15歳で家を出てから
半世紀近く集合住宅で暮らし
その間 年末年始を家で迎えた事は
1∼2回ぐらいだろうか
必ず旅先で迎えていた
お正月を家で迎える事もなかったので
お正月の準備などしたことがない
せっかく戸建てに越したのだから
門松を立てたくなった
ちゃんとした立派な門松など
発注しなければ売っているはずもなく
どちらにしろ もう間に合わないけれど
何故に早くその思いにならなかったのか
門松を立てると
なんかとてつもない幸運を運んでくれそうな気がする
実家では「昔」
お正月には立派な門松が必ず飾られていた
いつからかそれもなくなり
静かなお正月になったらしいが
もとより
振り返りもせずの不詳の子の私
兄弟がどんなお正月を迎えていたのか
お互いに気にした事もなく
家を出てしまえばそれぞれの人生
仲が悪い家族でもなく
個々の精神は自立していた
会えば「やぁ」とそれぞれの空気が流れたが
またすぐ自分達の場所に戻って行った
それでいいのだと
家族みんなが思っていた
それでいいのだ…
近くの親戚が亡くなったりしますと、門松は飾りません
そして一番は私の家の後を継ぐ子供が遠くに居を構えて
教えることもできません・・こうして日本の伝統が消えて
行くんでしょうね・・どこも一緒ですね~
冷静に考えると
越してきた今の家は
クリスマスツリーは似合っても
門松は似合いません
実家は150年の古民家ですが
半世紀前のあの時代は
当然の如くどの家々にも門松が飾られてありました
お宮さんに男集があつまり
作っていたような記憶があります
当然そんな風習は何十年も前にすたれ
今では門松を飾っている家は1軒もないそうです
私は何をとち狂って
門松を飾りたいと思ってしまったのでしょう…