が懸念されている。これだけの大規模な住宅供給を行っても、どれだけの購入者がいるのだろうか?

追記:
平井の光洋紙器、東亜亜鉛の工場跡地で、住友不動産により大型マンションが建設される模様。平井ではそのほか民間共同住宅2棟の建設と都営住宅建て替えの予定がある。
金町では、大和ハウスが15階建てのマンションを建設中である。
亀戸駅東口付近では、プラウドタワー亀戸クロスの向かいの元ドラッグストア店舗と隣のビルが解体工事中。東口周辺ではプラウドタワー亀戸クロス以外にも2、3棟の共同住宅が建設中。また亀戸4丁目では、ここ数年建設途中で放置されていた共同住宅の工事が再開しているようだ(再度中断)。

新小岩駅南口地区第一種市街地再開発事業|葛飾区公式サイト (それら以外に区役所付近までの駅南北で現在5棟の共同住宅が建設中及び計画中)
「日刊建設工業新聞 » 南小岩七丁目地区再開発(東京都江戸川区)/延べ15・2万平米に/準備組合」(2021/5/7、その他にも4棟が建設中及び計画中)
JR亀戸駅と都営新宿線西大島駅の中間では城東プロジェクト(共同住宅・店舗 19階 60m 江東区大島3丁目)が建設中

(最終更新2022/2/13)
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